この夏、公開される『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は恐竜映画の歴史に新たな1ページを加えてくれますが、今年はその恐竜映画の元祖といわれる『ロスト・ワールド』の公開から数えて100年目のメモリアル・イヤーです。『ジュラシック・パーク』が登場する以前も以後も映画ファンに愛されてきた恐竜映画にはどんな作品があるか、この100年の間に生まれた代表的な作品を探ってみましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

70年代には時ならぬ恐竜映画ブームが起きたことも

そんな60年代、恐竜映画に再度脚光を当てたのが、前出の『紀元前百万年』をリメイクした『恐竜100万年』(66)だった。脂の乗っていたレイ・ハリーハウゼンが英国のハマー・フィルムと組んで放った本作には、プロントサウルス、トリケラトプスなど数々の古代恐竜が登場。子供たちにも人気を呼んだ。しかしそれ以上にインパクトがあったのが“ビキニ姿の”ラクエル・ウェルチが演じる石器時代美女だったともいわれる。69年には元祖『ロスト・ワールド』のウィリス・オブライエンの原案でハリーハウゼンがこれを引き継いだ『恐竜グワンジ』が公開。西部劇と恐竜映画をミックスしたような異色作となった。

70年代にはハマー・フィルムの『恐竜時代』(70)の後、エドガー・ライス・バロウズ原作の『恐竜の島』(74)がヒットし、『地底王国』(76)『続・恐竜の島』(77)が次々製作され、時ならぬ恐竜映画ブームに。日本でも東映が『恐竜・怪鳥の伝説』(77)を製作、円谷プロと米ランキン・バス・プロ合作で『極底探検船ポーラーボーラ』(77)が生まれている。ところがこのブームは長く続かず、80年代ではコメディ映画『おかしなおかしな石器人』(81)『恐竜伝説ベイビー』(85)が目立ったくらい。ネス湖のネッシーを映画化した低予算映画も作られたようだが、日本では正式公開されていない。

1966年:『恐竜100万年』

画像: 『恐竜100万年』 Photo by Getty Images

『恐竜100万年』
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言葉を持たない頃の人間と恐竜が同時代に存在したかは別として、ハリーハウゼンの手による数々の恐竜が圧倒的な見どころ。

1969年:『恐竜グワンジ』

画像: 『恐竜グワンジ』 Photo by Getty Images

『恐竜グワンジ』
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禁断の谷に棲息していた古代生物と人間の欲が絡むパニックドラマ。ハリーハウゼンが師匠W・オブライエンの幻の企画を実現。

1970年:『恐竜時代』

画像: 『恐竜時代』 Photo by Getty Images

『恐竜時代』
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『恐竜100万年』に続くハマーフィルム製作の恐竜映画。いけにえにされた美女が恐竜と仲良くなるという展開も描かれる。

1974年:『恐竜の島』

画像: 『恐竜の島』 Photo by Getty Images

『恐竜の島』
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第一次世界大戦下、流氷の中をさまよったUボートが謎の孤島に漂着すると、そこには古代の恐竜たちが生き延びていた!

1976年:『地底王国』

画像: 『地底王国』 Photo by Getty Images

『地底王国』
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地底探検ロケットに乗った博士と大富豪がたどり着いたのは、怪物が暴れ回る未知の世界。恐竜のような姿の一族も登場。

1977年:『続・恐竜の島』

画像: 『続・恐竜の島』 Photo by Getty Images

『続・恐竜の島』
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『恐竜の島』のヒットを受け製作された続編。恐竜だけでなく後半で謎めいた甲冑をまとった軍団なども登場する異色編。

1981年:『おかしなおかしな石器人』

画像: 『おかしなおかしな石器人』 Photo by Getty Images

『おかしなおかしな石器人』
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原始人?と恐竜(ストップモーション・アニメ)らが共生する架空の世界を舞台にしたコメディ。あのリンゴ・スターが主演!

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