映画祭カリコレ®2024のファイナルに相応しいバラエティに富んだ36作が集結
先だって、特報第1弾をお伝えしたが、そこで紹介したソニー・ピクチャーズ100周年特集や、ニコラス・ケイジ還暦特集などに続き、今回初めて発表された残りの上映作をチェックしていこう。
夏と言えば海!海と言えばサーフィン!生きる活力が漲る感動のサーフムービーからご紹介。幼少期にシャークアタックに遭い片腕を失うというハンディキャップがあるにも関わらずサーフシーンの第一線に返り咲き、全世界に衝撃と感動を与えた映画「ソウル・サーファー」の主人公ベサニー・ハミルトンのドキュメンタリー映画『ベサニー・ハミルトン:アンストッパブル』。家族への密着取材、過去の貴重なライディング映像を織り交ぜながら二児の母親となった現在も映画タイトル通り“立ち止まらず”に限界に挑戦し続ける孤高のプロサーファー、ベサニーの姿を追った感動のドキュメンタリー映画。この夏必見の1 本。
続いてはアルゼンチンから届いた怪作。「クラッシュ」「Swallowスワロウ」に続く、ある女性の危険な欲望を描いた『エレクトロフィリア-変異-』。落雷の後遺症で雷が通り抜けた跡に血管が浮かび上がるようになったアダは、電流に性的興奮を覚えセックスでオーガズムに達すると放電のような現象も起きるようになる。彼女はその感覚を共有できる落雷経験者のグループに参加し、そこでリーダーの男フアンと出会ったことから危険な恋に落ちてゆく…! 監督はカンヌ国際映画祭批評家週間グランプリ受賞作『XXY~性の意思~』のルシア・プエンソ、主演はシネマカリテにて2020 年公開「エマ、愛の罠」のマリアナ・ディ・ヒローラモが危険な欲望を快演!まさにビビビッ!とくる超刺激的な作品。
さらにお隣の韓国からは、ドラマ「親愛なる判事様」「ヒョンジェは美しい~ボクが結婚する理由(わけ)~」などで人気のユン・シユン、ドラマ「輝くウォーターメロン~僕らをつなぐ恋うた~」で知られるソル・イナが紡ぐ韓流ラブ・コメディの『私たちの恋が香りとして残る時』。韓国の映画、ドラマ、バラエティファンにとっては、クスっと笑える要素が随所に散りばめられ、今後期待の俳優ノ・サンヒョン、人気コメディアンのユン・ジョンスやユーモラスな演技で国民的人気を得ているキム・スミ等、豪華な俳優のカメオ出演が話題の1 本。
続いては本邦初公開となる1 本。昨年5 月にシネマカリテで公開し大好評を頂いたハンガリーの至宝メーサーロシュ・マールタ監督特集で惜しくも取り上げられなかった「日記」シリーズの第一編と言われる『日記 子供たちへ <4K レストア版>』が日本初上映となる。本作品は1984 年カンヌ国際映画祭で女性監督としては初めて審査員特別グランプリを受賞した記念すべき代表作。今回4K レストア版として蘇った本作がこのカリコレ®2024 のスクリーンを飾る。
日本からは2023 年の大ヒット作『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』に続き、今夏には話題作『サユリ』の公開が控える最恐エンターテイメントの申し子、白石晃士監督の秘蔵未公開作品がカリコレ®2024 にて独占上映決定!
“この作品の内容は秘密ですが、ホラーではあります。しかし今までの私のホラー映画とはまた違った味わいのある、【エレガントな和製ホラー】となっております。敬愛する複数の監督の作品に多数出演された名優との刺激的な初仕事でもありました。果たしてそれが誰なのか?ぜひ劇場でご確認ください!(白石晃士監督)” と予告メッセージも届いている。
情報解禁一切なしの完全独占上映の本作はファンにはたまらない痛快すぎる地獄へのファンファーレ!
新作をさらにご紹介。アクションあり!ハラハラあり!笑いあり!と人気テレビドラマ「ウェンズデ
ー」などで現在大活躍中のジェナ・オルテガが出演するカリコレ®ならではのアメリカン・コメディ・ホラー『アメリカン・カーネイジ』。そして『007 慰めの報酬』『オブリビオン』と話題作に出演し、昨年カリコレ®2023 で大好評だった「ハイ・ヒート その女諜報員」で主人公を演じた女優オルガ・キュリレンコが、ローマ帝国に立ち向かう復讐アクション劇『ブーディカ 美しき英雄』。空き家になった夫の実家に移り住んだ夫婦だったが、ある日を境に夫の様子が夜な夜な豹変してゆく驚愕のホラー作!大ヒット映画『ゲット・アウト』を生み出したブラムハウスの試みにインスパイアされ、ベルギーの製作会社により同じようなシステムの下、ヨーロッパで生み出された『ナイトマン 夜の殺人者』。
そして、速報第1 弾で紹介した『#スージー・サーチ』に続き、カリコレ®プレミア上映作品も2 本ご紹介。
SXSW 映画祭で観客賞を獲得!各地の映画祭を席巻し、米映画レビューサイトでも支持率91%を記録するなどコアなホラーファンはもちろん幅広い層から高評価を獲得した本格POV ホラー『デッドストリーム』がついに日本上陸! 『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を思わせる不穏な冒頭から始まる本作は、没入必至の主観ショットとクラシックホラー作品への愛とリスペクトが炸裂するファウンド・フッテージホラー。主演ジョゼフ・ウィンターが妻のヴァネッサと二人三脚で監督・脚本・制作・編集まで手掛け、ジョゼフの音楽に合わせて作り上げられた渾身作。過激な企画が原因でアカウントを停止された崖っぷちの炎上系配信者のライブ配信中に起こる恐怖体験がノンストップで襲いかかる!
もう1 本、⿁才アレックス・デ・ラ・イグレシアの衝撃的デビュー作にして幻のカルトムービー『アクション・ミュタンテ 4K』(93 年)が4K 版でカリコレ®2024 のスクリーンに蘇る。美しい者だけが権力を握る近未来、醜悪な容貌ゆえに迫害を受け、社会に復讐を誓うテロリスト集団<アクション・ミュタンテ>は「美しいものは悪だ」を合言葉に誘拐、略奪、殺人、はては惑星もろともぶっ飛ばす勢いで、奈落の底まで突き進むシュールな映像とアナーキーSF バイオレンス満載の超怪作。
さらにカリコレ®2024 の為に調達された超特別プレミアム上映企画。
ファッションアイコン、セックスシンボル、そして、60 年代においては女性解放の象徴でもあったフランスを代表する女優ブリジット・バルドーが2024年9月28日で満90歳を迎えるのを記念して9/13(金)から開催される「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ -BB 生誕90 年祭-」から先行して、カリコレ®2024 でもバルドーの貴重な2 作品を特別上映。
1 本目はその「BB 生誕90 年祭」でも上映する名作『裸で御免なさい』。2 本目は今回、本邦初公開(日本初上映)となる新作ドキュメンタリー映画『ブリジット・バルドー 誤解』。バルドーにまつわる様々な“誤解”を貴重な映像資料を駆使しビデオレターのようなユニークな手法で考察していくドキュメンタリー。因みにこの作品は「BB 生誕90 年祭」の上映プログラムには入っていない為、カリコレ®2024だけの貴重な上映となります。また8月4日(日)12:25 の回『裸で御免なさい』上映後には素敵なゲストを招いてのトークイベントも予定している。
10 周年に花を添える特別企画「アスミック・エース meets カリコレ®SP セレクション」で速報で紹介した5作品に加え以下5 本も上映。 “自由の国”を目指す命懸けの逃走劇を描いたガエル・ガルシア・ベルナル主演の『ノー・エスケープ 自由への国境』、ポール・ウォーカー主演、リュック・ベッソン脚本の『フルスロットル』、トミー・リー・ジョーンズ監督・主演で贈る『メルキアデス・エストラーダの3 度の埋葬』、松尾スズキ初監督作品『恋の門』、そして、井坂聡監督と浅野忠信が贈る予測不能なサスペンス『[Focus]』とアスミック・エースが贈る名作も是非お楽しみに。
最後にイベント情報を!今回上映されるイタリアンホラーの巨匠を描いた作品『ダリオ・アルジェント PANICO』では、7月20日(土)12:40 の回の本編上映後にホラー映画ライターの山崎圭司、是空プロデューサーの鈴木淳一を招きトークショーを実施。さらに、今回の上映に合わせ『ダリオ・アルジェント PANICO』のT シャツ2種、ポスター、そして、ダリオ・アルジェント監督アクリルスタンドのグッズを特別に販売。
ついに今年で最後となる映画祭「カリコレ®2024 THE FINAL」。
10 周年を記念する映画祭ラストのメインビジュアルは、カリコレ®のビジュアルを⾧年手掛けてきたイラストレーター田中梓の書下ろし。今回はおなじみのメインキャラクターのアリス達が明るく登場するレッドカーペットを背景に、田中氏が手掛けた歴代の「カリコレ®」メインビジュアルが彩られているフィナーレに相応しい明るく楽しい爽快なビジュアルだ。