File.13『恋人たちの曲/悲愴』ブルーレイも人気。伝説の監督、ケン・ラッセルの世界 Part2(全2回)【連載:大森さわこの“英国・映画人File”】
ケン・ラッセルの回、Part 1でお伝えしたように、秋の<奇想天外映画祭>で傑作『肉体の悪魔』の再上映が話題となったラッセル監督。この映画と並ぶ代表作のひとつ『恋人たちの曲/悲愴』は、今年、日本で初のブルーレイ化。伝記映画のジャンルでアマゾンの売り上げチャートで上位に入り、じわじわと人気を呼んだ。ロシアの大作曲家、チャイコフスキーを同性愛者として描き、悪妻といわれた妻ニーナとの歪んだ愛憎を見つめる異色作。かつてはスキャンダラスな話題を呼んだが、実は時代を先取りした作品だったことが分かる。音楽に情熱を注いだラッセルがこの作品に込めた思いとは?