数々の映画やTVドラマで存在感を発揮している、現在18歳にして俳優歴10年の荒木飛羽。『あのコはだぁれ?』に出演した彼は、大好きなジャンルの一つだというホラー作品での演技を楽しんだという。彼の澄んだ瞳と強い目力に吸い込まれそうになりながら、撮影裏話や、等身大の18歳ならではの生き生きとした話を聞いた。(文・清水久美子/写真・稲澤朝博/デジタル編集・スクリーン編集部)
画像1: 『あのコはだぁれ?』荒木飛羽インタビュー

荒木飛羽 プロフィール

2005年9月28日生まれ。茨城県出身。2014年、ドラマ「死神くん」でデビュー。数々の人気俳優の幼少期・少年期を演じて話題となり、映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(2021)では新田真剣佑の青年期を演じ、『耳をすませば』(2022)では山田裕貴の中学生時代に扮した。

ドラマ「あなたの番です」(2019)の狂気的な少年・榎本総一役で注目を集め、「少年のアビス」(2022)で連続ドラマ初主演。「First Love 初恋」(2022)で野口也英(満島ひかり)の長男・綴役を演じるなど話題作への出演が続いている。近年の主な出演作にドラマ「クライムファミリー」(2023)、「ばらかもん」(2023)などがある。本作でホラー映画初出演となる。

──『あのコはだぁれ?』は、夏休みに公開されるのにピッタリな怖さの作品ですよね。最初に脚本を読んだ時、どう思いましたか?

1回読んだだけだと、どんな描写になるにかイメージするのが難しかったというか、想像がつかないようなところが多かったです。『ここはどうやって撮るんだろう!?』とか、『どういうメイクをするのかな?』と、ワクワク感が高まる脚本だと思いました。

──もともと、ホラー系は好きだったんですか?

好きです。ホラー映画とかホラーゲームが小さい頃から大好きだったので、今回この映画に出演できて、すごく嬉しかったです。

──撮影も楽しみましたか?

楽しかったです! 脚本から想像していたことが、目の前で形になっていって、本当にワクワクしました。

画像2: 『あのコはだぁれ?』荒木飛羽インタビュー

──荒木さんが演じている島田蓮人は、ゲームセンターに遊びに行き、クレーンゲームをしますが、そこでとんでもないことが起きますよね。あまりネタバレはできませんが、ホラー作品の中でも斬新な描写だと思いました。

クレーンゲームのシーンは、脚本を読んだ段階では、何がどうなっているのか、特にイメージするのが難しくて、想像がつかないまま現場に入ったんですが、実際に撮影してみたら、引き込まれるように演じることができて、すごく楽しかったです。あのシーンに、音楽やフィルターとかを加えたら、どのくらい怖くなるんだろうという楽しみがありました。僕にとっての、一番の見どころですね。

──物凄く怖い場面ではあるけれど、演じる側としては楽しいシーンだったのですね。清水崇監督の演出で、特に印象深かったことは?

本読みをさせていただいた時に、自分の役でも、違う人の役でも、分かりづらいところや、『このセリフは、なんかちょっと言いづらいな』といったことなど、『役として違うと思うことがあったら、すぐに言ってもらって構わない』とおっしゃってくださって。初対面から、そういう風に声を掛けてくださったので、自分が考える蓮人に近づくことができて、無事に演じられたと思います。

──実際に、どんなことを相談しましたか?

『ミンナのウタ』にも出てきた呪いの歌が、『あのコはだぁれ?』でも重要な要素になっていて、蓮人も口ずさむんですけど、あの呪いの歌って、実は見た目の100倍くらい難しいんです。もう何回も撮り直しました。

不気味な感じの歌で、メロディーがよく分からなかったり、逆にメロディーをはっきりさせすぎると怖くなかったりするし。取り憑かれた感じに歌うことに苦戦して、監督に相談したら、息遣いや取り憑かれた状態を詳しくアドバイスしてくださいました。

──ぜひ注目して観てほしいですね。血まみれのシーンや、泡を吹くところなどの撮影は、肉体的に大変だったのでは?

ホラー映画への初参加で驚いたのは、思っていたより人力でやっていることでした。本番ギリギリまで泡を立てて、それを口に含んで、タイミング良く自分で泡を吹くんです。“あのコ”の動きも、CGなどではなく、演者が人力でやっていると分かって、迫力に圧倒されました。大変だったというより、ホラー映画の撮影の裏側を知れたことが嬉しかったという想いの方が強いですね。

──『あのコはだぁれ?』には、早瀬憩さんや山時聡真さんといった、荒木さんと同年代の方が何人も出演しています。作品のテーマは重くて怖いですが、撮影現場の雰囲気はどのような感じでしたか?

現場に入るまでは、ホラー映画なので、暗かったり怖かったりするのかなと思っていたんですけど、全く正反対で、すごく楽しい明るい現場でした! 聡真くんや(蒼井)旬くんやみんなと、共通のゲームをしたり、指でできる遊びをしたりして、盛り上がりながら撮影できました。ほんの小さいことでも、みんながゲラゲラ笑うような現場でしたね。

hair&make・反田 やよい/styling・Yoh U(TRON)

『あのコはだぁれ?』

画像: ©2024「あのコはだぁれ?」製作委員
©2024「あのコはだぁれ?」製作委員

大ヒット映画「呪怨」シリーズの清水崇監督による、『ミンナのウタ』のDNAを引き継ぐ最新作。臨時教師の君島ほのか(渋谷凪咲)の目の前で、ある女子生徒が突如屋上から飛び降り、不可解な死を遂げてしまう。“いないはずの生徒”の謎に気がついたほのかと、補習を受ける生徒の三浦瞳(早瀬憩)や前川タケル(山時聡真)たちは、“あのコ”にまつわるある衝撃の事実にたどり着く。彼らを待ち受ける、予想もつかない恐怖とは……?

島田蓮人(荒木飛羽)

臨時教師のほのかが受け持つ夏休みの補習クラスの授業を、瞳やタケルらと一緒に受ける生徒。同級生の突然の死にショックを受ける。ゲームセンターに遊びに行き、クレーンゲーム中に恐ろしい経験をする。

『あのコはだぁれ?』
2024年7月19日(金)公開
日本/2024/配給:松竹
監督:清水崇
脚本:角田ルミ、清水崇
出演:渋谷凪咲、早瀬憩、山時聡真、荒木飛羽、今森茉耶、蒼井旬、穂紫朋子/染谷将太

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