“復讐の化神”モンキーマンの人生をかけた壮絶な復讐劇が幕を開ける
『スラムドッグ$ミリオネア』『グリーン・ナイト』などで俳優として活躍するデヴ・パテルが初監督に挑み、構想に8年という歳月をかけ、主演・原案・脚本も兼任し完成させた復讐アクション。架空のインドの都市を舞台に、幼い頃にすべてを奪われ、闇のファイトクラブで生計を立てる青年の、人生をかけた壮絶な復讐を描く。インド神話におけるハヌマーン(神猿)の伝説をモチーフに、監督がリスペクトするハリウッドや香港のアクション、韓国の復讐アクションなど様々な要素を融合させ、新感覚のアクション映画を作り上げた。
元々は配信作品として製作が進められていたが、『ゲット・アウト』などのジョーダン・ピール監督が本作を気に入り、自身の制作会社で買い取るという異例の決断を下して劇場公開にこぎつけた。第31回サウス・バイ・サウスウエスト映画祭では観客賞を受賞した。
ジョーダンのほか、世界的大ヒット作「ジョン・ウィック」シリーズのプロデューサーも製作に参加。共演には、パテルと『チャッピー』で共演したシャールト・コプリー、『ミリオンダラー・アーム』のピトバッシュ、『ホテル・ムンバイ』のヴィピン・シャルマらが名を連ねている。
あらすじ
幼い頃に母を殺され、人生の全てを奪われたキッド(デヴ・パテル)は、夜な夜な開催される闇のファイトクラブで猿のマスクを被り、ザ・ビーストという名の“殴られ屋”として生計を立てていた。どん底で苦しみながら生きてきた彼に、思わぬ形で復讐のチャンスが舞い込む。キッドの村を理由なき襲撃で焼き払い、彼の最愛の母親を殺害した警察署長のラナ(シカンダル・ケール)が住む腐敗したエリートの世界に潜入する機会を得たのだ。被害者は自分だけではなく、腐敗が想像よりも広がっていることを知った彼は、神秘的な部族のリーダーであるアルファ(ヴィピン・シャルマ)の導きで、何年も押し殺してきた怒りを爆発させ、“復讐の化神(モンキーマン)”となる。
登場人物
キッド(モンキーマン)(デヴ・パテル)
インドの都市ヤタナの地下ファイトクラブで、猿のマスクを被った“殴られ屋”として働いている。最愛の母を殺害した者への復讐を胸に秘め、“復讐の化神(モンキーマン)”と化す。
タイガー (シャールト・コプリー)
キッドが殴られ屋をしているファイトクラブの MC。キッドがヒールになるように群衆を煽る。
アルフォンソ(ピトバッシュ)
キッドが復讐の一環で就職した高級売春宿キングスクラブの雑用係。キッドの唯一の友人に。
ラナ(シカンダル・ケール)
キッドの村を襲撃した汚職警察官。キッドの母親を殺害し、キッドに火傷を負わせた。
シータ(ソビタ・ドゥリパラ)
高級売春宿キングスクラブのコールガール。キッドの痛みを理解し心を通わせる。
プロダクションノート
現代エンタメにも影響を与えた“神話”がモチーフ
この物語のモチーフになっているのはインド神話における神で、強さや勇気の象徴とされる神猿“ハヌマーン”の伝説。インド系移民の両親を持つデヴ・パテルは祖父からこのハヌマーンの物語を聞かされており、これを現代風にアレンジして脚本を練り上げていった。この“ハヌマーン”、後に「西遊記」の主人公・孫悟空のモデルになったともいわれ、漫画「ONE PIECE」にも影響を与えたともいわれている。
監督を形作ったアクション映画へのラブレター
本作で監督デビューを飾ったのは『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』でアカデミー賞ノミネート経験を持ち、テコンドー黒帯の有段者でもあるデヴ・パテル。本作は彼にとって、自分を形作ってきたアクション映画への“ラブレター”。『燃えよドラゴン』や『ジョン・ウィック』、韓国の復讐映画『アジョシ』や『オールド・ボーイ』、インドネシアの名作『ザ・レイド』といった作品が本作の発想の原点になった。
鬼才ジョーダン・ピールが全面バックアップ
この映画はもともと配信作品として作られたにもかかわらず劇場公開されることに。その後押しをしたのが『NOPE/ノープ』など今を時めく鬼才ジョーダン・ピール監督だった。未完成版の『モンキーマン』を観た彼は「これは映画館で見せる必要がある映画だ」と判断し、自身の制作会社で買い取ってまで劇場公開をバックアップした。編集段階で悩んでいたパテルにアドバイスも与えたという。
『モンキーマン』
2024年8月23日(金)公開
アメリカ=カナダ=シンガポール=インド/2024/2時間2分/配給:パルコ ユニバーサル映画
監督:デヴ・パテル
出演:デヴ・パテル、シャールト・コプリー、ピトバッシュ、ヴィピン・シャルマ、シカンダル・ケール
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