昭和40年代以降、次第にティーン・アイドルが主流に
この頃、フランスのカトリーヌ・ドヌーヴ、イタリアのソフィア・ローレンという2大女優がすでに大物の片鱗を見せていたが、アメリカではニューシネマの時代が到来。キャサリン・ロス(『卒業』)、キャンディス・バーゲン、アン・マーグレット(共に『愛の狩人』)、フェイ・ダナウェイ(『俺たちに明日はない』)らが台頭する。
カトリーヌ・ドヌーヴ(代表作『シェルブールの雨傘』など)
ソフィア・ローレン(代表作『ひまわり』など)
キャサリン・ロス(代表作『明日に向って撃て!』など)
キャンディス・バーゲン(代表作『ソルジャー・ブルー』など)
アン・マーグレット(代表作『愛の狩人』など)
フェイ・ダナウェイ(代表作『俺たちに明日はない』など)
他にもジャクリーン・ビセット、ドミニク・サンダといった国際派も活躍していたが、日本のファンの心をそれ以上に捕らえたのは、『ロミオとジュリエット』のオリヴィア・ハッセー、『小さな恋のメロディ』のトレイシー・ハイドという初々しいティーン女優だった。
ジャクリーン・ビセット(代表作『映画に愛をこめて アメリカの夜』など)
ドミニク・サンダ(代表作『暗殺の森』など)
オリヴィア・ハッセー(代表作『ロミオとジュリエット』など)
トレイシー・ハイド(代表作『小さな恋のメロディ』など)
昭和50年代になるとティーン女優たちの隆盛期が訪れる。特に『がんばれ!ベアーズ』のテイタム・オニールの人気は凄まじく、同時期にライバルと呼ばれたのが『タクシードライバー』のジョディ・フォスターだった。彼女たちを追って『リトル・ロマンス』のダイアン・レイン、『エンドレス・ラブ』のブルック・シールズ、『ラ・ブーム』のソフィー・マルソー、『パラダイス』のフィービー・ケイツ、『ラビリンス/魔王の迷宮』のジェニファー・コネリー、『コマンドー』のアリッサ・ミラノ、『ビートルジュース』のウィノナ・ライダーらが次々アイドルになっていく。

テイタム・オニール(代表作『がんばれ!ベアーズ』など)
ダイアン・レイン(代表作『ストリート・オブ・ファイヤー』など)
ジョディ・フォスター(代表作『タクシードライバー』など)
ブルック・シールズ(代表作『エンドレス・ラブ』など)
ソフィー・マルソー(代表作『ラ・ブーム』など)
フィービー・ケイツ(代表作『グレムリン』など)
ジェニファー・コネリー(代表作『ラビリンス/魔王の迷宮』など)
アリッサ・ミラノ(代表作『コマンドー』など)
ウィノナ・ライダー(代表作『ビートルジュース』など)
一方まだ当時少なかった「女性映画」というジャンルがブームになり『帰郷』などのジェーン・フォンダが演技派として人気急上昇。演技派と言えば『クレイマー、クレイマー』などでメリル・ストリープがあっという間に目の肥えたファンを魅了。さらにテレビシリーズ「バイオニック・ジェミー」「チャーリーズ・エンジェル」のヒロインたちがお茶の間の話題をさらい、リンゼイ・ワグナー、ファラ・フォーセット、シェリル・ラッドが映画スター以上にもてはやされた。
ジェーン・フォンダ(代表作『帰郷』など)
メリル・ストリープ(代表作『ソフィーの選択』など)

ファラ・フォーセット(TV「チャーリーズ・エンジェル」など)
リンゼイ・ワグナー(TV「バイオニック・ジェミー」など)
シェリル・ラッド(TV「チャーリーズ・エンジェル」など)
ヨーロッパからもフランスのイザベル・アジャーニ、エマニュエル・ベアール、ドイツのナスターシャ・キンスキーら実力派がアイドル的な存在に。また『フラッシュダンス』のジェニファー・ビールス、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのリー・トンプソン、「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーヴァーといった大ヒット作のヒロインたちも人気ランキングの上位を占めた。
イザベル・アジャーニ(代表作『アデルの恋の物語』など)
エマニュエル・ベアール(代表作『愛と宿命の泉』など)
ナスターシャ・キンスキー(代表作『テス』など)
ジェニファー・ビールス(代表作『フラッシュダンス』など)
リー・トンプソン(代表作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』など)
シガニー・ウィーヴァー(代表作『エイリアン』など)
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