『グラディエーター』公開から24年の時を経て遂に公開となった『グラディエーター II 英雄を呼ぶ声』。前作『グラディエーター』を振り返りながら、今作を観る際に注目すべき5つのポイントと共にご紹介します!(文・斉藤博昭/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』より ©2024 PARAMOUNT PICTURES.

Point.1
ルシアスは前作の主人公・マキシマスの息子?

画像: Point.1 ルシアスは前作の主人公・マキシマスの息子?

前作からの最大のつながりは、主人公が父&息子であること。マキシマスとルッシラの間に産まれたルシアスは、子供時代に遠方の地へ送られ、愛する女性と結ばれていた。そのルシアスが父と同じコロセウムでの英雄となる展開や、ルッシラとの再会はエモーショナル。しかもクライマックスでは、父と息子の思いがひとつになる感動のシーンも用意される。その関係性を頭に入れて本作を観ると、ポール・メスカルとラッセル・クロウの共通点も発見できるはず。特に声のトーンはけっこう似ているかも。時を超えてカリスマ俳優2人のイメージが重なる。

Point.2
ポール・メスカルの圧倒的な肉体&熱演に注目

画像: Point.2 ポール・メスカルの圧倒的な肉体&熱演に注目

ポールが本作の主演に抜擢されたのは、パラマウントの重役が彼の舞台「欲望という名の電車」を観たのがきっかけ。舞台上で肉体美を披露するポールに観客が異様な熱狂を示し、『グラディエーター』続編の主人公にぴったりと判断された。ポールはその肉体を役作りのために、さらに8kg増量。最強の剣闘士ならではのマッチョな肉体で、猛獣たちとのバトルも熱演する。そのパワーを実感したのが、将軍役のペドロ・パスカル。一対一で戦う撮影にも挑んだペドロは「ポールともう一度戦うくらいなら、ビルから投げ落とされる方がまだマシ」と告白している。

Point.3
前作から続投のキャストがあちこちに

画像: Point.3 前作から続投のキャストがあちこちに

 24年もの前作とのブランクを埋めるのは、続投したキャストたち。そのうちストーリーで大きなカギを握るのが、元皇帝の姉でマキシマスとも深い関係にあったルッシラ役のコニー・ニールセン。ルシアスへの母性愛も熱演する。その他には、元老院議員グラックス役のデレク・ジャコビが再登場。思わぬ見せ場が用意される。また回想シーンも盛り込まれるので、ラッセル・クロウら前作キャストの勇姿にも再会。このように1作目の感動と興奮を同時に甦らせてくれるのも、本作の持ち味だ。

Point.4
リドリー・スコット史上最大のアクションと超スケールのセット

画像: Point.4 リドリー・スコット史上最大のアクションと超スケールのセット

本作の製作費は3億ドル(約420億円)といわれ、マルタ島に巨大なセットを建造。CGでいくらでも描けるコロセウムも40%は実寸大サイズで作られ、剣闘士の戦いを実際に皇帝役のキャストらが客席から眺め、それらを8台のカメラで一気に撮影しているので臨場感はハイレベル。集められたエキストラは1200人で、これは『ナポレオン』の900人も上回る。冒頭のローマ軍の進撃シーンから、リドリー・スコット作品でも最大級のスペクタクル映像が展開。映画を観る側も、いきなり戦場の真っ只中に放り込まれた錯覚をおぼえる。

Point.5
第3弾もすでに構想中!?

リドリー・スコット監督は、この第2作の仕上がりに大満足。すでに第3作のアイデアを構想中であることを明かしている。その内容は「自分がいる場所にいたくないと考える男の物語」とのこと。ただプロデューサーたちは「良い脚本が仕上がるか、それ次第。ハードルは高い」と言っているので、実際にプロジェクトがスタートするかどうかは、今回の続編の成績にもよるだろう。リドリー・スコットは今後も、ビージーズの伝記映画(2025年撮影)など監督予定作が山積み。現在86歳という年齢を考えると早めに3作目に着手してほしい!

『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』
2024年11月15日(金)公開
アメリカ/2024年/2時間28分/配給:東和ピクチャーズ
監督:リドリー・スコット
出演:ポール・メスカル、ペドロ・パスカル、コニー・ニールセン、デンゼル・ワシントン、ジョセフ・クイン、フレッド・ヘッキンジャー

©2024 PARAMOUNT PICTURES.

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