ここでは、疾走する馬とともに躍動し、物語に迫力とロマンを刻み込んできたスターたちの魅力をあらためてひも解きます。(文・相馬学/デジタル編集・スクリーン編集部)。
カバー画像:『出逢い』より Photo by GettyImages
西部劇を支えた
“馬上のレジェンド”ジョン・ウェイン
ハリウッドで活躍する俳優ならば、一度は馬上の演技を経験しているはず。ここでは厳選して馬との相性が良いスターを取り上げていこう。
馬に乗った回数が多いのは、言うまでもなく西部劇全盛時代の俳優。まずはこのジャンルでは右に出るものがいなかったスター、ジョン・ウェインを挙げたい。出世作『駅馬車』から遺作『ラスト・シューティスト』まで、ホースライドを演じ続けて約40年。晩年にもアカデミー主演男優賞受賞作『勇気ある追跡』や『大いなる男たち』などの名作で、背筋の伸びた騎乗姿を見せてくれた。
JOHN WAYNE/『駅馬車』(1939)
同時代のスターでは、アラン・ラッドも挙げておこう。ジョン・ウェインに比べると西部劇への出演は控えめだが、なんといっても不朽の名作『シェーン』のインパクトは大きかった。死闘を経て、馬に乗って去っていく、その姿に少年の“シェーン、カムバック!”のセリフが重なるラストは映画史に残る名シーン。流れ者の美学を体現したラッドの姿も永遠となった。
ALAN LADD/『シェーン』(1953)
馬上が最も映える俳優
クリント・イーストウッド
ベテラン、クリント・イーストウッドは現在では多彩なジャンルをこなす俳優兼、監督として知られているが、出世作はやはり西部劇。TVシリーズ「ローハイド」でカウボーイを演じて注目された後、『荒野の用心棒』などのマカロニウェスタンに主演して大ブレイク。西部劇の衰退後もイーストウッドは、このジャンルの可能性を追求し、ファンタジー風の空気をまとった『ペイルライダー』や、アカデミー賞受賞作『許されざる者』を発表。長身の体躯は馬に乗ると、なお映える。
CLINT EASTWOOD/『夕陽のガンマン』(1965)
イーストウッドと似た輝かしいキャリアをたどり、2025年に惜しまれつつ世を去ったロバート・レッドフォード。こちらも出世作は、アメリカンニューシネマを代表する西部劇『明日に向って撃て!』だ。ポール・ニューマンとタッグを組んでアウトローの自由な生を体現。以後レッドフォードは現代劇への出演が多くなるが、ロデオのスターにふんした『出逢い』やアカデミー賞受賞作『愛と哀しみの果て』、馬の治療師を演じた**『モンタナの風に抱かれて』など、馬との“共演”は多い。
ROBERT REDFORD/『出逢い』(1979)
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