試行錯誤と特訓を経て作り出されたアクションシーンの舞台裏とは?
香港では広東語映画として歴代No.1の動員数を記録し社会現象を巻き起こした本作。『ドッグ・バイト・ドッグ』(06)、『軍鶏 Shamo』(06)、『モーターウェイ』(12)、『ドラゴン×マッハ!』(15)などのソイ・チェンがメガホンをとり、アクション監督を映画「るろうに剣心」シリーズや、ドニー・イエン出演作品などの谷垣健治が務めている。
この度公開されたのは、本作最大の見どころの一つであるアクションシーンのメイキング映像。最も印象的なシーン、九龍城砦を取り締まるロンギュンフォン(ルイス・クー)が突如迷い込んできたチャン・ロッグワン(レイモンド・ラム)をアジトである理髪店で打ちのめすシーンの裏側が収められている。
ソイ・チェン監督は「香港の漫画っぽい作品にしたかった。ある程度リアルなアクションに漫画的な動作を多く取り入れた」と本作のアクションの方向性を説明。一方、アクション監督の谷垣は「最初はアクションの位置づけが難しく試行錯誤を重ねた」と振り返る。
撮影初日だったという理髪店のシーンでは、ロンギュンフォンが投げたタバコを回転してキャッチする動きは監督・キャストも交えて生み出すなど、皆で探っていったという。ちなみに、ふっとばされたチャン・ロッグワンが回転して鉄柵にぶつかるのは谷垣のアイデアだ。
本作はルイス・クーを主演に迎え、香港映画界のレジェンド、サモ・ハンほか、アーロン・クォック、リッチー・レンなど豪華俳優陣に加え、レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、フィリップ・ン等若手実力派が集結している。ルイス・クー、サモ・ハンといったベテラン勢は伝統的で屈強な武術を扱い80年代90年代のアクション映画を思わせる一方で、若手チームは刀・ナイフといった武器やバイク、パルクールなど、特定の武術にとらわれないさまざまな要素を取りいれ、アクション全体を活性化させた。
ルイス・クーは「アクションに不慣れなキャストが多く、特訓するのは大変だった。幾晩も撮影して完成したシーンは1分。でも、苦労したからこそいいシーンになる」と撮影を振り返る。映像内では、ナイフの使い手ソンヤッ役のテレンス・ラウが何度も手からナイフを落とす様子が映し出されるなどアクションへ苦戦する様子も映し出される。また、チャン・ロッグワン役のレイモンド・ラムが「今回のアクションはフルコンタクトだった。健治の要求水準はとても高いんだ。武術に詳しい人が見てもリアルな動きだと感じてもらいたかった」と語るように、傷の絶えない現場だったことも映像から分かる。
そうしてアクションが作り上げられていった本作について谷垣は「ルイス・クーもサモ・ハンも全力を出していた。どんな俳優でも同じ、全力を出したかどうかでアクションが決まる。最高に美しいと思うよ」と自信をのぞかせる。『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』は2025年1月17日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー。
配給:クロックワークス
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