この夏、公開される『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は恐竜映画の歴史に新たな1ページを加えてくれますが、今年はその恐竜映画の元祖といわれる『ロスト・ワールド』の公開から数えて100年目のメモリアル・イヤーです。『ジュラシック・パーク』が登場する以前も以後も映画ファンに愛されてきた恐竜映画にはどんな作品があるか、この100年の間に生まれた代表的な作品を探ってみましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

『ジュラシック・パーク』の出現で恐竜映画は超大作ジャンルに

その寂しい状態が一変したのが90年代。スティーヴン・スピルバーグ監督の『ジュラシック・パーク』が93年に公開され、記録破りの大ヒット。それまでB級映画扱いだったこのジャンルがハリウッド超大作となり、CG、アニマトロニクスを使った恐竜はリアルで観客を震え上がらせた。以降恐竜特撮にはアニマトロニクスとCGが主流となり、翌94年の『フリントストーン/モダン石器時代』でもこの方法が取られている。また続編『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(97)では前作以上に予算を投じ、特撮技術も向上した。

2000年にはディズニー・アニメーション大作『ダイナソー』が公開され、CGアニメーションと実写背景を融合させる新時代映像を見せてくれたが、21世紀に入ると恐竜映画は、高額な予算を投じた作品と、CGの発達で低予算で作られるものに二分されていく。そんな中、注目されたのは33年のオリジナル版に敬意を表したピーター・ジャクソン監督の『キング・コング』(05)で、コングと大型恐竜の決闘シーンはリアルかつ大迫力の映像で蘇った。CGなどで描かれる恐竜は活躍の場を広げ、恐竜狩りが描かれる『サウンド・オブ・サンダー』(05)、博物館の恐竜の骨が動き出す『ナイト ミュージアム』(06)、地底旅行やタイムワープで恐竜に出くわす『センター・オブ・ジ・アース』(08)や『マーシャル博士の恐竜ランド』(09)、恐竜の絶滅が迫る白亜紀を描く『65/シックスティ・ファイブ』(23)といった様々なSFファンタジー映画が次々実現化した。

ただ3作で終了した「ジュラシック・パーク」の復活を望む声は大きく、スピルバーグが製作に回り、同じ世界観で新たな展開をスタートした『ジュラシック・ワールド』(15)がまたまた記録的大ヒットとなり、こちらも3部作となった。それほど観客に愛された「ジュラシック」シリーズはいままた『ジュラシック・ワールド/復活の大地』で大スクリーンに戻ってくる。『ロスト・ワールド』誕生から100年、大きく羽ばたいた恐竜映画はこれからも人々を楽しませてくれそうだ。

1993年:『ジュラシック・パーク』

画像: 『ジュラシック・パーク』

『ジュラシック・パーク』

画像1: 『ロスト・ワールド』から『ジュラシック・ワールド』まで 恐竜映画100年の歴史

『ジュラシック・パーク』

4K ULTRA HD + Blu-ray セット:6,589円 (税込)
発売・販売元: ハピネット・メディアマーケティング
Film TM & © 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

従来の恐竜映画の常識を一新しアニマトロニクスとCGでリアルさを実現した超大作。DNA採取によって現代に蘇る恐竜が大暴れ。

1994年:『フリントストーン/モダン石器時代』

画像: 『フリントストーン/モダン石器時代』 Photo by Getty Images

『フリントストーン/モダン石器時代』
Photo by Getty Images

人間と恐竜が暮らす世界を描いた人気アニメを実写映画化。恐竜はユーモラスな外観のアニマトロニクスで親しみやすいキャラに。

2000年:『ダイナソー』

画像: 『ダイナソー』

『ダイナソー』

『ダイナソー』

ディズニープラスで配信中
© 2025 Disney

ディズニーが最新デジタルスタジオで製作したCGアニメーションによる、楽園を求めて移動を開始した太古の恐竜たちの物語。

2005年:『キング・コング』

画像: 『キング・コング』

『キング・コング』

画像2: 『ロスト・ワールド』から『ジュラシック・ワールド』まで 恐竜映画100年の歴史

『キング・コング』

4K ULTRA HD + Blu-ray セット:6,589円(税込)
発売・販売元: ハピネット・メディアマーケティング
© 2005 Universal Studios and MFPV Film GmbH. All Rights Reserved

33年のオリジナル版を愛するP・ジャクソン監督が最新CG技術を駆使した究極のリメイク版。コングと戦う恐竜も大迫力。

2005年:『サウンド・オブ・サンダー』

画像: 『サウンド・オブ・サンダー』 Photo by Getty Images

『サウンド・オブ・サンダー』
Photo by Getty Images

タイムトラベルが実現した世界で人間が恐竜狩りツアーを開始。しかし小さなミスが歴史を改変してしまう…というSF映画。

2006年:『ナイト ミュージアム』

画像: 『ナイト ミュージアム』

『ナイト ミュージアム』

ニューヨークの博物館では夜になるとティラノサウルスの骨の標本など展示物が、生命を持って動き回る事態が起きていた。

『ナイト ミュージアム』

ディズニープラスのスターで配信中
© 2025 Twentieth Century Fox Film

2008年:『センター・オブ・ジ・アース』

画像: 『センター・オブ・ジ・アース』 Photo by Getty Images

『センター・オブ・ジ・アース』
Photo by Getty Images

地質学者たちが洞窟で閉じ込められ、地球の奥深くへ。するとそこでは恐竜や未知の生物が待っていた! 3D公開された。

2009年:『マーシャル博士の恐竜ランド』

画像: 『マーシャル博士の恐竜ランド』

『マーシャル博士の恐竜ランド』

画像3: 『ロスト・ワールド』から『ジュラシック・ワールド』まで 恐竜映画100年の歴史

『マーシャル博士の恐竜ランド』

DVD:1,572円(税込)
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング
Film ©2009 Universal Studios. All Rights Reserved.

落ち目の博士がタイムワープ装置を完成するが、迷い込んだ異世界で遭遇するのは巨大な恐竜や奇妙な生き物で大ピンチに。

2023年:『65/シックスティ・ファイブ』

画像: 『65/シックスティ・ファイブ』

『65/シックスティ・ファイブ』

画像4: 『ロスト・ワールド』から『ジュラシック・ワールド』まで 恐竜映画100年の歴史

『65/シックスティ・ファイブ』

ブルーレイ + DVD セット
発売中:5,390円(税込)
権利元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング
© 2023 Columbia Pictures Industries, Inc., TSG Entertainment II LLC and CWM SP 2020 LLC. All Rights Reserved.

宇宙探査船のパイロットが小惑星群衝突が迫る白亜紀の地球に不時着。恐竜などに襲われながらサバイバル作戦を展開する。

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