占い師マスターとサイコパス青年二人の“運命”が交錯する
本作は、第 73 回ベルリン国際映画祭で、ワールドプレミア上映され、第 47 回香港國際電影節のオープニングを飾り、第 42 回香港電影金像獎にて、最優秀監督賞、脚本賞、編集賞の3冠に輝き、他 7 部門にノミネートされた注目作。
プロデュースを務めるのはジョニー・トー。ワイ・カーファイ監督と「銀河映像(ミルキーウェイ)有限公司」を設立し、「エレクション」シリーズ(05・06年)など、大胆かつ革新的な作品を発表し、これまでの60本以上の監督作、80本以上のプロデュース作の功績を讃えられ、フランスから芸術文化勲章を授与された、香港ノワールの巨匠である。
監督は、香港スラム街の圧倒的美術演出が印象的な『リンボ』(2021)で、東京国際映画祭ほか世界の映画祭で絶賛され、本作の次回作『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 』で、香港で興収1億香港ドル超のメガヒットを記録し、「第43回香港電影金像奨」でも最優秀監督賞を連続受賞したほか、最優秀作品賞など、計9部門に輝き、絶対的な評価を得た名匠ソイ・チェン。
脚本は『ザ・ミッション 非情の掟』(2000)ほか多くのジョニー・トー作品で手腕を振るうヤウ・ナイホイ。本作で『マッスルモンク』(2003)『エレクション 黒社会』(2005)に次ぐ 3 度目の香港電影金像獎・脚本賞を受賞している。
撮影を務めたのはジョニー・トー監督作を中心に、これまで60本以上の作品を手掛け、ワイ・カーファイ監督作『神探大戦』(22年)のほか、ソイ・チェン監督による本作の前作『リンボ』(21年)と次回作『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(24年)において、「香港電影金像獎」最優秀撮影賞を受賞したチェン・シウキョン。さらに、美術、造形、衣装、照明など多くの『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』組職人達が、圧巻の美術演出で独自の世界観を作り上げている。
主演はジョニー・トー監督『エレクション 黒社会』の名優ラム・カートン。アンディ・ラウが創立したFocus(亨泰環宇有限公司)の所属俳優となり、『エレクション 黒社会』(05年)など数々のジョニー・トー監督作品に出演。『大樹は風を招く』(16年)では、「第36回香港電影金像獎」最優秀主演男優賞を受賞し、プロデューサーとしても活躍している名優である。本作ではエキセントリックな熱血占い師を個性豊かに演じている。
ダブル主演を務めるのは、香港の人気男性グループ MIRROR のロックマン・ヨン。『The Way We Dance -狂舞派-』(13年)で映画デビューし、一躍注目を浴び、18年には香港のサバイバル・オーディション番組「Good Night Show 全民造星」から誕生した12人組ダンス・ヴォーカル・グループ「MIRROR」のキャプテンを務め、24年に公開された「MIRROR」主演映画『12怪盗(日本未公開)』はスマッシュヒットを記録した。本作では端正なルックスとは相反する、変態的な役どころを見事に演じ切っている。
“誰でもいいから殺したい”
サイコパス青年と占い師マスターが出会い、運命が交錯していく…
今回解禁される本予告には、祈りを捧げる熱血占い師マスター・ホイ(演:ラム・カートン)と両親から「また刑務所行きだぞ」と咎められるも「俺は異常者だ。俺の血がそうさせる」と凶器を持ち、猫に襲いかかろうとしているサイコパス青年・シウ(演:ロックマン・ヨン)が描かれている。雨の日に起こる“娼婦連続殺人事件”をきっかけに二人の男は出会い、運命が交錯していく。「(殺人を)考えようとしなくても勝手に思い浮かぶ」と自身の衝動を抑えられないシウに、「運命に屈するのか?戦い続けろ!」とホイは諦めずに説得する。しかし、最後に「私、どう?出会ったのは運命だもの」と娼婦に言い寄られるシウが凶器を強く握りしめている様子が映し出される。果たして“誰でもいいから殺したい。”という運命に抗うことはできるのか…?
https://www.youtube.com/watch?v=1tlocHFynYU
決められた運命やカルマに立ち向かう…
解禁された場面写真には、雨の中佇むサイコパス青年・シウや、様々な方法で占っている様子の熱血占い師マスター・ホイが描かれており、二人が激しく争っている場面写真はこれから起こる事件の予兆を感じさせる。また、本ポスターも今にも事件が起きそうな様子の二人の男が映し出され、波乱を予感させる。
<STORY>
娼婦ばかりが狙われる猟奇殺人が、また今夜も…。見えない殺人鬼が彷徨うこの町は、異様な空気に包まれていた。激しい雨の夜、ある娼婦に奇妙な儀式を施す、熱血占い師マスター・ホイ。誰でもいいから人を殺したくてたまらないクズな衝動に今日も悩まされる、サイコパス青年シウ。過去に動物虐待容疑で、シウを刑務所にぶち込んだ、刑事ベテランは、疑いの目を常に彼に向けているのだった…。ある日、嫌な予感に導かれ、娼婦の住むアパートに駆け付けたホイ。そこには、配達員として訪れていたシウの姿が…。その恍惚の眼差しの先には、異常な形状で吊るされた血まみれの女が…。その瞬間、ホイの‟運命”とシウの‟運命”が、激しく交錯する。それは、最低最悪の‟運命”に逆らう、熱くて奇妙な戦いのはじまりだった…。
『マッド・フェイト 狂運』
2026年1月2日(金) 新宿シネマカリテほか全国順次 新春ロードショー!
監督:ソイ・チェン『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』
出演:ラム・カートン、ロックマン・ヨン(Mirror)、ン・ティンイップ、チャン・チャームマン、ン・ウィンシー、ウォン・チンヤン
2023年/香港映画/広東語/108分/シネスコ/5.1ch/字幕:川喜多綾子/映倫PG-12/原題:命案 Mad Fate/提供:ニューセレクト
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
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