映画公開から20周年のアニバーサリーイヤーに、不朽の名作『オペラ座の怪⼈』が『オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター』として6月14日(金)より公開される。この度、同作よりオーディション当時について語るジェラルド・バトラーらのインタビューが到着。また、場面写真5点も併せて公開された。

「⾃分が全⾝全霊を込めて演じられる役だということはわかっていた」

刺激と絢爛、情熱の時代であった19世紀パリ・オペラ座では仮⾯をつけた謎の怪⼈・ファントムの仕業とされる奇怪な事件が続いていた。ファントムは若く美しいオペラ歌⼿クリスティーヌに才能を⾒出し、彼⼥に⾳楽の⼿ほどきをし、クリスティーヌはファントムを“⾳楽の天使”と信じてプリマドンナへと成⻑する。幼馴染の⻘年貴族ラウルに愛されながらも、孤独な魂と情熱を持ったファントムに⼼を惹かれていくが、ある⽇ファントムの仮⾯の下に隠された秘密を知ってしまう。⼀⽅怪事件が続くオペラ座では、ファントムを捕まえようとラウルたちが⽴ち上がる̶̶。

<歌は作品全体を動かす⼤きな原動⼒>―そう考えるシュマッカー監督と⾳楽を担当するロイド=ウェバーにとって、キャスティングは⼤きな賭けだった。吹き替えなしで、真に歌える⼈間であることはもちろん、純粋な愛を表現するためには、シュマッカー監督は、主要なキャストについて、ブレイク⼨前の才能あふれる若い俳優の起⽤が必須であると考えていたからだ。

結果、巨匠2⼈のお眼鏡に叶い、⾒事にファントム役を射⽌めたのは、ジェラルド・バトラー。バトラーは今や、⼤ヒットアクション『300 <スリーハンドレッド>』や『カンダハル 突破せよ』などの激しいアクションで美しい⾁体美を披露したかと思えば『P.S アイ・ラヴ・ユー』 『男と⼥の不都合な真実』などのロマコメでも⼤活躍︕多⾯的な魅⼒を武器に第⼀線で活躍し続けるが、当時のバトラーは『トゥームレイダー2』『タイムライン』と躍進めざましくはあるが、まだまだ<イチ若⼿俳優>だったという。

だが、ロイド=ウェバーはバトラーについて「この役には少々危険な荒っぽさ、そう、ロックンロール精神を持ち合わせた俳優が必要だった。ジェリー(ジェラルドの通称)はまさにロック⾵の素晴らしいテノールだね」と絶賛、シュマッカー監督は「『ドラキュリア』でのジェリーを⾒て驚いた。すごく美しい怪⼈になると思ったね」とバトラーの圧倒的な存在感に注⽬。結果、そのセクシーな歌声と存在感ある演技で物語を牽引、これまでにない新しいファントム像は⼤きな話題と注⽬を集め、⼤ブレイク、ロマンチックでカリスマ的な魅⼒が問われるファントム役を演じきり、⼤ヒットに導いた。

実はオーディションまで舞台版のことを知らなかったというバトラーは、脚本を読みながらオリジナルキャストのアルバムを初めて聴いたと明かす。そして、バトラーは当時のことについて「僕のエージェントが電話してきて<歌えるか>と聞かれた。<もちろん、歌えるよ>と答えたが、<ミュージカルでも歌えるか>と念を押され、<やったことはないけどね>と答えた。そして、やる気があるなら、ジョエル・シュマッカー監督がファントム役に君を考えているらしい>と⾔われたんだ」「それから台本が送られてきた。僕は曲を買いに⾏って、台本を読みながら聞いた。圧倒されたよ。涙が溢れ出てきた。役に感情移⼊できたし、物語も⾳楽も最⾼だった」と振り返る。

さらに「⾃分が本当に感情移⼊でき、感動し、⼈も感動させることができるチャンスを与えられたら、もちろんこれほどの成功を収めたミュージカルだし、絶対やらなくては、やるべきだと思った。ただ⾶び込んでみようと。⾃分が全⾝全霊を込めて演じられる役だということはわかっていたからね」と述懐する。

愛に飢え、世間から隠れてオペラ座の地下に1⼈で住み続ける孤独なファントムについては「彼は全⼈⽣を暗い洞窟の中で過ごしてきたが、最も美しいものを作り出すことができる男だ。深い情熱と知性と愛情を持っている。そんな彼が唯⼀望んだのが、伴侶となる⼈だった」と⾒解を語り「ファントムは作曲し、作詞し、舞台のセットをデザインし、⼩道具を作り、⾐装を作る。何でもできる。それが彼の⼈⽣だからね。時間は有り余るほどたっぷりあるし(笑)︕彼はセットや⾐装のディテールにも本当にこだわりを持っている。観客は<⼼や魂を完全に理解する⼈間の姿>を彼の中に⾒出してくれるはずだ」と述べている。

ガストン・ルルーの⼩説を元に、アンドリュー・ロイド=ウェバーが1986年に作曲し、ロンドン・ウエストエンドにあるハー・マジェスティーズ劇場で初演された<オペラ座の怪⼈>。

⽇本では、劇団四季によって1988年から各地でロングラン公演を果たしており、世界で1億6000万⼈が観劇、2004年、ロイド=ウェバー⾃⾝が製作・作曲・脚本を務め、『バットマン フォーエヴァー』などのジョエル・シュマッカー監督とともにこだわりぬいて映画化。2005年1⽉29 ⽇に⽇本で公開されると、リピーター続出の空前の⼤ヒットとなり当時のミュージカル映画史上最⾼興⾏収⼊を誇り、全世界興収の40%以上を⽇本が占めた伝説の作品。映画版では、舞台では描かれないファントムの出⽣の秘密やラウルとの決闘シーンも映画では追加されている。

パリ・オペラ座を舞台にした豪華絢爛な美術と⾐装や装置の数々、⾼さ約5m、幅4m、2 万個からなるスワロフスキー・クリスタル製のシャンデリアは圧巻。巨⼤なシャンデリアが落ちていくクライマックスの名シーンは息をのむスペクタクルだ。

また、メインテーマ曲の「The Phantom of the Opera」をはじめ、名曲の数々は、きっと誰しもが⽿にしたことがあるはず。主演のジェラルド・バトラー、エミリー・ロッサム、パトリック・ウィルソンら主要キャスト3⼈は全ての歌唱を本⼈が⾏い、映画のためにロンドンのアビーロードスタジオにてフルオーケストラで収録された。第77回アカデミー賞撮影賞、美術賞、歌曲賞(「Learn To Be Lonely」)にもノミネートされ、世界的に⾼い評価を得た。

『オペラ座の怪⼈ 4Kデジタルリマスター』
2024年6⽉14⽇(⾦)TOHO シネマズ ⽇⽐⾕他全国ロードショー
配給︓ギャガ
© 2004 The Scion Films Phantom Production Partnership

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