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失読症のある僕がたった1時間で一気に読み終えてしまうほど素晴らしい脚本だった
『ディスクロージャー・デイ』でファンをさらに世界中に拡大中のジョシュ・オコナーが初めてスティーヴン・スピルバーグから連絡を受けた時、彼はまさに休暇を取ろうとしていたところだったという。
「代理人から『君の明日の予定は?ミーティングする時間はある?』と聞かれて、『休暇を取るから無理だよ』というと、『スティーヴン・スピルバーグとなんだけど』といわれて、『うん予定はないよ』と答えたんだ」
と笑うオコナーは続けて、
「スティーヴンと会った時、まだ脚本は執筆中だったんだけど、すでに魅力的なストーリーができていた。マーガレットとダニエルの関係性にも惹かれたね。そして完成した脚本を読んだ時、なんと1時間で読み終えてしまったんだ。僕は重度の失読症があるのでそんなことは珍しいんだ。通常なら何度も読み返して理解するのに3〜4日はかかる。スピルバーグ作品というだけでも断る理由はないのに、脚本まで素晴らしくて言うことなしだった。
このノンストップ・スリラーは人類の存在について、昔からある根本的な疑問やいまも明かされていない事実について、見事なまでに掘り下げている。さらにスティーヴンならではの独創性で、現代におけるそうした疑問の重要性も高いエンタテインメント性で描かれているんだ。冒頭から100メートル走みたいなスピード感で、勢いが止まらないんだ」
と、この作品の特別な点を解説してくれる。そんな彼が演じるダニエルはサイバーセキュリティのエキスパートだ。
「彼はアクション・タイプのヒーローではないんだけど、そうならざるを得ない状況に巻き込まれる。でも悪戦苦闘しながらヒーローとなっていく中で、自分が何者なのか、自分がすべきことは何なのかを理解しようとする。そんなキャラクターを演じるのは刺激的だった。いつもの僕は役作りのためにスクラップブックを用いて、そこに演じる人物に関するリサーチしたことや絵、短いストーリーなどを書き込んでいくんだ。でもダニエルは彼の人生自体に思い出せない出来事を経験していたり、ミステリーを抱えたまま生きているという人物なので、いつもの役作り方法がしっくりこなかった。それでますます彼に魅力を感じることになった。難しかったのはアメリカ英語を話すこと。僕の出身地ではRの発音が独特なんだけど、正確に米国英語を話すにはウォームアップが必要だった。シーンによってはダニエルが大量の技術用語をまくしたてる時もあって、言語指導コーチの教えを活かしたよ」
ダニエルと共に危険な未知の冒険に出ることになるマーガレットを演じるエミリー・ブラントについては、
「彼女は僕にはない能力を持っているんだ。例えば列車に飛び乗るシーンで、ダニエルもマーガレットも極限の疲労状態にあり、マーガレットはさらに不安定な状態でパニックが高まっている。そんな撮影の合間に僕とエミリーはふざけたり、ジョークを言ったりしているんだけど、カメラが回るとエミリーは瞬時にスイッチを切り替えて、マーガレットになりきることができる。それは僕にはない能力で、しかも彼女はそれを最高レベルの現場で長年やっている。本当にエミリーからは多くのことを学んだよ」
と絶賛。そしてスピルバーグ監督の仕事ぶりについては想像通りのことと全く違ったことがあったそうだ。
「僕が一番驚いたのは、スティーヴンの遊び心の豊かさだった。誰でも知っているように彼は映画技術の魔術師だ。カメラでもレンズでも、それらを駆使して美しい映像を撮る方法を熟知している。彼のことを事前にすべてを決めて厳密にコントロールするタイプの監督と思っている人もいるかもしれない。ところが一緒に仕事をすると、かなりのびのびと流れに任せて撮影するタイプの監督だと分かる。毎日現場に来てから撮りたい映像を考え、俳優たちとクリエイティブに、時には即興的に協力したりと、物語を具現化する上で彼は俳優をとても大切に扱ってくれる人なんだ」
と憧れの名匠との共同作業を大いに楽しんだことを明かしてくれた。そして『ディスクロージャー・デイ』が描くテーマについてはこんな風に考えているそうだ。
「スティーヴンがこの映画で描くのは、『この先に何があるのか』という人類が昔から問い続けてきた問題を、今の僕たち自身の問題として捉えることじゃないかな」
Josh O'Conner
1990年5月20日、英サウサンプトン出身。ブリストル・オールド・ヴィク演劇学校で学び、2012年俳優デビュー。2017年の映画『ゴッズ・オウン・カントリー』で英国インディペンデント映画賞主演男優賞を受賞し注目され、TVシリーズ「ザ・クラウン」のチャールズ皇太子役でゴールデングローブ賞などを受賞し、一躍若手俳優のトップに。その後の出演作に『帰らない日曜日』(21)『墓泥棒と失われた女神』(23)『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』(23)『チャレンジャーズ』(24)など。
10/1(木)公開 『ディスクロージャー・デイ』

気象キャスターのマーガレットと、サイバーセキュリティのエキスパートであるダニエルは、まったく接点がない他人だったが、衝撃的な機密情報を知ってしまう。やがて2人はその秘密を明らかにするという使命を共に追うことになるが、ある謎の組織がそれを妨害しようと立ちはだかる…。名匠スティーヴン・スピルバーグが贈る、79年の間隠されてきた最高機密をめぐる新たな話題作。出演は『プラダを着た悪魔2』のエミリー・ブラント、『チャレンジャーズ』のジョシュ・オコナー、『英国王のスピーチ』のコリン・ファースら。
『ディスクロージャー・デイ』
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:エミリー・ブラント、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、イヴ・ヒューソン、コールマン・ドミンゴ
配給:東宝東和
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