全米ではハロウィン・シーズンになるとホラー映画を楽しむ風潮がありますが、いつの時代のホラーも、ローバジェットで製作されながら、斬新な演出やひねりの利いたアイデアでビッグバジェット作品以上に大きな成功を収めるサプライズ・ムービーが生まれてきました。この季節こそ、そうした必見ホラーをチェックしておきたいものです。(文・井上健一/デジタル編集・スクリーン編集部)
※製作費はいずれも推定額です
カバー画像:『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』より Photo by Getty Images

1 )『バックルームズ』(26)

ハピネット・ファントム・スタジオ配給、公開中
© 2026Backrooms Rights LLC, PC Films, LLC . All Rights Reserved.

製作費:1000万ドル

都市伝説化した動画「The Backrooms」をモチーフに、家具店の奥に潜む謎の黄色い空間に迷い込んだ経営者の運命を、息詰まるタッチで描き出す。自らも「The Backrooms」関連の動画をYouTubeにアップしていたケイン・パーソンズが、A24とタッグを組み、19歳で挑んだ長篇初監督作。製作費1000万ドルながら、公開初週に興収8,100万ドルを上げ、全米1位に躍り出た。

2 )『オブセッション 災愛』(26)

パルコ、ユニバーサル映画配給、公開中
© 2026 Focus Features LLC.

製作費:75万ドル

YouTube動画で注目を集めたカリー・バーカーが、ホラー映画専門のスタジオ、ブラムハウスとのタッグで長編初監督を飾ったロマンティック・ホラー。シャイな青年が、願いを叶えるグッズ“願いの栁”に願った思いを寄せる女性の愛。その願いは成就するが、まもなく彼女の愛が常軌を逸していき…。わずか75万ドルで製作されたが、全世界で興収5億ドルを超える大ヒットとなった。

3 )『悪魔のいけにえ』(74)

製作費:14万ドル

テキサスの田舎道をドライブしていた若者たちが、立ち寄った民家で殺人鬼に遭遇する。製作費14万ドルの低予算ホラーだが、全編に漂う不気味なムードと、人間の皮を縫い合わせた異様なマスクを被ってチェーンソーを手に殺戮を繰り返す殺人鬼レザーフェイスのキャラクターがインパクト抜群で大ヒット。映画史に名を残す一大シリーズとなり、トビー・フーパーをスター監督に押し上げた。

4 )『ハロウィン』(78)

製作費:32.5万ドル

ハロウィンの夜、不気味な白マスクの殺人鬼マイケルの標的となった女子学生の運命は…。32.5万ドルの低予算作品ながら、150倍近い興収を上げる大ヒット作に。映画初出演だった主演のジェイミー・リー・カーティスは以後、“スクリームクイーン”として数々のホラー映画に出演。「特定の日に惨劇が起きる」、「過去の事件に由来する」などの“お約束”は後の定番となった。

5 )13日の金曜日』(80)

製作費:55万ドル

かつて惨劇が起きた湖畔のキャンプ場を訪れた若者たちが、新たな惨劇に巻き込まれる。特殊メイクの進化で可能となったショッキングな残虐描写が話題を呼び、製作費55万ドルながら興収4千万ドル近い大ヒットを飛ばし、1980年代スプラッター映画ブームの先駆けとなった。なお、シリーズの象徴となったホッケーマスクの殺人鬼ジェイソンは本作には登場せず、姿を見せるのは2作目から。

『13日の金曜日』デジタル配信中
11月13日発売 4K UHD+ブルーレイ セット

権利元:ワーナー ブラザース ジャパン
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング

© 1980 Georgetown Productions, Inc. © 1980 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

6 )『死霊のはらわた』(81)

製作費:35万ドル

サム・ライミの監督デビュー作となる名作ホラー。休暇で訪れた森の別荘で、録音された死霊復活の呪文を再生した若者たちが、復活した死霊によって血祭りにあげられていく。わずか35万ドルで製作されたものの、不気味な主観映像、飛び散る血しぶきや肉片などのド派手な残虐描写が受け、スプラッター映画ブームを確立した。第3作まで製作された後、リメイク版やテレビシリーズへと発展。

『死霊のはらわた』デジタル配信中
ブルーレイ発売中2,619円(税込)

権利元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング

© 1981 Renaissance Pictures, Ltd. All Rights Reserved.

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