(撮影/稲澤朝博 取材・文/タナカシノブ)
ーー完成した映画を観た感想を教えてください!
「不思議な姿の動物人間がたくさん出てくるし、独特の世界観なので『えっ?』となりました(笑)。でも、登場人物が揃い、それぞれの特徴や関係性が分かると全体が見えるようになって、物語もすんなり入って来ました。独特だけど、気づいたらビジュアルのインパクトを忘れて、しっかり物語を楽しむことができていたので、みんなにおすすめしやすい作品だと思います」
ーーアンジュルムのメンバーにもおすすめしましたか?
「はい! 『絶対映画館に観に行って!』と伝えています。自分の演技についてはちょっと恥ずかしいので自信満々に『観て!』とは言えないけれど、内容が本当におもしろいので、ぜひ観てもらいたいです」
ーーアフレコはすごく楽しかったとのこと。声のお仕事に興味は出ましたか?
「またやってみたいと思いました。こんなに楽しめるお仕事ってなかなかないと感じられたので。初めてのお仕事や演技のお仕事では、緊張が勝ってしまい楽しむ余裕がないタイプなんです。でも、今回アフレコが終わった後に『楽しかったな』と心から思えたので、チャンスがあるならまたやってみたい気持ちがあります。自分自身で演じるのではなく、映像の中のキャラクターの表情に合わせて話すという作業がすごく楽しかったです。もちろん、まだまだいろいろ勉強しなきゃいけないところはたくさんあると思うのですが、自分の“のびしろ”部分も含めて楽しく取り組めました」
ーー楽しいと感じられたアフレコ。難しいと悩むことはありましたか?
「たくさんありました。難しいことだらけだったので。フラ美はスクールカースト上位で高飛車な性格です。『ウケるーー!!』みたいなセリフをテンション高めに言ったと思ったら、真面目に落ち着いた声のトーンを出すこともあって。とにかく何種類も声を出して、セリフごとにフラ美らしいトーンを監督と一緒に見つけていきました」
ーー何種類も声を試す中で、「こんな声が出るんだ!」など、自分の声に発見はありましたか?
「スタッフさんから『歌ってるみたいでした』と言われたときに、私の声はそんな風に聞こえるんだと思いました。普通に話しているときも、喉の開き方のせいなのかそう言われることが多かったので、それは発見でした」
ーー同じ収録でもアフレコと楽曲のレコーディングではまったく違う作業だったと思います。そんな中で、普段の活動が役に立ったことはありましたか?
「レコーディングではなく、舞台の経験が役に立ちました。何度か舞台を経験した際に、声の変え方や息の吸い方などを身につけていたので、そこはアフレコでいろいろな声を出してフラ美の声を探していく作業に活かせたんじゃないかなと思っています」
ーーオフィシャルコメントで好きな骨は「小指の第二関節の骨」とおっしゃっていましたが…。
「今まで好きな骨を訊かれたことがなかったので(笑)、結構考えました。骨を折ったこともなかったので、話せるエピソードがなくて…。ふと思い出したのが、中学生のときにバスケで突き指をしたこと。ちょっと歪んでいるので、指を見るたびに当時の思い出が蘇ります」