鈴木おさむ原作の同名人気朗読劇を映画化した『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』(2月21日公開)で共演した八木勇征(FANTASTICS)と椿泰我(IMP.)。共にグループとしてアーティスト活動をしながら、ドラマや映画で活躍する俳優でもある二人は撮影中に言葉を交わさずとも感じる“特別な絆”があったと振り返る。お互いの芝居に心を揺さぶられ、時には自然と涙が溢れてしまうシーンもたくさんあったという二人が、役者としての共演を通して発見したお互いの魅力や“リスペクトできる!”と感じた部分とは──。
(文・タナカシノブ/写真・野口貴司(san dorago)
【八木勇征】ヘアメイク・福田翠(Luana)/スタイリスト・中瀬拓外
ジャケット¥61,600、パンツ¥31,900(共にコムサ・メン/(株)ファイブフォックス カスタマーサービス)、その他・スタイリスト私物 【お問い合わせ先】(株)ファイブフォックス カスタマーサービス 0120–114563
【椿泰我】ヘアメイク・大森創太(IKEDAYA TOKYO)/スタイリスト・山本隆司)
(デジタル編集・スクリーン編集部)
画像1: 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』八木勇征×椿泰我 インタビュー

八木勇征 プロフィール

1997年5月6日生まれ、東京都出身。「FANTASTICS」のボーカルとして活動。2020年にドラマデビューを果たし、2021年放送のW主演作ドラマ「美しい彼」で本格的に俳優業をスタートさせる。以降、「ホスト相続しちゃいました」「婚活1000本ノック」「南くんが恋人!?』」など話題のドラマになどに出演し、注目を浴びる。映画は『HiGH&LOW THE WORST X』(22)に出演以降、『劇場版 美しい彼〜eternal〜』(23)、『矢野くんの普通の日々』(24)などで主演を務めている。

──共演を通して感じた役者としてのお互いの魅力を教えてください。

八木「バッキー(椿泰我)が演じたユキオはハルヒ(井上祐貴)とは違う形でグループを中和するタイプ。天真爛漫な自分の性格を活かして、その場の空気がちょっと悪くなったら自分にフォーカスを当てることで笑いを誘い、明るく盛り上げてくれるキャラクターです。バッキーはユキオとシンクロしているように感じました。画としてすごく説得力があって、役者としてものすごくリスペクトできると思いました」

椿「あざっす! 恐縮です…」

──かなり照れていらっしゃいますが(笑)

椿「褒められるのってシンプルに恥ずかしいですよね。しかも、隣で理由もしっかりとつけて褒められると『あざっす!』しか出てこない(笑)」

八木「ま、そうだよね(笑)」

──役者としての八木さんはいかがでしたか?

椿「いろいろな表情を見せるのが本当に巧いなって思いました。振り幅のすごさというのかな。喜怒哀楽の表現や観る人を惹き込むお芝居の力があると思ったし、アキトとのシーンでは自然と涙が出てしまうことも多くて、シンプルに勉強になりました。主演としての魅力をビシバシと感じた現場でした」

八木「おっす! ありがとうございます!」

椿「アハハハ。そうなっちゃうよね」

八木「うれしいし、ありがたいけれど、ちょっと照れるよね(笑)」

──アキト、ユキオそれぞれの親子シーンも印象的でした。

八木「カンニング竹山さん演じるユキオの父・エイジとユキオは本当の親子のように自然で。気持ち的にはキツいシーンだったと思うけれど、ユキオ親子の日常を見たような気持ちになりました。自分が現場で見ていないシーンでは二人の関係に発見もあったし、より深く入り込み興味を持つきっかけにもなりました」

椿「田辺誠一さん演じるアキトの父・シンヤとアキトは、冷静だけど熱い気持ちを持った親子。ユキオ親子のように感情をバーっと出して熱量のあるお芝居で表現するのではなく、熱さだけじゃないところで感情にグサっとくるっていうのかな。バーで語るシーンでは作品に深みが増したと感じました」

画像2: 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』八木勇征×椿泰我 インタビュー

椿泰我 プロフィール

1998年2月10日生まれ。神奈川県出身。7人組男性グループ「IMP.」のメンバーとして、2023年8月18日、デジタルシングル「CRUSIN’」で世界同時配信デビュー。同年5月29日に1st Album「DEPARTURE」を発売。2024年にはグループとして単独ライブも成功させ、2025年1月より全国ツアー「IMPERIAL LIVE TOUR 2025」がスタート。俳優としては12月放送のドラマ「レッドブルー」で演じた格闘技界のスター・赤沢拳心役も話題に。舞台、ドラマ、映画へと活躍の場を広げている。

──“泣きすぎ注意”が出るほどの現場だったとのこと。本読みの段階から感情が揺さぶられることも多かったと伺っています。

椿「勇征くんがダントツで泣いていたけれど、みんなそれぞれに違う涙の理由があったよね」

八木「お父さんの“秘密”を聞いた後だからこそ出てくるユキオの『そんなことに魔法を使っちゃダメだよ!』という言葉。グッと熱量が入る瞬間のスイッチを見事に表現してくれたので、自然に込み上げてくるものがあったし、僕も自然に熱を込めることができました」

椿「本読みの時から、しっかりみんなの感情が動いているのが見えて、自然と涙が溢れるってことは本当に多かったよね。」

八木「それぞれが何かを感じ取って、自然に泣けることが多かったよね。自然にそうできるのは作品の魅力だと思うけれど、にしても、泣きすぎだったかな(笑)」

──演じたのは幼馴染という近しい関係。自然と仲良くなれたとのことでしたが、特別な感情や絆が生まれた感覚はありましたか?

八木「本読みの段階であれだけ泣いたことがすべてですね。自分自身をさらけ出して、グチャグチャになりながらやれたことがまず信頼関係の第一歩でした。その時点でほぼほぼ信頼しきっている感じがあったと思います」

──かなり早い段階ですよね。

八木「そうなんです。信頼と同時に安心感も芽生えて。最初に芽生えたその感情を持ったまま撮影が進められたのはすごくありがたかったです」

椿「学校のシーンよりも幼馴染4人で一緒に過ごす時間が多い現場だったから、駄菓子トークで盛り上がったことさえも青春の1ページのように感じられたよね」

八木「確かに。あとはやっぱり魔法会議のシーン! 4人の絆が一気に深まった気がするよね。クランクアップ直前で撮影したのはクライマックスのかなりシリアスなシーンでした。クランクアップはカロリー低めのシーンを撮影して楽しく締めることが多いけれど、この現場は違っていて。最後が重いっていう(笑)。感情も込み上げてくるし、カロリーの高いシーンだから身体的な疲労もあって。なんとも言えない、湧き出てくる何かを感じたよね」

※全文はSCREEN2025年4月号に掲載

映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

画像1: 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

村の少年たちは18歳になると、あることを伝えられる。それは「この村で生まれた男の子は、人生で一度だけ魔法を使うことが出来る。ただし、20歳までの2年の間に使わなければならない」ということ。村の大人の男たちが過去にどんなことに魔法を使ったのかは、自分たちが魔法を使うまでは知ることは出来ない。こうして、アキトたち4人の男子高校生は「何に魔法を使うか?」を考え始める。そしてそれはかけがえのない体験となっていく。

画像2: 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

アキト(八木勇征)
幼いころからピアノが好きでピアニストを夢見る高校生。東京の音大を目指すも、かつてプロミュージシャンを目指していた父親からの強固な反対に葛藤する。

画像3: 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』

ユキオ(椿泰我)
天真爛漫な性格。工作部の部員・ミズホ(工藤美桜)に密かに恋をしていたがあえなく失恋。しかし、それ以上にショックを受けるのは、自身の父親が抱えていた意外な秘密だった。

映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』
2025年2月21日(金)公開
日本/2025年/配給:ポニーキャニオン
監督:木村真人
脚本、原作:鈴木おさむ
出演:八木勇征、井上祐貴、櫻井海音、椿泰我、カンニング竹山、阿部亮平、髙橋洋、馬渕英里何、平野宏周、工藤美桜、笹野高史、田辺誠一

©2025映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』製作委員会

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