2025年度の映画賞レースも佳境に入り、いよいよ第98回アカデミー賞のノミネート発表も迫ってきました(現地時間:1月22日)。では、いまどんな作品が候補入りしそうなのか? どの俳優がノミニーの栄誉を受けそうなのか? 最新情報を交えつつ今回のオスカーの傾向を探ってみましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
(※編集部注:こちらの記事は1月11日時点の情報に基づいて執筆されたものになります。)
カバー画像:『ワン・バトル・アフター・アナザー』より © 2025 Warner Bros. Entertainment Inc. and Domain Pictures, LLC. All Rights Reserved.

配信系作品やビッグバジェット作も
侮れない存在になりつつある

配信系会社の製作作品にも有力作品があり、まずギレルモ・デル・トロ監督の『フランケンシュタイン』(Netflix)はノミニー確実と評判だ。メアリー・シェリー原作のゴシック小説を格調高く映像化して、デル・トロの真骨頂を味わえる一作に。またここに来て高評価を受けているのが『トレイン・ドリームズ』(Netflix)。森林伐採に従事する男の生き様を描く本作は、『シンシン SING SING』の脚本を書いたクリント・ベントリーが監督。Netflix は『ジェイ・ケリー』『ハウス・オブ・ダイナマイト』といった優れた作品を連発しており、今回のアカデミー賞でもいくつのノミネート数を獲得できるか注目される。

『フランケンシュタイン』
Netflix映画『フランケンシュタイン』独占配信中

『トレイン・ドリームズ』
Netflix映画『トレイン・ドリームズ』独占配信中

また小品やインディーズ系作品だけでなく、大ヒット映画、ビッグバジェット作品にもノミネート有力作品は少なくない。昨夏全米で予想以上の大ヒットを記録したライアン・クーグラー監督の『罪人たち』はサバイバルホラーでありながら、1930年代の米南部を舞台にした中味の濃い人間模様を描くドラマになっており、本作を昨年のベストに推すという声も少なくない。

『罪人たち』デジタル配信中

権利元:ワーナー ブラザース ジャパン

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また現在大ヒット中の『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』も侮れない。前2作はいずれもオスカー作品賞候補になっており、この2作以上にストーリーが感動的になり、革新的な映像もさらに進化している第3弾も続いてノミネートなるか注目されている。同じくシリーズものでいえば、興行的にも成功しているミュージカル大作『ウィキッド 永遠の約束』も前作に続き連続ノミネートなるか気になるところ。

画像: 『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』公開中 © 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』公開中
© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

画像: 『ウィキッド 永遠の約束』3/6公開 © Universal Studios. All Rights Reserved.

『ウィキッド 永遠の約束』3/6公開
© Universal Studios. All Rights Reserved.

さらにオスカー常連の監督による新作にも要注意作があり、ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンの『哀れなるものたち』コンビが贈る『ブゴニア』や、リチャード・リンクレーター監督とイーサン・ホークの『6才のボクが、大人になるまで。』コンビによる『Blue Moon(原題)』といった意欲作もノミネートに絡んでくる可能性がある。

『ブゴニア』2/13公開
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作品賞と連動する監督賞、
新設のキャスティング賞にも注目

作品賞と連動することの多い監督賞では、先述したように『ワン・バトル・アフター・アナザー』のポール・トーマス・アンダーソンが初受賞となるかに話題が集まっている。そのライバルとなりそうなメンバーを見ると、作品賞の対抗馬である『ハムネット』のクロエ・ジャオは『ノマドランド』、『フランケンシュタイン』のギレルモ・デル・トロは『シェイプ・オブ・ウォーター』で受賞済み。『罪人たち』のライアン・クーグラーはまだ受賞しておらず、アンダーソンの強敵になるという見方もある。この面々を急追するのは『マーティ・シュプリーム…』のジョシュ・サフディだが、どこまで追い上げられるか。他に『It Was Just an Accident』のジャファール・パナヒ、『センチメンタル・バリュー』のヨアキム・トリアー、『Sirāt』のオリヴァー・ラクセ、『The Secret Agent』のクレベール・メンドンサ・フィリオといった海外勢も無視できない存在になっている。

一方、今回からキャスティング賞部門が新設されるが、これはキャスティング・ディレクターに贈られる賞ながら、作品賞に影響を与えそうな部門になりうることも。すでにショートリスト10本が決まっており、『ワン・バトル…』はじめ『ハムネット』『罪人たち』『センチメンタル・バリュー』『マーティ・シュプリーム…』『ウィキッド 永遠の約束』『フランケンシュタイン』『The Secret Agent』『Sirāt』のほか、『WEAPONS/ウェポンズ』のタイトルも挙がっているが、最終候補がどうなるか見どころの一つだ。

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