2026年、装いも新たにスクリーンに戻ってくる『バイオハザード』。いまや映画ファン、ゲームファンならずとも、その名前を誰もが知っているエンタメ界の最強シリーズですが、最初の映画化は2002年。それから24年の間にいくつもの実写映画、フルCG作品、ドラマ版も生まれました。最新映画を観る前にこれまでの「バイオハザード」映像作品の歴史を振り返っておきましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『バイオハザード』より © 2002 Constantin Film Produktion GmbH. All Rights Reserved.

旧シリーズ第1作で始まった
アンブレラ社とアリスの壮絶な戦い

「バイオハザード」といえば、1996年に第1作が発売されたカプコンの人気ゲーム。英語圏では「Resident Evil」のタイトルで知られ、世界中に多くの熱狂的ファンが存在する。

このゲームを基に、ストーリーも主人公も映画オリジナルで映画化されたのが2002年に製作された第1作『バイオハザード』だ。当初は『ゾンビ』などで知られるジョージ・A・ロメロが監督する予定でいたが、スタジオ側と創作上の意見が異なり降板。代わって選ばれたのが『モータル・コンバット』でゲームの映画化の経験があったポール・W・S・アンダーソンだった。映画オリジナルのヒロイン、アリスは『フィフス・エレメント』や『ジャンヌ・ダルク』などのミラ・ジョヴォヴィッチが演じることになったが、彼女の弟はゲーム版の大ファンで、この役を引き受けた逸話は有名。このアリスの名前から察することができるように、アンダーソンの愛読書だったルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」からインスピレーションを受けたと監督は語る。ちなみにアンダーソン監督とミラはこの映画で出会い、後に結婚している。

映画版第1弾の舞台は架空の都市ラクーンシティ。ここに存在するバイオテック企業のアンブレラ社は実は軍需企業で、同社の研究所ハイブで、兵器用に開発されていたT-ウィルスが漏れ出す非常事態が起きたところからストーリーが展開し始める。このウィルスは死者に注入すると生ける屍=アンデッドになってしまう危険なもので、感染力が非常に高く、これが拡散されたことで、地上の様子が一変してしまう。ヒロインのアリスはハイブへの入り口で記憶を失った状態で覚醒する。アンブレラ社の指令でハイブの調査にやってきた特殊部隊に連行されたアリスは、やがて自分が特殊部隊員だったことを思い出し、完全封鎖された研究所内の壮絶なサバイバル戦で強靭な潜在能力を取り戻していく。

『バイオハザード』

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この第1作が製作された時、まだ次回作のことなど考えていなかったとミラは告白しているが、大ヒットを受け、2年後の2004年にパート2『バイオハザードⅡ アポカリプス』が公開された。第1作の世界観をベースに、ハイブから漏れ出したウィルスに汚染されたラクーンシティの住民がアンデッド化。そんな中、生存者のジルらと行動していたアリスの元にT-ウイルスの開発者アシュフォード博士から街に核爆弾が落とされるという警告が入り、脱出の手引きをする代わりに彼の娘の救出を要請してきた。しかしアリスたちの背後には追跡者の陰が迫る…。

『バイオハザードⅡ アポカリプス』

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さらに07年に『バイオハザードⅢ』が製作され、前作から数年後の世界が舞台に。全世界にT-ウィルスが蔓延し、地球の文明社会は崩壊。荒廃した大地に無数のアンデッドが徘徊する中、アンブレラ社ではアリスのクローン実験が繰り返されていた。一人で世界を彷徨っていたアリスは、離れ離れになっていたカルロスやクレアの仲間たちと合流し、ラスベガスへと向かう。しかしそこにはアンブレラ社の罠が?

『バイオハザードⅢ』

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第4作『バイオハザードⅣ アフターライフ』の公開された2010年当時の映画界は3Dブーム。本作もその流れに乗ってシリーズ初の3D作品に。前作から1年後、アリスは地下で活動を続けるアンブレラ社の幹部の一人であるアルバート・ウェスカー議長と戦うことに。安息の地というアルカディアにたどり着いたアリスは、記憶を失くしたクレアと奇妙な形で再会。だが目指すべきアルカディアは、実は船名であることを生存者情報で知り、LAの海上にあるその船に向うが…。

『バイオハザードIV アフターライフ』

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6作目で一旦終了したが
リブート版、ドラマ版を経て、全く新しい「バイオ」が誕生

一時ミラはこの作品の後、キャストから外れるのではという噂も出たが、第5作『バイオハザードⅤ リトリビューション』(12)にも無事に主演。だがシリーズの統括者でもあるアンダーソンがこのシリーズは第6作で終了すると発言。そのためか“仮想現実”を一つのテーマにした第5作は、これまでの人気キャラ、ジルやレインたちが再登場。アンブレラ社との最終決戦に向けてアリスの戦闘パワーがマックスに近づいていく。

『バイオハザードⅤ リトリビューション』

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そしてミラ主演のシリーズとしては最終作となる『バイオハザード:ザ・ファイナル』(16)は、前作の直後からスタート。人工知能によって48時間以内に人類が滅亡することとそれを食い止める手段を聞いたアリスは、ラクーンシティへ。だが命を懸けて最後の戦いに挑むアリスには、彼女自身に重大な秘密が隠されていた…。

『バイオハザード:ザ・ファイナル』

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こうして21世紀を代表すろような人気ホラー・アクション・シリーズとなった映画版「バイオハザード」は一旦終了したが、1年後の2017年、リブート版の新作が、ジェームズ・ワンのプロデュースで製作中であると発表された(しかし後にワンは関与していないと明かされた)。翌年、監督として『海底47 m』などのヨハネス・ロバーツが就任したと報じられ、今度のキャストは旧6部作から一新。世界観も共有しないオリジナルの実写映画版として製作され、これが2021年『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』として公開された。これはゲーム版の第1作と第2作のストーリーを基にしていたが、ミラ版のような反響は生み出せなかった。また2022年にはNetflixでドラマ版「バイオハザード」も配信されているが、シーズン1で打ち切りとなっている。

『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』

『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』デジタル配信中

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そしてこの度新たにリメイクされるのがザック・クレッガー監督・共同脚本による『バイオハザード』(26)。『WEAPONS/ウェポンズ』で一躍注目を集めたクレッガーの恐怖演出が、どんな世界観を生み出すか「バイオ」ファンの間で早くも話題を呼んでいる。主人公は普通の医療品配達員なので、特殊能力を持つアリスが登場する世界とは全く異なるストーリーになりそうだ。

新たに生まれ変わって劇場公開される最新作『バイオハザード』

MEMO
実写映画版のほかに、「バイオハザード」は日本でフルCG映画版も製作されている。第1作は『バイオハザード ディジェネレーション』(08)、第2作は『バイオハザード ダムネーション』(12)、第3作は『バイオハザード ヴェンデッタ』(17)、第4作は『バイオハザード デスアイランド』(23)。そして第3作と4作の間にNetflix配信でミニシリーズ「バイオハザード:インフィニット ダークネス」が製作されている。ここではゲーム版に登場する主人公の一人レオンがメインキャラになっている。

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