コジマプロダクション、10年の歩み

小島秀夫監督
イベントは小島秀夫監督による振り返りから始まった。2015年にスタジオを立ち上げて以来、「DEATH STRANDING」を中心に世界的な評価を受けるまでの軌跡が紹介された。
小島監督は客席を埋めるファンの拍手に迎えられ、「10年前に独立した時、全てを失って何にもなかったんですけど、人とのつながり。ファンの皆さんとのつながりだけがありまして、それをたどっていって、今の僕が、コジプロがあるので、非常に感謝しております」とコメント。その後は当時の写真を交えながら、“4畳半”の貸事務所から始まったスタジオの歩みを振り返った。
続いて同シリーズで主要キャラクターを演じた津田健次郎、井上喜久子、忽那汐里のほか、ホラー漫画家の伊藤潤二や歌手・ダンサーの三浦大知も登壇。作品を通じて得られた経験や思いを語った。
津田健次郎
津田は「小島監督と作品を通して築いた関係は、自分の俳優人生にとって特別な財産」と語り、会場から大きな拍手を受けた。
井上喜久子
井上は「収録では監督がいつも声優に対してすごくやさしくもてなしてくださりました。いつもこんな幸せはないなと思いながら参加させて頂いておりました」と述べ、長年の信頼関係をにじませた。
忽那汐里
忽那は「監督が少年のような心を持ち続け、夢を必ず現実にしていく姿にいつもインスピレーションを受けています。出会えたことを本当に嬉しく思います」と話し監督への感謝を述べた。
三浦大知
続けて三浦は「小学校6年生の頃から小島さんの作品に触れ、強烈な衝撃を受けて大ファンでした。今回『DEATH STRANDING』では音楽プロデューサーのNao’ymtさんとともに、監督の世界観と音楽でコラボレーションできたことは本当に光栄です。第2フェーズはもちろん、第3、第4フェーズも応援しています」とコメント。

伊藤潤二
また、伊藤は「創立して間もない頃、家内と一緒にオフィスにお邪魔したことがあります。そのとき顔をスキャンしていただき、自分が登場することになるという貴重な経験もしました。今回『DEATH STRANDING』では監督から直々に美女を描いてほしいと依頼され、思い切り取り組むことができとても光栄に思っています」と小島監督への感謝と喜びを語った。
このキャスト登壇パートは、単なる祝賀の場を超えて、クリエイター・俳優・アーティストそれぞれが持つ“つながり”をファンと共有する特別な瞬間となった。
最新作『OD』ティザー映像が公開!
OD - KNOCK Teaser Trailer - [CERO] 4K
www.youtube.com続けて、現在開発中の新作タイトル『OD』の最新ティザー映像がサプライズ公開され、大きな注目を集めた。
『OD』は、アンリアルエンジンを用いて開発が進められていることが明らかにされたほか、Xbox Game Studiosとの協力体制のもと、Xboxのクラウド技術を活用した新たな挑戦作となる。イベントにはマイクロソフトゲーミングCEOのフィル・スペンサーも登壇し、コラボレーションへの期待を込めたメッセージを寄せた。
小島監督はステージ上で、本作について「これまで手掛けてきた“ステルスゲーム”や“配達ゲーム”といった枠組みをさらに超え、映画とゲームの境界そのものを壊すような作品になる」と語り、その意欲的な姿勢を示した。
さらに、『OD』は映画監督ジョーダン・ピールとの共同プロジェクトであることも明らかになっている。ただし、ピールと進められているバージョンには「Knock」とは異なる別のサブタイトルが付く予定であり、今後の展開が注目される。
『PHYSINT』の制作も発表!
さらに、新作タイトル「PHYSINT(フィジント)」の制作も発表された。本作はソニー・インタラクティブエンタテインメントとタッグを組み、“エスピオナージアクション”として開発が進められている。
ステージ上では、ゲームに出演するキャストとしてチャーリー・フレイザー、マ・ドンソク、浜辺美波の名前が公開され、会場を大きく沸かせた。また、ゲームエンジン上でレンダリングされたキャラクターイメージも披露され、リアルさと存在感を放つビジュアルが公開され、そのリアルさと圧倒的な存在感を放つビジュアルに注目が集まった。
小島監督は、開発はまだ初期段階だが、既にキャストやキーアートに登場する人物像は固まっていることを明かした。『OD』に続き、コジマプロダクションが新たに仕掛ける大型プロジェクト。情報解禁はまだ先ながらキャスト発表だけでも大きな驚きを呼び、今後の続報に期待が寄せられている。