カバー画像:『ゴジラ‒0.0』© 2026 TOHO
アジアの未来

『EDJOP』
©OPEN WATER PRODUCTIONS&THEMADGOATSINC

『私なんて特別じゃない』
©Shahrebazi 2026

『低き所より』
©2026 SEESUN PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED.
長編3作目までのアジアのフレッシュな才能を世界に向けて発信するコンペ部門。今回も世界初上映8本を含む10作が「作品賞」を目指す。半世紀前と現在を往還しつつフィリピン現代史を描く『EDJOP(エジョプ)』、イランの若者群像『私なんて特別じゃない』、インドネシアの三世代に渡る女性ドラマ『12月のジャニ』、宗教にのめり込んだ母と反発する娘の再会を描く韓国映画『低き所より』、美術家の男性と心を寄せた女性のプラトニックなインド製恋愛編『紙の花』、夫を亡くした女性の家族ドラマでスイス・トルコ合作の『シェリフェ』、カザフスタンの家族の物語『つる草』、イラン発の少年の成長ドラマ『シルバー』といった海外勢に加え、日本からはサイ・ユウリン監督の『ミラクルサマー』、鯨岡弘識監督の『Saravah』が参加。不安定な世情の中、自身の足元を見直す作品が多いという。
ワールド・フォーカス

『夢見た冒険』
© KomplizenFilm Bernhard Keller

『DAU』

『赤死病の仮面』
Images courtesy of Park Circus/Amazon MGM Studios
現在における世界の映画界の潮流を示す作品を紹介する部門。カンヌで審査員賞を受賞したヴァレスカ・グリーゼバッハ監督の『夢見た冒険』、ベネチアで銀獅子賞を受賞したイリヤ・フルジャノフスキー監督の『DAU』やアモス・ギタイ監督の『エリコへの道』などをいち早く紹介。さらにロジャー・コーマン監督生誕100年を記念して代表作『赤死病の仮面』(64)も上映。また話題のスペイン映画『La Bola Negra(原題)』上映を含む「ラテンビート映画祭」、最新作群と共に伝説の李行監督作も紹介する「台湾電影ルネッサンス」、今年の審査員長ロルフ・デ・ヒーア監督の『サバイバル』上映を含む「オーストラリア・スポットライト」や、最新作『The Blood Countess』上映を含む「ウルリケ・オッティンガー特集」、エジプトの巨匠を偲ぶ「生誕100年ユーセフ・シャヒーン監督特集」など多彩な企画も行われる。
Nippon Cinema Now

『オキナワ・サウダージ』
©玄功社

『プラスチック・ラブ!』
©2026 Clementine Nuttall / Sybilla Patrizia / FAB inc.

『山﨑リバーサイド‐俳優の肩ごしに‐』
©SKYDRUM Inc._© TOHO CO., LTD.
日本映画の新作を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選ばれた作品を上映する部門で、世界へのさらなる飛躍を期待して今年からコンペティション化されることになった。まつむらしんご監督の『いえないふたり』、松林要樹監督の『オキナワ・サウダージ』、シビラ・パトリチアとクレメンタイン・ナット共同監督の『プラスチック・ラブ!』、名取哲監督の『ほとりの家で』など新鋭の瑞々しい作品から真摯なドキュメンタリー映画まで8作がエントリー。また名優・山﨑努に迫るドキュメンタリー『山﨑リバーサイド‐俳優の肩ごしに‐』も特別上映される。一方「日本映画クラシックス部門」では、名匠・成瀬巳喜男、相米慎二監督の名作を上映する他、日活ロマンポルノ55周年記念上映などに加え、国立映画アーカイブと共催で没後70年となる溝口健二監督の特集を行なう。
他にも見逃せないイベント、特集企画がいっぱい!

『フォーガットン・アイランド 忘却の魔法島』
©2026 DreamWorks Animation.All Rights Reserved.
この他にも恒例の「アニメーション部門」では『我々は宇宙人』『フォーガットン・アイランド 忘却の魔法島』など国内外の最新作やアニメ関連ドキュメントなど全9作を上映。三つの関連シンポジウムも企画されている。女性による映画とエンパワーメントを考える「ウィメンズ・エンパワーメント部門」では『木々から遠く離れて』『裸のままで』など7作を上映。トークイベント“ハー・ゲイズ”では日台撮影監督を招いて行なわれる。若い観客層に向けた「ユース部門」では、製作ワークショップであるTIFFティーンズ映画教室が開催10周年を迎え、記念の上映イベントを開催。さらに新設の「CROSSCUT ASIA+部門」は国際交流基金との共催で、東南アジアと日本の映画プログラマーが毎年異なるテーマに基づき、協働して厳選した作品を上映する。今回は伝説のインドネシア・クラシック『トゥラン』も上映される。シンポジウムも開催。入場無料の屋外上映会も楽しみだ。
また「交流ラウンジ」ではウェイン・ワンや瀬々敬久監督のマスタークラスをはじめ、多彩なトークやイベントを予定。“アカデミー・イン・東京(仮)”ではアメリカから映画科学芸術アカデミーのトップ3名を迎え、トークセッションを予定している。世界の映画界に貢献した映画人、映画界の未来を託したい映画人に贈られる「黒澤明賞」では、今年の受賞者に呉美保監督とモハマド・ラスロフ監督が選ばれている。
第39回東京国際映画祭
●期間:2026年10月26日(月)~11月4日(水)
●会場:TOHOシネマズ日比谷、同シャンテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューリックホール東京、丸の内ピカデリー2、角川シネマ有楽町、シネスイッチ銀座など
●東京国際映画祭公式HP
タイムスケジュールなど詳細は公式サイトにて(チケットは発売中)

