恋愛や結婚に限らず、愛のカタチは様々。誰かが押し付けるものでもないし、必ずしなくてはならないものでもないけれど、誰かを愛するということは幸せなこと。ここでは、『We Live in Time この時を生きて』のように、今をもっと大切にしたくなる恋愛映画をご紹介します。あなたが共感する“愛のカタチ”を探してみては…?(文・大森さわこ/デジタル編集・スクリーン編集部)
© 2015 Universal Studios. All Rights Reserved.

『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013)

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失敗しても大丈夫、すべての瞬間を大切に!

タイトル通り“時間”をテーマにしたラブストーリー。弁護士の主人公(ドーナル・グリーソン)は21歳の誕生日に、自分の家系はタイムスリップ能力があることを父(ビル・ナイ)に知らされる。その能力を使って、自分が愛する女性(レイチェル・マクアダムス)の心も射止め、幸福な結婚生活も実現。かわいい子供たちにも恵まれるが、やがて父との永遠の別れがやってくる。恋愛だけではなく、家族との愛も含んだ、寛大なラブストーリー。『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス監督の脚本のうまさが光り、平凡な時間の大切さについて気づかせる作品。

POINT )パートナーとの関係がうまくいかない時、主人公はタイムスリップ能力を使ってやり直す。そのたびに一瞬ごとの大切さを実感。時が愛や人生を育てる。

『アバウト・タイム
〜愛おしい時間について〜』

Blu-ray: 2,075 円 (税込)
DVD: 1,572 円 (税込)
発売元: NBCユニバーサル・エンターテイメント

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)

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恋も人生も“タイミング”が重要…!?

19世紀の作家、ルイーザ・メイ・オルコットの不滅の名作「若草物語」の映画化。監督は次作『バービー』も話題を呼んだグレタ・ガーウィグ。4姉妹の物語で、長女(エマ・ワトソン)、次女(シアーシャ・ローナン)、末娘(フローレンス・ピュー)の恋の顛末と三女(エリザ・スカンレン)の悲劇が描かれる。軸になるのは自立心あふれる作家志望の次女と彼女に思いを寄せる隣人(ティモシー・シャラメ)との微妙な関係。やがて彼女の小説に興味を持つ教授(ルイ・ガレル)との出会いも訪れる。愛や人生の選択に戸惑いながら前に進もうとする人物たちの姿が共感を呼ぶ。

POINT )病弱な三女の話が入ることで、人生の儚さが感じられる。少女から大人へと人物たちが成長することで、今の時間を大切にする意味が見えてくる。

『ストーリー・オブ・マイライフ/
わたしの若草物語』

デジタル配信中、
スペシャル・プライス ブルーレイ発売中
1,650円(税込)
権利元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング

『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』(2015)

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愛する人のため、当然の権利と平等を訴える勇気

主人公は年齢を超えて、強い絆で結ばれた同性のカップル。女性でありながら、タフな警察官として活躍してきた主人公は、バレーボールの試合で若い整備工の女性と知り合う。ふたりはひかれあい、一緒に暮らし始めるが、警察官の女性は不治の病に倒れる。警官の遺族年金をパートナーに残そうとするが、同性カップルでは認められない。やがて、同性愛の市民団体が社会的な運動を起こし、状況が変わる…。死を目前にした警察官の最後の闘いと愛の日々を描いた実話の映画化。オスカー女優のジュリアン・ムーアと恋人役のエリオット・ペイジの演技も好演。

POINT )相手の幸せを願い、恋人に遺族年金を残そうする女警官。彼女を支える不器用な性格のパートナー。残された時間を必死に生きるふたりが描かれる。

『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』

発売中、DVD:3,800円(税込)
発売・販売元:松竹

『ビール・ストリートの恋人たち』(2018)

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何にも代えがたい愛を、人種差別が踏みにじる

アフリカ系アメリカ人の草分け的な作家、ジェームズ・ボールドウィンの小説の映画化。舞台は1970年代のニューヨーク。幼なじみだった若い男女は結婚を誓いあっていたが、結婚する前に男はレイプ罪で逮捕される。彼は無実を主張するが、認めてもらうことができない。女性は身ごもっていて、子供を育てる決心をする。『ムーンライト』でアカデミー作品賞を受賞したバリー・ジェンキンス監督の野心的なラブストーリーで、人種差別のある社会で愛し合う恋人たちの悲劇を見つめる。無垢な少女から、強い母親へと成長するヒロインの描写は一筋の希望を感じさせる。

POINT )恋人が無実の罪で逮捕された後、彼と話ができるのは刑務所での面会時間だけ。その短いふれあいを大切にし、彼を待ち続ける彼女の姿が心を打つ。

『ビール・ストリートの恋人たち』

原作:ジェイムズ・ボールドウィン「ビール・ストリートの恋人たち」(早川書房)
監督・脚本:バリー・ジェンキンス
Blu-ray&DVD発売中 発売元:VAP

『カサブランカ』(1942)

Photo by Silver Screen Collection/Getty Images

“愛する”ということは、相手の幸せを願うこと

映画史に残る名作で、アカデミー作品賞も受賞。「君の瞳に乾杯!」の名セリフでも知られる。舞台は1940年代で、フランス領モロッコでの人間模様が描かれる。ナイトクラブを経営する主人公は、店でかつて愛し合った運命の恋人と再会する。彼女にはレジスタンス運動を続ける夫がいるが、実は再会した主人公を今も愛している。彼女は夫とアメリカに行くのか? それとも恋人と残るのか?緊迫した社会情勢の中で繰り広げられるロマンス映画。ダンディなハンフリー・ボガート、美しさに息を飲むイングリッド・バーグマン。名優たちの輝きに息を飲む。

POINT )ピアニストが弾く名曲「時の過ぎゆくままに」を聞くとかつての思いがこみ上げる恋人たち。限られた時間を意識している男女の再会がスリリング。

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