カバー画像:ディズニープラスで配信中の『ライオン・キング』より © 2024 Disney
INTERVIEW リン=マニュエル・ミランダ「ライオン・キング」の音楽を語る
「オリジナルの映画(『ライオン・キング』)、その続編、TVシリーズの『ライオン・ガード』、ブロードウェイ・ミュージカル、そしてビヨンセの素晴らしいコンパニオン・アルバムには、アフリカン・ディアスポラにおける様々な音楽の伝統を取り入れた、とても豊かな音楽の風景があると思います。その事実に僕は力をもらいました。アイデアを引き出す上で本当に幅広い影響があると感じられたからです。コンテンポラリーなアフロ・ビートであれ、レボ・Mがとても得意とする伝統的な南アフリカの合唱であれ。そのすべてがミックスされているんです。
そして、そういった音楽に“浸る”ことを楽しみました。『モアナ』では太平洋諸島の音楽、『ミラベル』ではコロンビアの音楽の伝統に浸りましたよ。今回の『ムファサ』も同じです。その世界の音楽をたくさん聴く。ピアノに近づく前に、できるだけいろいろな音楽に触れるんです。そうすることで、その世界のリズムや伝統に精通することができます」
PLAY BACK 映画「ライオン・キング」シリーズ
『ライオン・キング』(1994)
動物たちの王国“プライド・ランド”の偉大な王ムファサの息子・シンバが、王国を簒奪したスカーに立ち向かい、王になるまでを描く。「愛を感じて」がアカデミー歌曲賞を受賞、ハンス・ジマーが本作でアカデミー作曲賞を初受賞。
『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』(1998)
ビデオ作品。前作の後日談。対立する群れに身を置く、シンバの娘キアラ、スカーの後継者コブのラブストーリーと共に、王となったシンバの成長が描かれる。第一作にインスパイアされたアルバム発の「He lives in you」が主題歌に。
『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』(2004)
ビデオ作品。ティモンとプンバァの視点で『ライオン・キング』を語り直した異色作。ふたりとシンバの知られざる日々も語られる。ミーアキャットたちがハイエナを恐れる生活をリズミカルに歌い上げる合唱曲「穴を掘れ(Digga Tunnah)」が印象的。
『ライオン・キング』(2019)
最先端のCG技術と実写を交えた“超実写版”として『ライオン・キング』を再映画化。監督はジョン・ファヴロー。世界興行収入はディズニー映画史上No.1となる約16.6億ドルを記録。アカデミー賞では長編アニメーション映画賞、ビヨンセの歌う「スピリット」がアカデミー歌曲賞の候補に。
MEMO
スピンオフのアニメシリーズとしてティモンとプンバァの騒がしい旅を描く「ライオン・キングのティモンとプンバァ」、シンバとナラの息子カイオンを主人公にした「ライオン・ガード」も製作されている。