近年、演技派として新境地を開拓し続けるセバスチャン・スタン。ここでは、SCREEN読者の投票でトップ5を独占したバッキーの魅力を改めて紐解くとともに、その魅力に迫ります!(文・杉山すぴ豊(バッキーコラム)、編集部(ランキング総評)/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(14)より ©2026 Marvel

映画版が再構築した
バッキー・バーンズの魅力

セバスチャン・スタンという俳優さんはとても才能のある方です。その演技が高い評価を受けた『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』『顔を捨てた男』を観ると彼の俳優としての引き出しの多さがよくわかります。しかし彼の名をいっきにメジャーにしたのはやはりマーベル・シネマティック・ユニバース/MCUのバッキーでしょう。ここではセバスチャン・スタン(以下セバスタ)の演じたバッキーの魅力について振り返ってみましょう。

セバスタのバッキー初登場はキャプテン・アメリカ映画1作目である『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』。コミックにおいては、バッキーはスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカの相棒です。大人のキャプテン・アメリカに対してバッキーはその助手的な少年ヒーローでした。要は弟子的な扱いなのです。しかしこの映画では2人は対等の関係として描かれます。むしろ兵士としてはバッキーはスティーブの先輩であり親友。これはコミックの方で話題を呼んだウィンター・ソルジャーのエピソードをMCUは比較的早い段階から映画化しようと思っていたからかもしれません。

コミックでは第二次大戦中に行方不明かつ記憶喪失となったバッキー少年がロシアで冷酷な暗殺者ウィンター・ソルジャーに仕立てられ復活します。ヒーローではなくヴィランになる。スティーブは少年時代のバッキーと生き別れになり、大人=ウィンター・ソルジャーになった彼と再会する訳です。しかしMCUは将来的にウィンター・ソルジャーを演じられるセバスタを選び『〜ザ・ファースト・アベンジャー』にまず出演させたのだと思います。

画像: 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(11)

『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(11)

MCUの歴史に名を刻んだ
クールすぎるヴィランの衝撃

そして次作の『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』でバッキーことウインター・ソルジャーは大ブレイク。善人・正義・爽やかさといったヒーローの中のヒーローであるキャプテン・アメリカに対しウィンター・ソルジャーはその真逆の闇を纏ったクールなヴィランです。

MCUの中で、この『〜ウィンター・ソルジャー』を最高傑作に挙げる人は少なくありません。アクション、ストーリーが本当に素晴らしい。敵役ながらかっこよすぎ!だからウィンター・ソルジャーのファンになる人が増えたわけですが、『〜ザ・ファースト・アベンジャー』に一回セバスタのバッキーが登場しているからこそ、観客はよりこのキャラクターについて理解し共感できるわけです。この作品以降のバッキーは彼が人間性を取り戻していく話です。

画像: 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(14)

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(14)

素顔の“優しさ”が宿る
独立したヒーローとしての新章

次作の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(キャプテン・アメリカの3作目)では彼の哀しい過去が描かれます。つまりMCUにおけるキャプテン・アメリカの3作はスティーブ・ロジャースのお話であると同時にバッキーの物語なのです。MCUの中で主役ではないのにこれほど丁寧にキャラが深堀された人物はいないでしょう。だからMCUきっての人気者になったのです。この影のある人物をセバスタが見事に演じています。かつこの俳優さんには人を惹きつける優しいオーラがあります。

僕は東京コミコンで彼に会ったのですが、本当にナイスガイ。とても温かい人なんです。笑顔が素敵!こうした資質がウィンター・ソルジャーではなくバッキーに戻った時の演技ににじみでています。かっこよくて、影があって、優しい、好きにならずにはいられないですよね。とはいえバッキーはもともとキャプテン・アメリカの相棒であり敵にもなるわけですから、スティーブ・ロジャースあっての彼でした。しかしドラマシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」そして映画『サンダーボルツ*』で独立したヒーローとして活躍しています。『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』での冒険が今から楽しみです。

『サンダーボルツ*』のラストで仲違いになったサムとまた協力しあえるのか? それともニュー・アベンジャーズ(サンダーボルツ)のリーダーとして立ち向かうのか?どっちになってもまたかっこいいバッキーに会えるのです。

画像: 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16)

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16)

SCREEN読者が選ぶ、
好きなセバスタ出演作TOP10

1位 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(14)
2位 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16)
3位 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(11)
4位 「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(21)
5位 『サンダーボルツ*』(25)

6位 『顔を捨てた男』(24)
7位 『オデッセイ』(15)
8位 『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(24)
9位 『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)
10位 『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』(19)

見事トップ5を独占したのは、やはり彼の代名詞であるMCUのバッキー・バーンズ関連作! なかでも、洗練されたアクションと切ない闇を纏った姿でファンを魅了した『~ウィンター・ソルジャー』が堂々の1位に。 一方で、6位以降の顔ぶれにもSCREEN読者らしいこだわりが見える。近年、映画ファンを唸らせた『顔を捨てた男』や『アプレンティス~』がしっかり上位に食い込んでいるほか、誠実なクルー役で彼の“ナイスガイ”な素顔が覗いた『オデッセイ』(7位)、わずかな出番ながら劇的な印象を残した『~エンドゲーム』(9位)、手堅い実話ドラマ『ラスト・フル・メジャー~』(10位)などが並んだ。 唯一無二のハマり役を愛しつつ、彼の“カメレオン俳優”としての引き出しの多さもしっかり見届けているファンの深い愛が証明されたベスト10となった。

画像: 「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(21)

「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(21)

画像: 『サンダーボルツ*』(25)

『サンダーボルツ*』(25)

「キャプテン・アメリカ」シリーズ、『サンダーボルツ*』「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」は全てディズニープラスにて見放題独占配信中
「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」はディズニープラスにて独占配信中
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