(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『ブゴニア』より ©︎ 2025 FOCUS FEATURES LLC.

□ 第98回アカデミー賞ノミネート
 作品賞、主演女優賞(エマ・ストーン)、脚色賞、オリジナル作曲賞

イントロダクション

ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス監督の最新作で、同作でアカデミー賞主演女優賞を受賞したエマ・ストーンが監督と5度目のタッグを組み、この2人と『憐れみの3章』で組んだジェシー・プレモンスとトリオで贈る異色の誘拐サスペンス。

製作にはランティモスの他に、映画監督のアリ・アスターはじめ、『パラサイト 半地下の家族』の製作チームが名を連ね、第83回ゴールデングローブ賞ではミュージカル/コメディ部門の作品賞など主要3部門で候補となった。さらに第98回アカデミー賞でも、作品賞、主演女優賞など計4部門でノミネートを受けている。

共演はオーディションでランティモスに発見された新人エイダン・デルビス、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』のアリシア・シルヴァーストーンら。

韓国の伝説的なカルト映画『地球を守れ!』(03)をベースに現代的なエンタメ作品にパワーアップ。カリスマ的女性CEOが彼女を宇宙人と信じる2人組に誘拐される事件を通して、陰謀論や誇大妄想、周囲から孤立する不安に苛まれる人々であふれかえる現代社会を、予想外の展開を見せるスリリングな物語で描写する。

あらすじ

製薬会社のやり手CEOで、業界を牽引するトップリーダーとして雑誌の表紙も飾るミシェル・フラー(ストーン)。その日、仕事を終え自ら運転する車で帰宅した彼女は覆面をした2人組の男に急襲され、麻酔を打たれて誘拐されてしまった。

彼女を誘拐したのは陰謀論者のテディ(プレモンス)と引きこもりの従弟ドン(デルビス)で、彼らはミシェルを「地球を滅ぼすアンドロメダ星人」と妄信していて、「宇宙船との交信を断つため」と称して彼女の長い髪の毛を丸刈りにして、自宅の地下室に監禁する。

ミシェルの会社で末端の作業員として働きながらミツバチの飼育もしているテディは、昨今の世界的な問題も、ミツバチの絶滅危機も、自身の家族の不幸も、すべて人類を滅亡させようとする宇宙人の仕業と考えており、そんな彼にミシェルは警察やFBIがあらゆる手を使って捜索するだろうと警告するが、意に介さないテディは、4日後の月食の夜、自分を宇宙船に連れて行き、アンドロメダ星の皇帝に会わせるよう要求する。

異星人を地球から撤退させようとするテディと、なんとか窮地を逃れようと画策するミシェルの攻防が続くが、その先に待っていたものとは?

登場人物

ミシェル・フラー(エマ・ストーン)

製薬会社のカリスマCEO。ある日テディとドンのコンビによって誘拐され、宇宙人呼ばわりされるが…。

ミシェル・フラー(エマ・ストーン)

テディ(ジェシー・プレモンス)

陰謀論者で、誘拐したミシェルを危険な宇宙人と信じ込んでいる。彼女に地球を諦めるように主張する。

ドン(エイダン・デルビ)

テディの従弟。テディが企てたミシェルの誘拐計画に加担。しかしミシェルに同情する一面も見せる。

テディ(ジェシー・プレモンス/右)とドン(エイダン・デルビス/左)

MEMO

本作は韓国映画『地球を守れ!』(03)がオリジナルで、CJ ENMが英語版製作の可能性を検討したことから始まった。同作のファンだったアリ・アスターが共同製作者となり、脚本家のウィル・トレイシーにこれを鑑賞するように勧め、この映画が今を生きる私たちに関連する物語の種を秘めていると主張。

これを理解したトレイシーはコロナ禍で世界中が隔離されていた時期に英語版脚本を書き、アスターはさらにヨルゴス・ランティモス監督ならこの脚本に命を吹き込むことができると確信。「非常に独特なスタイルを持っている彼ならこの物語にぴったりのビジョンとトーンを見つけてくれるとわかっていた」と明かしている。

『ブゴニア』
2月13日(金)公開
アイルランド、イギリス、カナダ、韓国、アメリカ/2025年/1時間58分/ギャガ、ユニバーサル映画配給
監督/ヨルゴス・ランティモス
出演/エマ・ストーン、ジェシー・プレモンス、エイダン・デルビス 

©︎ 2025 FOCUS FEATURES LLC.

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