第二次世界大戦下のドイツで、牧師とスパイの二つの顔を持ち暗躍した実在の人物の半生を描いた『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』が11月7日(金)より公開される。監督・脚本・製作を務めたのは、第40回日本アカデミー賞優秀外国作品賞を受賞した『ハドソン川の奇跡』(2016)や『博士と狂人』(2019)などの脚本も手掛けた、実話を得意とする名シナリオライター、トッド・コマーニキ。本作の公開を記念して、一筋縄ではいかない知られざる真実に斬り込む人間ドラマに定評のあるコマーニキが手掛けた映画作品3本を紹介する。

『ハドソン川の奇跡』(2016) 
脚本:トッド・コマーニキ

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名匠クリント・イーストウッド監督がトム・ハンクスを主演に迎えた本作は、第89回アカデミー賞音響編集賞にノミネート、第40回日本アカデミー賞最優秀外国作品賞を受賞。2009年のアメリカ・ニューヨークで起こり、奇跡的な生還劇として世界に広く報道された航空機事故を、当事者であるチェズレイ・サレンバーガー機長の手記「機長、究極の決断 『ハドソン川』の奇跡」をもとに映画化。乗客全員を救った生還劇を称える一方で、委員会から激しく糾弾された裏側にも鋭く切り込んだ展開と洗練された少ないセリフ、イーストウッドならではの演出によりドキュメンタリー作品のようなリアリティで話題を呼んだ。

【ストーリー】
2009年1月15日、極寒のニューヨーク。160万人が暮らすマンハッタン上空850メートルで突如、航空機事故が発生。全エンジンが完全停止し、制御不能となった旅客機が高速で墜落を始める。サレンバーガー機長(トム・ハンクス)の必至の操縦により、70トンの機体は目の前を流れるハドソン川に着水。“乗員乗客155名全員無事”という奇跡の生還を果たした。着水後も、浸水する機内から乗客の避難を指揮した機長は、国民的英雄として称賛を浴びる。だが、その裏側では、彼の判断を巡って、国家運輸安全委員会の厳しい追及が行われていた…。

『博士と狂人』(2019) 
共同脚本:トッド・コマーニキ

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初版の発行まで70年を費やし、世界最高峰と称される「オックスフォード英語大辞典」(通称OED)の誕生秘話を、メル・ギブソンとショーン・ペンの初共演で映画化貧しい家に生まれ学士号を持たない学者マレー博士をギブソンが、エリートながら精神を病んだアメリカ人の元軍医マイナーをペンがそれぞれ演じるほか、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011)のナタリー・ドーマー、『おみおくりの作法』(2013)のエディ・マーサンらが脇を固める。原作の、全米でベストセラーとなったサイモン・ウィンチェスターによるノンフィクション「博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話」の映画化を切望したギブソンが約20年以上の月日を費やした。2人の関係性と辞書の編纂の壮大なロマンをめぐる重厚でドラマチックな仕上がりになっている。

【ストーリー】
貧しい家に生まれ学士号を持たない学者マレー(メル・ギブソン)と、エリートながら精神を病んで殺人犯となったアメリカ人の元軍医マイナー(ショーン・ペン)。辞典づくりという壮大なロマンを共有し、異端の天才たちふたりは固い絆で結ばれていく。だが、大英帝国の威信をかけた一大事業に犯罪者が協力していることが明るみになるとプロジェクトは暗礁に乗り上げ、ついには、時の内務大臣ウィンストン・チャーチルや王室をも巻き込んでいくことになるのだが――。

『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』
監督・脚本・製作:トッド・コマーニキ

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第二次世界大戦下、ナチスはユダヤ人迫害や教会を弾圧し圧政を進めていた。そのナチスと闘い続けた実在のドイツ人牧師ディートリヒ・ボンヘッファー。平和を祈る聖職者でありながら、彼はいかにしてスパイ活動に身を投じ、ヒトラー暗殺の共謀者になっていったのか?家族思いの青年であり、勤勉なキリスト者であり、そして抵抗運動の闘士と化して生き抜いた39年間の短くも濃厚な生き様が初めて映画化された意欲作。“20世紀を代表するキリスト教神学者の一人”と呼ばれる英雄の知られざる人物像が明らかとなる。   
脚本家やプロデューサーとして知られるトッド・コマーニキが監督として作品を手掛けるのは実に20年ぶりとなる。当初は別の監督が決まっており、脚本も完成した段階で、コマーニキには脚本のアドバイザーという形でオファーが届いていた。しかし制作が延期となり、さらに以前からボンヘッファーを尊敬していたコマーニキの知識量と熱いアドバイスから、プロデューサーは「この物語を描けるのは彼しかいない」と確信。新たにプロジェクトが立ち上がった際に監督・脚本・製作としてコマーニキも参加することとなった。そんな並々ならぬ想いを抱えながら挑んだ20年ぶりの監督作は、全米で公開されるとランキングトップ10入り、米映画評論サイトロッテントマトで92%の高評価を獲得するなど大成功を果たした。  
日本では知る人は少ないが、世界的には有名なボンヘッファー。しかしその人生が映画化となるのは本作が初となる。ボンヘッファーの想いを知るトッド・コマーニキが作品に託した熱いメッセージを劇場で体験してほしい。

【ストーリー】
ドイツはナチスの台頭と共に大きな変革期を迎え、独裁者ヒトラーを神のように崇拝する聖職者たちが現れていた。危機感を抱いた牧師ボンヘッファー(ヨナス・ダスラー)は「教会は聖域であり、権力の場ではない」と反発し、ヒトラーを全人類の脅威と見なした。そしてボンヘッファーは、ドイツ教会を守るためスパイとなり、ユダヤ人の大虐殺を行なうナチス政権を崩壊させるため「ヒトラー暗殺計画」に加担する。信仰と信念を貫き、命をかけて闘う彼に、やがて究極の運命が待ち受けていた──。

『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』
11月7日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開 
監督・脚本・製作:トッド・コマーニキ
出演:ヨナス・ダスラー、アウグスト・ディール、デヴィット・ジョンソン、モーリッツ・ブライブトロイ 
2024年|アメリカ・ベルギー・アイルランド|英語|132分|5.1chデジタル|スコープサイズ|カラー|映倫:G |字幕翻訳:大塚美佐恵|字幕監修:小川政弘 
配給:ハーク
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