ミュージカル映画の主人公といえば、常に“ドラマティック”な人生を歩んでいるもの。そんな勇気に溢れた“生き方”で、私たちの背中を押してくれるミュージカル映画をご紹介します。今回は『白雪姫』のレイチェル・ゼグラー来日インタビューをお届けします。(文・宇田夏苗/写真・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

レイチェル・ゼグラー プロフィール

2001年、5月3日、アメリカ合衆国・ニュージャージー州生まれ。2021年にスティーヴン・スピルバーグ監督『ウエスト・サイド・ストーリー』の主人公マリア役に抜擢され、スクリーン・デビュー。同作でゴールデングローブ主演女優賞に輝くなど高い評価を受けた。2023年には『シャザム!〜神々の怒り〜』と『ハンガー・ゲーム0』に出演。待機作には『Y2K(原題)』がある。

“私の人生にとってディズニー作品は欠かせないものです”

画像1: “私の人生にとってディズニー作品は欠かせないものです”

──白雪姫役に決まったとき、どんな気持ちでしたか?

「最初は『これは夢じゃない!?』と思って信じられなくて、自分の頬をつねったくらいです(笑)。それからまず母に報告しました。母はもともとディズニー・プリンセスの中で白雪姫が一番好きなんです。ただ、実際に『白雪姫』の仕事に入るまでの数ヶ月は『この大役を自分が本当に演じられるのか』といった不安を乗り越えなければいけない時間でした。でも、たくさんの方たちが『あなたはできる』と励ましてくださり、世界中の誰もが知っている『白雪姫』を次世代の方たちに届けられることを光栄に感じられるようになりました」

──ご自身とディズニー作品との関わりは?

「私の人生にとってディズニー作品は欠かせないものです。小さい頃からディズニーのアニメーションをよく観ていましたし、初めて観たブロードウェイ・ミュージカルも『美女と野獣』でした。ディズニープリンセスにとにかく夢中で『美女と野獣』のベル、『アラジン』のジャスミン、白雪姫のコスプレをしたりして。それらの作品のDVDは全部持っていましたし、年に一度の家族旅行はフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート。私の両親が結婚式でダンスを踊ったのが『ホール・ニュー・ワールド』だったんです。振り返ると自分の子供時代からめぐり巡って、今度は自分が大人として子どもたちに、もしかしたら自分の未来の子供に、この物語を伝えられると思うと本当に幸せです」

画像2: “私の人生にとってディズニー作品は欠かせないものです”

──1937年のアニメーション映画の曲、今回書き下ろされた新曲の中から、特に思い入れのある曲はありますか?

「今回の映画では使われていないのですが、1937年版の『With a Smile And a Song(歌とほほえみと)』が大好きです。白雪姫は誰なのかという核心を歌っている曲だと思います。邪悪なものと対峙していても、白雪姫は優しい気持ちを持っているんですね。新曲では白雪姫とジョナサンとの愛のデュエット『A Hand Meets A Hand(二人ならきっと)』の撮影がすごく楽しかったですね。ジョナサン役のアンドリュー・バーナップさんと私はお互いにミュージカルシアターで育ち。彼と一緒に歌いながら、お互いのことを知ることができ、友情が生まれました。私にとって贈り物のような曲になりました」

──音楽はパセクさんとポールさんのソングライター・チームですね。お二人の音楽の魅力、劇中歌「Waiting On A Wish(夢に見る 〜Waiting On A Wish〜)」に込めた想いとは?

「私はパセク&ポールの大ファンなんです。お二人が作詞を担当した『ラ・ラ・ランド』は自宅の居間に大きなポスターを貼っているくらい大好きな映画で、彼らの才能を心から尊敬しています。『Waiting On A Wish』は2021年の夏のスクリーンテストで初めて聴いた瞬間、心を奪われました。ディズニーの物語には必ず“I Want Song”、何かを願う歌がありますよね。『Waiting On A Wish』もまさにそうで、白雪姫は井戸の水に映る自分を見ながら今のままでいいのか、王である父に見合う娘なのかと自問自答する。若い方は誰もがこういう経験をしているでしょうし、私自身、普遍的なことを歌ったこの歌がすごく心に響きました。『夢はいつでも見られるけれど、目覚めたらやっぱりいつもの自分だった』という、それだけ聴くとちょっと悲しいですけれど、一縷の希望がある歌詞が素敵です。曲自体が白雪姫と物語を体現しているこの曲を歌えたこと、パセク&ポールと仕事ができたことが光栄です」

画像: インタビューでは『白雪姫』について真摯にその想いを語ってくれたレイチェル。撮影中、カメラマンが「とても綺麗ですね!」と伝えると、近くで見守っていた通訳さんがレイチェルにそのまま伝えてくれ、それを聞いたレイチェルは少し照れながらも超キュートな笑顔に!

インタビューでは『白雪姫』について真摯にその想いを語ってくれたレイチェル。撮影中、カメラマンが「とても綺麗ですね!」と伝えると、近くで見守っていた通訳さんがレイチェルにそのまま伝えてくれ、それを聞いたレイチェルは少し照れながらも超キュートな笑顔に!

──ゼグラーさんの中で白雪姫はどんな存在になりましたか。今後挑戦したい役は?

「幸運なことに、私はこれまで非常にパワフルな女性のキャラクターを演じる機会を与えていただきました。ブロードウェイで演じた『ロミオとジュリエット』のジュリエット、映画『ハンガー・ゲーム0』のルーシー・グレイ・ベアードなど、自分の本当の気持ちを表現していくことを恐れない役でした。そういう役を演じることに意欲があります。白雪姫のように親切で善意があり、人間の内面を表現できるキャラクターと物語をこれからも届けていきたいと思っています」

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ふたりの白雪姫、一夜限りのスペシャル歌唱!

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3月5日(水)、白い雪もちらつく東京・六本木で本作のスペシャル歌唱イベントが開催され、レイチェルは劇中歌「夢に見る 〜Waiting On A Wish〜」をプレミアム吹替版の吉柳咲良と共に生披露。楽曲は英語と日本語がミックスされた一夜限りの限定バージョンで、力強い美声とハーモニーで場内を魅了した。イベントでは、「昨日ディズニーシーのファンタジースプリングスに行きました」と初来日を楽しんでいることや、「自分にとって本当に大切な作品です」と本作への想いを明かしたほか、はち切れそうな笑顔を携えてファンと交流。夢のような一夜となった。(文・編集部)

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