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── この作品に出ることになった経緯を教えてください。
「休暇中だったんだけど、監督と製作者から脚本が送られてきて何も知らずに読み始めたら、面白くて夢中になりました。自分が演じるのはチャックだということはわかっていたけど、最初の段階で登場人物の誰もが何が起きているかもわからず走り回っている。でもチャックは広告の中にいるだけ。至る所にいるんですけどね。この狂気の中で、みんなその意味を探そうとしている。黙示録的だがあまりにシュールで引き付けられました。」
「次の章でチャックはコーヒーを買い仕事に向かう。その途中、彼がふと立ち止まり踊り出す前に、前の章で何が起きていたかハッと気づき、全てが腑に落ちて興奮しました。『これは傑作じゃないか』とね。チャックに二度と繰り返されないような歓喜の瞬間がシャンパンの栓のように弾け、やがて通常に戻っていく。さらに次の章の中で、子供時代のチャックが教師からウォルト・ホイットマンの詩を習う。『私は広大で、多数のものを内包している』── この考えこそ僕が俳優である理由かもしれない。」
「この物語が伝えているのは、私たち一人一人にまるごとの宇宙があるということ。読み終えて『完璧な物語だ』と思いました。心を打たれ、すぐに監督たちに電話しました。『この映画が大好きだ。ダンスも大好きだ。出てもいい?』ってね。そこで承諾をもらえた、というのが出演の経緯です」
── スティーヴン・キングの原作ものだとしか知らなかったんですね。
「この映画は僕にとっては『ショーシャンクの空に』に近い。『ショーシャンク…』は僕の人生のベスト5に入る映画なんです。見た後であれはキング原作と知ったんですけど。ある意味、キングがチャック自身だと言えると思います。彼もまた多数のものを内包している。単なるジャンル作家だと誤解されがちですけどね。この映画と『ショーシャンク…』が僕の中で繋がるのは、どちらも『意味を見つけること』『繋がりを作ること』がテーマだから。人生とは結局、他者と繋がること。その繋がりが意味を持つことですからね」
──印象的だったダンス・シーンの振り付けについて。
「ダンスは90年代に若気の至りでやっていた程度だったんです。正式なものじゃない。でもダンスは大好きなんです。チャックは子供時代にいろんなダンスを正式に学んでいる設定なので振付師が必要だと思ったんです。そこで紹介されたのがマンディ・ムーア。彼女は地球上で最もポジティブな人です。ロンドンではステファニー・パウエルと練習しました。スウィング、ジャズ、ラテン、サルサなどなど。その場で生まれる動きもあったので、撮影前に振付を変えることもありました。今ここで起きている即興性が重要だったんです。700回は踊りましたね。靴に穴が開きましたが最高の4日間でした。一生忘れません」
── 観客に何を感じてほしいですか。
「驚きと喜びです。僕が初めて脚本を読んだ時に感じたこと。自分の人生を違う角度から見て、愛する人たちに感謝しました。私たちは今ここにいて、それだけで世界は魔法になるんです」
『サンキュー、チャック』
2026年5月1日(金)公開
アメリカ/2024年/1時間51分/ギャガ、松竹配給
監督/マイク・フラナガン
出演/トム・ヒドルストン、キウェテル・イジョフォー、カレン・ギラン、マーク・ハミル
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