ついにアカデミー賞受賞の栄光を手にしたリドリー・スコット。これまで映画史に残る名作を生み出し、ほかの監督たちとは違う型破りなスーパー・ディレクターとして80代後半の今もバリバリの現役です。最新作『ラスト・サバイバー』でも衰えない手腕を発揮する現代の名匠は一体どんな人物か。何度もスコット監督にインタビューを重ねた筆者がその功績と素顔を明かします。(文・渡辺麻紀/デジタル編集・スクリーン編集部)
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アカデミー賞名誉賞を受賞したが、
オスカーに対する執着はそれほど強くない?

そんなスコットが今年の6月、アカデミー賞の名誉賞をもらった(授賞式は11月予定)。これまで『テルマ&ルイーズ』『グラディエーター』『ブラックホーク・ダウン』で監督賞にノミネートされているが、ちゃんと貰ったのは今回が初めて。『グラディエーター』は作品賞や主演男優賞(ラッセル・クロウ)には輝いたのに監督賞は貰えずショックだったに違いない。おそらく監督賞が欲しかったと思うのだが、これまで受賞した大きな賞は『デュエリスト』のカンヌ映画祭の新人賞ことカメラドールだけ。そもそも賞に縁が薄い人なので今回の受賞は嬉しいはずだ。

筆者は昔、『アメリカン・ギャングスター』のインタビューのときに「アカデミー監督賞、やっぱり欲しいですか?」と訊いたことがあるのだが、その答えは「欲しくないと言えばウソになるがね(笑)」だった。そして「私はこれまで2回、監督賞にノミネートされている。『グラディエーター』と『ブラックホーク・ダウン』でね」というので「いや、三度ですよ。『テルマ&ルイーズ』があります」というと「おお、忘れてたよ。そうだった!」と笑っていたくらいだから強い執着はないんだと思う。ちなみに、スコットはインタビューではちょっと抜けた感じ、かわいいじいちゃんな感じで、その撮る映画との落差が激しく、ついついギャップ萌えしてしまうキャラクターでもあるのだ。

そんなスコットの次回作はスティーヴンソンの冒険小説「宝島」の実写映画化。宝の地図を見つけた少年と出会うカリスマな海賊をヒュー・ジャックマンが演じるというから大作になる確率は高い。89歳で大作を手掛けられる監督はそうはいない。

これが出来上がるころには90歳かもしれないスコットだが、そのほかにも新作のウワサが目白押しという凄さ。かつて、元気の理由を尋ねたら「母からもらった強いDNAとテニスのおかげ」と言っていたが、次回作が待っているということが最大の秘訣なのだと思う。

画像: 『オデッセイ』ディズニープラスで配信中 ©︎ 2026 Twentieth Century Fox Film Corporation and Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

『オデッセイ』ディズニープラスで配信中
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画像: Apple Original Films『ナポレオン』 画像提供 Apple

Apple Original Films『ナポレオン』
画像提供 Apple

画像: 『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』

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最新作『ラスト・サバイバー』撮影中のスコット(右から2人目)
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