独創的な長編デビュー作『π』で注目を集め、『ブラック・スワン』や『ザ・ホエール』でキャストにアカデミー賞をもたらすなど、商業性と作家性を兼ね備えた鬼才ダーレン・アロノフスキー監督。ジャンルにとらわれない作風で知られる彼の長編2作目『レクイエム・フォー・ドリーム』が、公開から四半世紀を経て4Kリマスター版でよみがえる。薬物依存をテーマにした救いのない展開を、圧倒的なビジュアルとスタイリッシュな映像で魅せる本作。ぜひこの機会に、唯一無二の衝撃体験を映画館で味わっていただきたい。(文・平沢薫/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『レクイエム・フォー・ドリーム』より © 2000 Requiem For A Dream, LLC. All Rights Reserved.

本当に同一人物の作品!? 作風さまざまアロノフスキーWORKS

アロノフスキー × SF・サスペンス

『π』π(1998)

画像: 『π』π(1998)

「世界のすべては一つの数式で表せる」という想念に取り憑かれた数学者が、奇妙な現象に巻き込まれていく異色SF。コントラストの強いモノクロ映像、クリント・マンセルのテクノ系音楽と共に、ユダヤの神秘思想カバラ、フィボナッチ数列、そして株式相場が入り乱れる異世界が出現。アロノフスキーの映像派としての原点。

アロノフスキー × サイコスリラー

『ブラック・スワン』Black Swan (2010)

『ブラック・スワン』ディズニープラスのスターで配信中
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舞台「白鳥の湖」で、純潔な白鳥と邪悪な黒鳥を1人2役で主演することになったバレリーナが、自身の才能への不安、ライバルの脅威、元バレリーナの母との軋轢の中で、次第に精神的に追い詰められ、現実と妄想の境界を見失っていくさまを、光と影が対比的な映像で描く。ナタリー・ポートマンがアカデミー主演女優賞を受賞。

アロノフスキー × スペクタクル叙事詩

『ノア 約束の舟』Noah (2014)

『ノア 約束の舟』ディズニープラスで見放題配信中
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旧約聖書のノアの方舟がモチーフの壮大なファンタジー。独自の解釈を施したストーリーは賛否両論だが、大規模の天変地異を描くスペクタクル映像は、監督の新境地。聖書の記述通りのサイズの方舟の一部を、実際に巨大セットで建築。ILMが視覚効果を担当し、大小の動物たちから、天地創造、巨大な大洪水までを映像化。

アロノフスキー × ワンシチュエーション

『ザ・ホエール』The Whale (2022)

主演のフレイザーは低迷期を経て本作で復活
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舞台劇を原作に、一つの部屋、登場人物はほぼ4人という最小限の要素で、死期が迫っていることを知った引きこもり男の人生を描く感動の人間ドラマ。『レスラー』(08)でミッキー・ロークの半生を元人気レスラーの物語に重ねて描きアカデミー賞主演男優賞ノミネートを達成した監督が、ブレンダン・フレイザーを同賞受賞に導く。

『ザ・ホエール』DVD&Blu-ray発売中

DVD=3,900円+税、Blu-ray=4,800円+税
販売元:ハピネット・メディアマーケティング

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アロノフスキー × クライム・サスペンス

『コート・スティーリング』Caught Stealing (2025)【 公開中 】

オースティン・バトラー演じるバーテンダーが、裏社会の大金をめぐる騒動に巻き込まれるコミカルなクライム・サスペンス。舞台は、監督が処女作『π』製作時に住んでいた90年代のNYの下町、原作は監督が18年前に読んだ小説、スタッフには『π』や『レスラー』から組む面々が集合と、監督の原点回帰的な要素にも要注目。

 

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