『ゆきゆきて、神軍』『水俣曼荼羅』などで知られるドキュメンタリー映画の巨匠原一男監督が、特集上映にて参加中のイタリア・ラヴェンナ・ナイトメア映画祭より、第22回ゴールデンリング・スペシャル・エディションを授与された。
ラヴェンナ・ナイトメア映画祭は、2003年に誕生し、ホラーなどのジャンル映画を上映する映画祭として知られていたが、2015年頃からは上映作品の幅を広げ、「映画のダークサイド」に関連する作品であれば、ノワール、犯罪、スリラー、ファンタジー、SFなどを含むイタリア国内外のジャンル映画祭として集めて高い人気を誇っている。
ラヴェンナ・ナイトメア映画祭は、2003年に誕生し、ホラーなどのジャンル映画を上映する映画祭として知られていたが、2015年頃からは上映作品の幅を広げ、「映画のダークサイド」に関連する作品であれば、ノワール、犯罪、スリラー、ファンタジー、SFなどを含むイタリア国内外のジャンル映画祭として集めて高い人気を誇っている。
原一男監督は、10月15日から19日まで開催中の同映画祭において、過去の4作品を特集上映されるとともに、マスタークラスも行い、前述のゴールデンリングを現地時間10月16日の夜(日本時間17日早朝)に授与された。映画祭が贈る名誉賞ともいえるゴールデンリングは、過去にはリリアーナ・カヴァーニ、デヴィッド・リンチ、ジャン=ジャック・アノー、マルコ・ベロッキオらも授与されており、今回アジア人としては原監督が初の授与となる。また、ドキュメンタリー映画を主に発表してきた映画作家が、ドキュメンタリー映画祭以外でこうした栄誉を受けることも、日頃から「ドキュメンタリーこそエンタテインメントだ」と語る原監督自身「とても光栄なこと」と受け止めていた。
授与に際しての映画祭コメント
ラヴェンナ・ナイトメア映画祭が、第22回ゴールデンリングを日本映画界の巨匠、原一男監督に授与することは、大変光栄なことです。原監督は、アジアの映画界において現存する最も偉大なドキュメンタリー映画作家の一人であり、彼の反抗的で革命的な眼差しは、その作家性の特徴です。彼のスタイルが、創造的な自由を特徴とする「アクション・ドキュメンタリー」と定義されているのは偶然ではありません。
なお、原監督は現在、『水俣曼荼羅2(仮題)」を含む複数の企画を進めている。水俣については、世間的に新たな動きも多く制作を急いでおり、近日中にはクラウドファンディングも実施予定だ。