『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』(2026年2月27日公開)で物語の舞台となる海底の国【カイエン国】の大臣で、やがてリムルと仲間たちと関わっていく重要人物・ゾドンを演じている堂本光一。アニメーションの声優を務めるのは約20年ぶりという堂本が、今まで演じたことのない“ヒール”役で見出した声の表現の楽しさとは。(文・タナカシノブ/写真・稲澤朝博/ヘアメイク・odaira maki (hair make apple)/スタイリスト・渡邊奈央(Creative GUILD)/デジタル編集・スクリーン編集部)

役者としての自分の経験を声に乗せられるといいなと思って演じました

──「転生したらスライムだった件」(以下、「転スラ」)という作品にはどのような印象をお持ちでしたか?

「地上波でアニメが始まった時に、偶然第1話を観ていて。スライムって大体、言ってみれば雑魚キャラじゃないですか(笑)。だけど、この物語ではすごく面白い設定で描かれていて、印象に残っていました。なので、出演のお話をいただいた時は、巡り合わせのようなものを感じたし、うれしかったです」

── さまざまな生まれ変わりものがありますが、堂本さんは「転生ジャンル」に興味はありますか?

「みんな転生願望があるんですかね(笑)。自分じゃないものになりたいという願望は、ありがたいことに演じる仕事である意味疑似体験しているので、僕自身、あまり深く考えたことはないです。転生は…、したくないですね。今の人生を胸張って生きられるように生きようと言い聞かせています。もうひたすら頑張る。そんなに胸を張れるようなこともないですけれど、そう思っていないと道を外しそうになることもあるじゃないですか。そうならないためにも、胸を張って生きようと一生懸命思うようにしています」

── 約20年ぶりのアニメーション声優とのことですが、やってみようと後押しするきっかけのようなものはあったのでしょうか。

「以前、TVアニメ『獣王星』で声優をやらせていただいた時もすごく楽しくて、また機会があればぜひとは思っていましたが、気づけば20年という感じです。基本、お話をいただいたお仕事はやるという姿勢なので、その巡り合わせかなと」

── 実際にやってみていかがでしたか?

「20年ぶりと言う感覚はそんなになかったです。どんなお仕事でも自分にお話をいただいたら、なぜいただけたのだろうという部分を、考えるようにしています。自分としてできるものを捧げることができたらいいなという思いでやらせていただきました。今回はヒール役。自分とはかけ離れている役をやるのはやっぱり楽しいものですし、今回も楽しくやらせていただきました」

── ゾドンを演じるうえで、心がけていたことを教えてください。

「劇場版のオリジナルキャラクターで、TVアニメで出てきたキャラクターではないというところもあり、声でこのキャラクターがどういう人生を歩んできたのかを表現しなければいけない。彼が歩んだ人生を声に乗せることは特に意識したところです。見た目もダンディで、髭も生えていてすごくかっこいい。僕は髭が全く似合わないので、なぜこの役を僕にくださったのかとは思いましたが(笑)、自分とは違う人物になれるのは楽しいですよね」

── とてもダンディな声で、ヒール感もたっぷり堪能させていただきました。

「そう言っていただけるとありがたいです。舞台上で『ハムレット』や『リチャード三世』などシェイクスピア作品での役をやってきましたが、舞台では本当に有名なシーンを短くしかやっていません。彼らの人生のすべてを見せることはできないけれど、第一声からその人物がどういう人物なのかというのを表現しなければいけないという経験を重ねてきました。そういった感覚、役者としての自分の経験を声に乗せられるといいなと思いながら、普段よりちょっと低めの声を意識しつつ演じました」

── ゾドンパートはもちろん、【カイエン国】で水竜に祈りを捧げる巫女・ユラとゴブタとの物語も見どころです。感想をお聞かせください。

「明確な答えみたいなところは表現されていないと思うんですよね。ここは観た人に判断していただければいいのかなと思います。声優の面白いところは、アニメでキャラクターがどういう表情をしているのかを声で表現しすぎないほうがいい場合もあって。そういうところも含めて、どう感じるのかは観る方に委ねていいんじゃないかなと思います」

※全文はSCREEN2026年4月号に掲載

堂本光一 プロフィール

1979年1月1日生まれ。兵庫県出身。97年、堂本剛と「KinKi Kids」としてCDデビュー。自身が脚本・演出するミュージカル『Endless SHOCK』で日本演劇における代役なし単独主演記録を達成、24年11月に2128回で24年間の歴史に幕を下ろした。同作のほか、『ナイツ・テイル−騎士物語−』、ミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』などの舞台作品にも主演。近年は『DREAM BOYS』や『Act ONE』など後輩の舞台演出も手掛けている。

作品紹介

水竜を守り神と崇める海底の国【カイエン国】。その地は、かつて他の種族と地上で暮らしていた人々が平和な地を求めて世界を彷徨った末に水竜から与えられた、争いの無い王国のはずだった。長き眠りについた水竜に祈りを捧げる巫女・ユラは、水竜を目覚めさせ地上に攻め込もうと目論む者の存在を知る。一族に伝わる“笛”を手に、救いを求めて地上へ向かったユラは、【魔導王朝サリオン】の天帝エルメシアが治めるリゾート島へ辿り着く。そこには【魔国連邦(テンペスト)】の開国祭を終えて、束の間のバカンスを満喫するリムルたちの姿があった。エルメシアからの依頼を受けたリムルたちは、ユラを救うため【カイエン国】へ向かう。

画像: 作品紹介

ゾドン(堂本光一)

海底の国【カイエン国】の大臣で、やがてリムルと仲間たちと関わっていく重要人物。

『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』
2月27日(金)公開
日本/2026年/バンダイナムコフィルムワークス配給
監督:菊地康仁
出演:岡咲美保、豊口めぐみ、前野智昭、大西沙織、堂本光一

©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会

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