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ライアン・レイノルズ プロフィール
1976年生まれ。1998年に始まったシットコムのシリーズ「ふたりの男とひとりの女」で注目を集める。映画は『スモーキン・エース』(2006)、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)などを経て、タイトルロールを演じた『デッドプール』(2016)が大ヒット。他の主演作は『フリー・ガイ』(2021)など。
妻は『グリーン・ランタン』(2011)で共演したブレイク・ライブリーで、4人の子供がいる。
つかみどころのない魅力を最大限に生かす俳優・ライアン・レイノルズ
とぼけているのか、真剣なのか。笑わせたいのか、感動を誘ってるのか。ライアン・レイノルズは、つかみどころのない魅力を最大限に生かしている俳優かもしれない。
現在47歳だが、いつまでも子供のままの素朴さを持ち合わせた(ように見える)彼なので、『ブルー きみは大丈夫』で子供にしか見えない空想の友人たちの中にいても違和感ゼロ。謎めいたオーラを出しているようで、ビーのような子供もなぜか懐いてしまう。レイノルズの特徴が役とシンクロしたと言っていい。
本作ではチャップリンらサイレント映画の俳優も彷彿とさせる肉体芸も見せてくれるが、代表作『デッドプール』と同じように、ズッコケた感じとキレキレの肉体アクションのギャップ萌えを誘うのは確実。ゲームキャラの『フリー・ガイ』もそうだが、レイノルズには“自覚のない”ヒーローがよく似合う。
ただ彼はビジネスに関してはかなり“自覚”的。スマホやジンの会社、サッカークラブの経営に関わるなど俳優以外でも手広く活躍。スターの名声には興味が薄いようで、今回の『ブルー』でも最初はクレジットのトップだったが、実質的な主役のケイリー・フレミングにその座を自ら譲るなど常識的センスに満ち、インタビュー時など素顔もじつに実直な人である。
ライアン・レイノルズ出演作『ブルー きみは大丈夫』
子供だったすべての人に贈る
空想のお友達のもふもふ“ブルー”を救え!
子供には、自分だけの遊び相手が存在する。それはイマジナリー・フレンド(空想の友人)。一人で遊ぶ時、その場にいるかのように語り合えるが、空想上の存在なので周囲の人には見えない。そんなイマジナリー・フレンド=IFたちを描き、最後はむしろ大人の観客を号泣させるのが本作だ。
母を亡くし、心に傷を抱えたビーに、なぜかすべてのIFたちが見える能力が覚醒。子供たちから忘れ去られ、存在が消える可能性のあるIFのブルーに、彼女は最適な子供を見つけてあげようとする。
大ヒットシリーズ「クワイエット・プレイス」2作を監督し、俳優としても活躍するジョン・クラシンスキーが、オリジナル作品として脚本を書き、監督、ビーの父親役を兼任。ビーを演じたのは「ウォーキング・デッド」などで天才子役として知られるケイリー・フレミング。そしてIFが見える大人という謎のキーパーソンで、『デッドプール』のライアン・レイノルズが大活躍する。
次々と登場するIFの個性が多彩で痛快。監督の妻であるエミリー・ブラントのほか豪華スターたちがIFの声で参加した。音楽や美術のこだわり、宮崎アニメなど名作との繋がりで楽しませ、あらゆる世代が心からハッピーになれる物語が誕生!
あらすじ
父の入院をきっかけに、ビーはかつて暮らしたことのある祖母のアパートに戻ってきた。そこでビーは、不思議な存在を目にする。特定の子供にしか見えない“空想の友人=イマジナリー・フレンド”たちだ。アパートの上階には、やはり空想の友人が見える謎の男が住んでおり、彼の部屋にはいくつもの空想の友人が出入りしている。
その中のブルーは、かつて友達だった子供に忘れ去られ、存在が消えてしまうことに怯えていた。ビーと上階の男は協力して、ブルーの新しいパートナーになってくれる子供を探すことに。父の手術や、空想の友人たちとの交流によってビーの心も成長していく。
空想の友人をめぐる人々
ビー(ケイリー・フレミング)
画像右
幼い頃に母を亡くした13歳の少女。空想の友人が見える特別な能力があり、彼らと親しくなる。
ビーの隣人(ライアン・レイノルズ)
画像左
大人なのに空想の友人が見える男。彼らと生活しており、自分と同じ能力をもつビーに驚く。
ブルー(声:スティーヴ・カレル)
特定の子供と友達になり、その子供にしか見えない存在。パープルの毛で覆われた巨大サイズ。
注目ポイント1:空想の友人たちの吹替声優陣が豪華!
ブルー役のスティーヴ・カレルを筆頭に、エミリー・ブラントやブラッドリー・クーパー、マット・デイモンらがIFの声を担当。
ジョージ・クルーニーの役には『ゼロ・グラビティ』へのオマージュが感じられ、ブラッド・ピットは、やはりライアン・レイノルズが主演した『デッドプール2』の際のカメオ出演を思い出させる役どころ。
注目ポイント2:音楽や美術など大人も楽しめるポイントがいっぱい!
ビーの祖母のアパートやレイノルズが演じる隣人の部屋は、小道具やインテリアがレトロな雰囲気。時代が巻き戻ったような感覚を味わえる。ビーや空想の友人たちがティナ・ターナーの曲で踊り、ミュージカルシーンでは1940~50年代のハリウッド黄金期の名作をヒントにした演出があるなど、意外な“発見”も本作の楽しみのひとつ。
注目ポイント3:子供たちのための映画を製作したかったジョン・クラシンスキー
前の監督作である『クワイエット・プレイス』2作はPG-13。クラシンスキーは幼い娘たちに自作を観せられなかった。さらにコロナ禍で不安を感じる娘たちのために物語を作りたいと決意。10年前から温めていたアイデアに、実際に空想で遊ぶ娘たちの日常もヒントにして脚本を書き上げた。前作とまったく違うジャンルで新たな才能を発揮!
『ブルー きみは大丈夫』
2024年6月14日(金)公開
アメリカ/2024/配給:東和ピクチャーズ
監督・脚本:ジョン・クラシンスキー
出演:ケイリー・フレミング、ライアン・レイノルズ
声の出演:スティーヴ・カレル、マット・デイモン、エミリー・ブラント、ブラッドリー・クーパー、フィービー・ウォー ラー=ブリッジ、オークワフィナ、サム・ロックウェル、ルイス・ゴセットJr.
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