カバー画像:『007カジノ・ロワイヤル』より Greg Williams/Eon Productions via Getty Images
長く続いているのには理由がある!長寿映画シリーズの必見作はこれ!
よくある質問が「最も長く続いているシリーズ映画は?」というもの。
それは誰もが知っているあの人気シリーズです。
ファンに愛される人気シリーズの定義に、いかにヒットしたかという基準と別に、どれだけ長く続いているかという基準があるとすれば、まず「007」シリーズを忘れるわけにはいかない。1962年に第1作『ドクター・ノオ』(初公開時の題名は『007は殺しの番号』)が公開されて(日本では翌63年公開)以来、60年以上、現時点で25作が製作された本シリーズは、まさに長寿シリーズの代表作。
世界で最も有名なスパイと言われるジェームズ・ボンドのワールドワイドな活躍を描く本シリーズは、初代ボンドのショーン・コネリーが主演した初期6作で圧倒的な知名度を確立し、その後、ジョージ・レーゼンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアース・ブロスナンがボンド役を引き継いできたが、6代目ボンドに選ばれたダニエル・クレイグが主演した第1作『カジノ・ロワイヤル』から人気再燃。時代に即したハード・アクションを武器に、21世紀の「007」として新たなファンを獲得し、今後も長く続いていきそうだ。期待される次回作は現在新たなボンドを選考中で、公開は2026年以降と言われている。進捗状況を待ちたい。
もうひとつの長寿シリーズは、1960年代にTVシリーズでカルト人気を獲得し、79年の映画化第1作以来、現在まで13本の映画版が製作されている「スタートレック」だ。エンタープライズ号のクルーたちが未知の宇宙を開拓していくSFで、映画版の大ヒットによって新たなTVシリーズも次々製作されるようになり、22年スタートの「…ストレンジ・ニュー・ワールド」まで8作を数える。もちろん映画版新作の噂も消えることがなく、クリス・パイン主演版の第4弾は現在26年公開予定といわれ、他にミシェル・ヨー主演で『スタートレック:セクション31』の25年配信公開が予定されている。
シリーズあるある!ホラー映画はシリーズ作品が多い?
シリーズ映画が作りやすいのはホラーだという説も根強いもの。
ローバジェットでヒットを生み出せる点が強味のようです
実はシリーズものが最も多いジャンルとして、ホラー映画が挙げられる。リメイク、リブートも含めて、大ヒットしたホラーはほぼ全てが続編、プリクエルなどが作られていると言ってもいいほど。近年リメイク版や前日譚が製作された『エクソシスト』や『オーメン』のような古典作品も以前シリーズ化されているし、『ハロウィン』のようにオリジナルの設定を受け継いだ三部作が最近になって製作され、再び話題になる例も。
ちなみに「ハロウィン」シリーズは計13作が存在する。このシリーズは殺人鬼ブギーマンの人気も重要だが、殺人鬼キャラが人気を獲得し長期化するシリーズも。「13日の金曜日」のジェイソンや「エルム街の悪夢」のフレディ、「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスなどがその例で、「13金」は計12作、「エルム街」は計9作、「いけにえ」も計9作が製作されている。
このジャンルは低予算で作れるのでシリーズ化しやすいという利点もあるのだろう。最近でも「死霊館」シリーズ、「ソウ」シリーズ、「スクリーム」シリーズなどホラーのフランチャイズ化は目白押しだ。
シリーズ映画NEWS
「ランボー」シリーズが4Kレストア版でリバイバル公開
シルヴェスター・スタローンのシリーズ映画と言えば、彼の大ブレイクのきっかけとなった「ロッキー」、そしてベトナム帰りの無敵の元兵士を演じた「ランボー」の名が挙げられるが、この「ランボー」の80年代に製作された3作が一挙リバイバルされる。
1982年公開の第1作『ランボー』から今年で42年。今なお愛されるキャラであるジョン・ランボーによるアドレナリン全開のアクションはまさに伝説級。2作目『ランボー/怒りの脱出』はスタローンと共にあのジェームズ・キャメロンが脚本を担当したことでも知られる。
3作目の『ランボー3/怒りのアフガン』ではアフガニスタンにまで元上司を救出に向かう大ヒット作。いずれも4Kレストア版で10月25日から新宿ピカデリーほか全国リバイバル公開。歴史的3作が大迫力のスクリーンで見られるチャンスだ。配給はファインフィルムズ。