本作は「文化の百花繚乱」が咲き誇る大正時代を舞台に、実在した男女3人の壮絶な愛と青春を描いた作品。脚本は『ツィゴイネルワイゼン』や『セーラー服と機関銃』の田中陽造が40年以上前に書いたもので、多くの監督たちが映画化を熱望しながら長い間実現することができなかった、いわば「知る人ぞ知る」幻の脚本。「滅多にない優れたシナリオ」とこの脚本に焦がれ続けていた名匠・根岸吉太郎監督が16年ぶりにメガホンを取り、美しい時代を火花散らすように駆ける3人の男女を広瀬すず、木戸大聖、そして岡田将生が演じる。まさに日本映画の“夢の企画”が動き出す。
オランダ第二の都市ロッテルダムで開催されるロッテルダム国際映画祭は、世界三大映画祭に次ぐ重要な映画祭のひとつ。今回は2025年1月30日~2月9日(現地時間)に開催されるが、この度、『ゆきてかへらぬ』が正式出品作品として選出されたことが発表された。本作がノミネートされたビッグスクリーンコンペティション部門は、一般の映画ファンから選ばれた審査員によってアワードを選出し、受賞作はオランダでの公開やテレビ放映も見込まれるという画期的な部門。『ゆきてかへらぬ』がオランダの観客にどのように受け入れられ、評価されるか注目が集まる。根岸吉太郎監督も「先進的な映画を発掘し続けるロッテルダム国際映画祭に『ゆきてかへらぬ』が選出されたことは大変光栄です。オランダの観客の皆さんに、日本の、しかも大正時代の青春の葛藤をどのように受け入れていただけるか、今から楽しみにしています。瓦屋根の織りなす日本の建築の美しさやモガモボの当時のファションを楽しみながら、二人の若者の間を揺れ動く若い女性の激しい生き方(それを演じ切った広瀬すず)に国と時代を超えた深い共感を抱いていただけたらと願っています。」と選出への喜びを語り、上映に向けて現地へ渡航し観客の反応を直に体感する予定だ。
あわせて新場面写真9点&貴重な海外版ビジュアルも解禁!新たに解禁された場面写真には、駆け出しの女優・泰子、不世出の天才詩人・中也、のちに”知の巨人”と呼ばれる文芸評論家・小林の過ぎ去って戻ることのない日々が鮮やかに映し出されている。はぐれ者同士、京都で一緒に暮らし始めた泰子と中也の美しい時間、何者かになりたくて飛び出した東京での日々、小林の登場で揺らぐ泰子の想い、そして始まる三人の歪で複雑な関係。まだ何者でもなく先の見えない焦燥を抱えながら、時に己を壊すほどの強い想いを貫き駆け抜けた、三人の刹那の青春を感じる場面写真となっている。
同時に解禁となった海外版ビジュアルは、広瀬すず演じる泰子の危険なほど美しい横顔がクローズアップされたデザイン。中也と小林、才気ある二人のアーティストに同時に愛され、愛によって壊れていく泰子のあどけなさと狂気が混在しているような表情が印象的だ。
映画『ゆきてかへらぬ』は、2025年2月21日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。
『ゆきてかへらぬ』
2025年2月21日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
©︎2025「ゆきてかへらぬ」製作委員会
配給:キノフィルムズ