Photo by Christopher Polk/Deadline via Getty Images
“私は、何かに挑戦して、それを乗り越えた後に得られる達成感を
すごく楽しむタイプなんだと思います”
Prime Videoの新作映画『ザ・ランナー』で走り続けるヒロイン、マイアを演じたガル・ガドット。第4子を妊娠中の2024年に脳内で多数の血栓が見つかり、緊急手術を受けた経験から、自分のペースで人生を進んでいくことを決めたと言っていたが、本作では息子の命を救うためにロンドン市内を必死で走り抜ける役を演じた。筆者は走るのが嫌いなので、拷問するかのような仕事を選んだとしか思えないと伝えると、こんな答えが返ってきた。
「どうやら私は自分を拷問するのが好きみたいですね。私も走るのは好きじゃないんです(笑)。この作品に惹かれたのは、マーク・ギブソンが書いた素晴らしい脚本でした。初めて読んだとき、パズルのピースをうまくつなぎ合わせることができなくて、『この先どうなるんだろう?』と必死に考えながら読み進めたんです。そして最後までたどり着いたとき、『この女性はなんて素晴らしいんだろう』と、その脚本のあまりの巧みさに衝撃を受けました。だから、これは観客としても観るのが楽しみな作品になると思ったんです。そしてもちろん、ケヴィン・マクドナルドのような素晴らしい映画監督と一緒に仕事ができることも大きかったです」
映画の撮影なのでテイクごとに休憩があるとしても、毎テイク、毎日走りっぱなしのシーンの連続となる本作のためにどんなトレーニングをしたのだろう。また、どんなことを意識して走る演技をしたのだろう。
「この作品のために、9カ月、準備をしました。そして、本当に素晴らしいトレーナーについてもらいました。オリンピック選手を指導しているトレーナーで、その分野では最高の人です。正しい走り方を徹底的に教えてもらいました。だから、かなり準備して臨んだのですが、同時にすごく不安でもありました。実際、どうやってこの映画を撮影するのか、具体的には誰にも分からなかったんです。だって、毎日、一日中走りながら、それと同時に演技もしなければならないんですよ。しかも、『これをどうやって撮るんだろう?』って頭の中で考えながら……。でも、少しずつ、どう撮影するのが一番いいのかを見つけていきました。カメラマンたちはスケートボードやローラーブレードに乗りながら私を撮影してくれたんです。とにかく、みんなで工夫して撮影しました。私は、何かに挑戦して、それを乗り越えた後に得られる達成感をすごく楽しむタイプなんだと思います。今回の作品では、まさにその感覚を味わうことができました」
2023年にインポスター症候群に悩んできたと告白していたガルにとって、本作はまさに、心の底から自分を褒めてあげられる仕事だったようだ。
41歳で、しかも4人の子供の母親とは思えない美貌と体型のガル。本作ではシングルマザーで男の子を育てる母親役だったが、娘を育てることとのどんな違いを発見したのだろう。
「ローリー、つまりノアを演じた男の子とは、とても簡単に心を通わせることができました。私は子どもが大好きなんです。昔からずっとそうでした。12歳の頃からベビーシッターをしましたし、早く母親になりたいと思っていました。だから、ローリーとは本当にすぐに打ち解けることができました。もちろん、あんなに優しくて可愛らしい子ですから、彼のおかげで何もかもがとても楽しく、心地よく、自然なものになりました。男の子と女の子を育てる違いについては、私は分かりません。私はローリーと一緒に仕事をしただけで、彼を育てたわけではありませんから(笑)。 彼のお母さんが素晴らしく育てているんです。でも、娘が4人いると分かるんですが、4人とも、それぞれまったく違うんです。まるで指のように。どの指もそれぞれ違いますよね。女の子も男の子も同じじゃないでしょうか。でも、男の子には男の子なりの違いがあって、女の子にも女の子なりの違いがあると思います。私は男の子を育てるというのがどんなものなのか、一生分からないでしょうね。でも、娘たちを育てられていることを本当にありがたく思っています」
インタビューの冒頭で日本時間を確認して「早朝からありがとう」と労ってくれたガル。大スターにもかかわらず、飾らず親しみやすい彼女がこれからも達成感を得られる仕事で活躍するのを楽しみにしている。

Prime Videoにて独占配信中 © Amazon MGM Studios
About Movie
「ワンダーウーマン」シリーズのガル・ガドット主演のアクション・スリラー。ロンドンで活躍する敏腕弁護士マイアは、日課のランニング中、何者かから息子ノアを誘拐したとの電話を受ける。犯人の要求は、ある人物の殺害。そしてノアには持病があり、残された猶予は1時間しかない。「誰にも話すな」「指示に従え」「走り続けろ」—マイアは犯人の命令に従い、法も常識も破りながらロンドンの街を駆け抜ける。監督は『モーリタニアン 黒塗りの記録』(2021)などを手掛け、『[ブラック・セプテンバー]ミュンヘン・テロ事件の真実』(1999)でアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞に輝いたケヴィン・マクドナルド。
Character
マイア・マーテン(ガル・ガドット)
ロンドン法曹界で腕を鳴らす敏腕弁護士。シングルマザーとして息子ノアに愛情を注いでいる。日課の朝のランニング中に息子を誘拐され、ひとりで犯人の要求に立ち向かう。
Prime Original映画『ザ・ランナー』
監督:ケヴィン・マクドナルド
脚本:マーク・ギブソン
出演:ガル・ガドット、ダミアン・ルイス、ローリー・ウィルモット、アルフレッド・イーノック
Prime Videoにて独占配信中
© Amazon MGM Studios

