高校生たちが学園の闇に切り込んでいく痛快青春エンターテインメント『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』。主人公・所結衣の探究心を刺激する新聞部部長・杉原かさねを映画『ベイビーわるきゅーれ』や、ドラマ「墜落JKと廃人教師」で人気の髙石あかりが演じている。型破りな取材方法で周りに影響を与える人物を演じるのは「めちゃめちゃ楽しかったです」と髙石。撮影中のエピソードや髙嶋政宏との芝居での一騎打ちを目を輝かせながら語ってくれた。
(撮影/久保田司 スタイリスト/金田健志 ヘアメイク/徳永舞[BEAUTRIUM] 取材・文/佐久間裕子)
画像1: 『ベイビーわるきゅーれ』や「墜落JKと廃人教師」で大注目の髙石あかりが『新米記者トロッ子』で破天荒な新聞部部長を演じる

――登場する高校生たちがとてもまぶしく見える作品だと思いました。脚本を最初に読んだときはどんなことを感じましたか。

キラキラした青春だなって思いました。そして一歩前に踏み出せない人の手を引っぱってくれるような作品になるんだろうな、この脚本を小林(啓一)監督がさらにキラキラした作品に作り上げるんだろうなって思うと、すごくワクワクしました。

――髙石さんは主人公・所結衣に記者のノウハウを教える新聞部部長のかさね役です。かさねという人物について小林監督とはどんなお話をされたのでしょうか。

衣装合わせのときに一度脚本読みをしてみましょうということになり、自分で考えたかさねをやってみたら「安心した」とおっしゃったんです。それがすごく嬉しくて、いま監督がかさね役に対して抱いてくださった期待を超えるものを撮影に持っていきたいな、より頑張らないとなって思いました。

――かさねは型破りな取材方法で結衣を振り回します。エネルギーに満ちあふれた女の子だと思いましたが、演じてみていかがでしたか。

めちゃめちゃ楽しかったです。かさね役をやらせてもらっている間は、お芝居について何ができるだろうって考える時間が本当に楽しくて。かさねは結衣に刺激を与える役柄だったので、受け身にならず自分からアグレッシブに挑戦していかないといけないなって台本を読んだときに思ったんです。そのために何ができるだろうかと監督と話して、かさねにも冷静な部分はあるので、そういう場面ではピタッと止まったりもするけど、それ以外は結衣を引っぱっていくようにしました。どうすれば結衣の感情を動かせるかを考えながらお芝居しました。

――結衣役の藤吉夏鈴さんは髙石さんのことを現場では肝が据わっている方だと思っていたそうです。髙石さんから見た藤吉さんの印象はいかがですか。

不思議な魅力がある方だと思いました。すごくシャイで、普段はしっかり目を合わせてお話される方ではないと思うんです。でも役に入るとまっすぐ目を見てくださって、いつもドキッとしていました。何て言うんでしょう……、お芝居をしていると実際に目が合っていても、心が通じ合っていないと、意外と相手と目が合っていない認識になったりするんです。私の印象としては、藤吉さんは心でお芝居をしているからこそ、しっかりと目を合わせてくれるんだろうなって思いました。そして私が何をしてもしっかり受け止めて反応してくださるんです。お芝居しているときと普段とのギャップに「何て魅力的な人なんだ!」って思いましたし、現場のスタッフのみなさんも藤吉さんの魅力にやられていましたね。

――目の輝きについて藤吉さんは「私は普段目にあまり光がなくて、でも熱を高めると自然と目に光が出るんです。それが不思議でした」とおっしゃっていました。ということは、藤吉さんの目の輝きは髙石さんに届いていたということですね。

はい、しっかりと受け取りました(笑)。

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