キアヌ・リーヴス主演の「ジョン・ウィック」シリーズから誕生した『バレリーナ The World of John Wick』。本作のヒロイン、アナ・デ・アルマスはじめ、彼女をサポートするキアヌ・リーヴス、ノーマン・リーダスの2大アクターのインタビュー集をお届けします。(デジタル編集・スクリーン編集部)
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キアヌ・リーヴス(ジョン・ウィック役)
「ジョン・ウィック・ワールドを拡大する一員になれて光栄だと思うよ」
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大人気キャラクターとなったジョン・ウィックの世界を別の角度から描く『バレリーナ The World of John Wick』で、おなじみのジョン役で登場するキアヌ・リーヴス。再びこの世界に戻ってきた感慨はあったのだろうか。
「今回の撮影は10日間ほどの短い撮影だったけど、再びジョンを演じるのは感慨深かったね。ジョンという役を初めて演じた時、こんな風に10年以上も続くとは思っていなかった。このキャラクターを何度も演じることができてうれしいし、わくわくしている。今後物語がどこへ向かっていくのかも楽しみだ。皆さんにも楽しんでもらえると嬉しいな」
今回の『バレリーナ…』の背景をちょっと解説してもらおう。
「本作の物語が繰り広げられるのは『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の冒頭でジョンが砂漠に向かう頃の話だ。『…パラベラム』の最後で屋上から落ちた後、ジョンはバワリー・キングと新たな旅を始めることになるんだけど、彼から見るとその時期に当たる。彼はある任務で呼び出しを受けるが選択の余地はない。もちろんジョンはそのまま従ったりしないし、彼はイヴの過去も知っているので、彼女に対しては敏感になっている。彼女が進もうとしている道の危険性を警告しようとするが、時に人は忠告を聞き入れないものさ」
そんな『バレリーナ…』の世界観をどう見ているか。
「僕の意見では、今回のストーリーは家系や血筋についても掘り下げている。街を支配しているのは誰で、どんな姿なのか、何を求め、仲間は誰で、家族のつながりはどうなっているかといった視点で描かれるので、歴史や遺産が明らかになっていくんだ」
さて、新たなヒロイン、イヴを演じたアナ・デ・アルマスについて聞いてみよう。
「彼女とは以前にも共演したけど、その集中力に驚かされる。彼女とトレーニングに入った瞬間にそれがわかるんだ。しかも彼女はトレーニングを楽しんでいる。アクションの振り付けが完成すると彼女はギアを切り替える。本気を出した時の彼女のアクションは凄かった。アナは僕より先にトレーニングに入っていたので、僕が『振り付けは?』とアナに尋ねると、彼女が立ち回りをバンバン繰り出してくるので、それに従うばかりだった。『アクション!』と声がかかった瞬間にスイッチが入るんだけど、それがすごいんだ」
以前共演した『ノック・ノック』の時のことも思い出してくれた。
「あの映画はストーリーにひねりがあった。アナに“いじめられた”けど面白かったよ(笑)。それにあの作品でのアナを見ると彼女がコメディもドラマもアクションも演じられることがわかる。しかも完全にプロだから、信頼関係と自由が生まれ、いろいろなことを試すことができる。演技でテニスのラリーをしているような感じなんだ」
レン・ワイズマンの監督ぶりについても聞いてみよう。
「レンは本当にクール。彼が『ジョン・ウィック』の世界を敬意をもって引き継いでくれたことにも感謝している。でも同時に彼がやりたいことも実現させていると思うよ。独自のビジョンを持っている人で、アクション映画の経験も豊富だし、脚本に重きを置いて、シーンやキャラクターの声を大事にしながら、オリジナルの解釈を作品に取り入れていくんだ」
そして「ジョン・ウィック」シリーズへの思いを語ってくれた。
「『バレリーナ…』に参加できて本当に良かったと思う。この作品によって『ジョン・ウィック』の世界が広がっていくのが見えるんだ。本作にはジョンの他にウィンストンやシャロン、ディレクターも戻ってくるし、新キャラクターも登場する。そしてルスカ・ロマの訓練方法や、その文化的背景をより深く知ることができる。さらに権力を持った人たちの階級制度も描かれている。新たな登場人物に出会い、別の空間に入っていくんだ。『ジョン・ウィック』ワールドを拡げる一員になれたことは光栄だと思うよ」

『バレリーナ…』のキアヌ・リーヴス
『バレリーナ The World of John Wick』公開中
アメリカ/2025年/2時間5分/キノフィルムズ配給
監督:レン・ワイズマン
出演:アナ・デ・アルマス、キアヌ・リーヴス
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