ジャッキー・チェンは世界中で愛されるアクション・スターですが、アジアから生まれた世界的アクション俳優は彼だけではありません。ジャッキー以前に世界を沸かせたブルース・リーはじめ、ワールドワイドに活躍の場を広げているアジア系のアクション男優たちをずらり紹介しましょう。
(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
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ブルース・リー

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 32歳の若さで急逝して(73年7月20日死去)から半世紀以上が経った現在も、カンフー映画界唯一無二の巨星として尊敬を集める武道家にして大スター。代表作『燃えよドラゴン』の神業的アクションで世界中に信奉者を生み出したが、公開直前に急死したことから文字通りの伝説的人物となった。日本でも『燃えよドラゴン』の公開によって若年層をはじめとする多くの観客が熱狂し、彼の発する“怪鳥音”やヌンチャク・アクションを真似する者が続出するブームを呼んだ。他にも『ドラゴン危機一発』『ドラゴン怒りの鉄拳』『ドラゴンへの道』、死後に公開された『死亡遊戯』といった主演作が度々リバイバルされ、いまも新たなファンを生み出している。1940年サンフランシスコ生れで香港育ち。

サモ・ハン・キンポー

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 1952年香港生れ。ジャッキー・チェンらとともに子役時代から京劇を学び、『燃えよドラゴン』ではブルース・リーと格闘シーンを演じた。巨漢ながら身軽なカンフー・アクションをこなし、『燃えよデブゴン』などで人気者に。ジャッキーと共演の『プロジェクトA』などで日本でもファンを獲得。『五福星』などで監督としても活躍する。ハリウッド進出も果たし、ドラマ「LA大捜査線 マーシャル・ロー」などに主演している。

ジェット・リー

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 1963年中国遼寧省生れ。中国武術大会で5回連続優勝し、その実力を買われ『少林寺』で映画俳優になり一躍人気者に。その後「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズで扮した黄飛鴻など史実に登場する伝説的武術家を多く演じた。『リーサル・ウェポン4』でハリウッドにも進出。仏教徒で次第に何事も暴力で解決するような作品への出演を控え、アクション・スター総出演の「エクスペンダブルズ」シリーズは3まで参加。

ドニー・イェン

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「イップ・マン」シリーズでブルース・リーの師匠とされる伝説の武術家・葉問を演じ、ブレイクしたドニーは、1963年中国広州生れ。北京の体育学校で学んでいた頃、ジェット・リーも同校に通っていたが面識はなかったという。90年代には『ドニー・イェンCOOL』など監督・主演作で活躍。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『ジョン・ウィック:コンセクエンス』などハリウッドのヒット映画で世界的なアクション俳優に。

真田広之

画像: 『SHOGUN 将軍』© 2024 Disney and its related entities ディズニープラスの「スター」で独占配信中

『SHOGUN 将軍』© 2024 Disney and its related entities ディズニープラスの「スター」で独占配信中

 現在ヒット中の米国製時代劇ドラマシリーズ「SHOGUN将軍」で吉井虎永役を演じ、話題の的になっている日本を代表するアクション・スター、真田広之は1960年東京生れ。香港映画『龍の忍者』『皇家戦士』で海外進出し、トム・クルーズ共演の『ラスト サムライ』で世界的に注目され、『ウルヴァリン:SAMURAI』『47RONIN』『ブレット・トレイン』『ジョン・ウィック:コンセクエンス』など現在はハリウッドでも欠かせない存在に。

トニー・ジャー

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 スタントマンもCGもワイヤーも使わないタイ製アクション『マッハ!!!!!!!!』で壮絶なアクション演技を見せたトニー・ジャーは1976年タイのスリン生れ。スタントマン出身で大学時代にムエタイやテコンドーなども修得したという。「マッハ!」シリーズを経て、『ワイルド・スピード SKY MISSION』『トリプルX:再起動』『モンスターハンター』などハリウッドにも進出。新作『エクスペンダブルズ ニューブラッド』ではデーシャ役を演じた。

マックス・チャン

画像: 『イップ・マン外伝 マスターZ』© 2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved U-NEXTにて配信中

『イップ・マン外伝 マスターZ』© 2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved U-NEXTにて配信中

『ドラゴン×マッハ!』『イップ・マン 継承』の強力な仇役で一躍注目されたマックス・チャンは1974年中国重慶市生れ。名アクション監督、ユエン・ウーピンのアクションチームに加入し、スタントマンや武術指導家として多くの映画に参加。『グランド・マスター』で金像奨助演男優賞を受賞し『パシフィック・リム:アップライジング』の司令官役でハリウッド進出。『イップ・マン外伝 マスターZ』『ウルフパック狼群』では主演を果たした。

イコ・ウワイス

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 1983年インドネシアのジャカルタ生れ。祖父が古武術シラットの道場を経営しており、自身も全国大会で優勝。格闘技アクション『ザ・レイド』とその続編で主演し、スターの仲間入り。その才能を認められ、脇役ながら『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に抜擢されるなど引っ張りだこに。その後も『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』『エクスペンダブルズ ニューブラッド』などハリウッドのアクション大作に次々出演している。

マ・ドンソク

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 マブリーの愛称で韓国、日本などで多くのファンを擁するマ・ドンソクは1971年韓国のソウル生れ。『新感染 ファイナル・エクスプレス』でゾンビと戦うサンファを演じてブレイク。続いて巨漢刑事マ・ソクトを演じたクライム・アクション『犯罪都市』が大ヒットしシリーズ化。この秋には第4弾『犯罪都市 PUNISHMENT』が日本上陸予定。米国国籍を持ち、マーベル映画『エターナルズ』ではスーパーヒーロー、ギルガメッシュを好演した。

ウー・ジン

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 現代中国映画界を代表するアクターの一人、ウー・ジンは1974年中国・北京の生れ。20歳の頃ユエン・ウーピンに見いだされて映画デビュー。自ら監督も兼任した中国アクション映画『ウルフ・オブ・ウォー ネイビー・シールズ傭兵部隊VS PLA特殊部隊』が大ヒットして、続編『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』はアジアの歴代興行収入第1位に。米中合作『MEG ザ・モンスターズ2』でジェイソン・ステイサムと競演したことは記憶に新しい。

ブルース・リーとも交友のあった
日本が生んだアクション俳優のレジェンド倉田保昭主演
『帰って来たドラゴン』が50年ぶりに劇場公開中!

 1970年代前半、ブルース・リーがブレイクする以前から香港映画界に渡り、リーの友人、ライバルとして多くの香港活劇に出演、アクション俳優として国際的人気を獲得していた倉田保昭。彼の代表作『帰って来たドラゴン』(74)が<2Kリマスター完全版>となって、新宿武蔵野館ほかで50年ぶりに劇場公開中。監督はウー・シーユエン、共演はブルース・リャン。清朝末期、悪の魔窟である金沙村を舞台にチベットの秘宝をめぐって最強の強者たちが壮絶な騙しあいと激闘を繰り広げながら、果てしない争奪戦が続いていく……、という内容で、壮絶なノンストップ・カンフーアクションが展開する。また倉田主演・製作総指揮の短編最新作『夢物語』(23)も同時上映される。

画像: 『帰って来たドラゴン』©1974 SEASONAL FILM CORPORATION All Rights Reserved.

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