小学生時代から子役として活躍し、現在は舞台・ミュージカルなど活動の幅を広げ活動している20歳の渡邉蒼。昨年11月に1Digital SG「歪な春」をリリースし本格的に音楽活動を開始した。10代の頃に録りだめていたデモ曲たちを収めたEP『ボーイズ・イン・ミステリー』を7月23日(水)にリリース。青さ・歪さ・儚さが詰まった1枚を本人の音楽スタイルとともにレビューしていただきました!
(撮影・取材・文/SCREEN+Plus編集部)
画像1: 10代の青さ・歪さ・儚さが詰まったEP『ボーイズ・イン・ミステリー』を渡邉蒼がセルフレビュー!

――7月23日にEP『ボーイズ・イン・ミステリー』を発売します! こちらの楽曲はすべて10代の頃にご自分で作られたと。

もともとデモ曲を10代の頃に作り溜めていて、19歳の時にこのEPのために動き始め、本格的にレコーディングして形になりました!

――すごく声が落ち着いてて、歌詞のワードセンスも大人っぽく感じました。「歪な春」はいくつの時に作ったのですか?

17歳くらいの時ですね。

――恐ろしい子(笑)!

その時、韓国に留学をしていたんですが、異国の地で過ごすことにかなりストレスを感じていました。心がまったく元気ではない期間で。そんな時にパワーをもらったのがオードリーさんでした。

――オードリーさんのことがかなりお好きらしいですね。

大好きです! 漫才も見て、ラジオも聴いてました。オードリーさんのおかげで、「日本に帰ろう」と、帰国して自分のやるべきことをやろうと思いました。韓国で技術やいろいろなことを学ぶのももちろん大切なことだったんですが、自分が生まれ育った国の価値観や、日本で触れてきたものたちは、自分が表現したいものが十分に詰まっていると気づかされました。その時、韓国語や海外の文化にばかり触れていたので、オードリーさんを通して、自分のバックボーンみたいなものに触れて、そこに立ち返ろうと思ったんです。その心情が現れたのが「歪な春」の楽曲です。

――だから「六畳のボロアパート」というワードが歌詞に! むつみ荘のことだったんですね。

そうなんです。オードリーさんの下積み時代のエピソードなどを拝見していて、若林さんから見た春日さんというか。春日さんのキャラクターに人生を賭けているように感じたんです。“胸を張り手をほどき この場が揺れる時”という歌詞が、最後の方にあるんですけど、いろんな紆余曲折があっての敗者復活枠として出場した2008年のM-1グランプリ決勝。ファーストラウンドのセリから上がる姿を描いています。きっととんでもない不安や緊張があったと思うんですけど、ヒーロー以外の何者でもない姿だったんです。

――この「歪な春」の“春”は春日さん?

そのまんまですが(笑)。春日さんという人間に賭けた若林さんの歌……。“今は名もなき輝き”という歌詞で終わるんですけど、「そうであったんじゃないかな?」とファンとして想像して書きました。

――年齢層ではない歌詞だと感じたのは、モデルのオードリーさんがあるからなのですね。

オードリーさんの人生を好きだからこそ、ちゃんと学んで曲を作りました。

――挫折を感じた期間という韓国留学は、音楽やダンスの留学だったんですか?

完全に音楽です。歌うことや曲作りやダンスを学ぶために留学しました。

――海外だとやはり大変でしたか?

言葉の壁もありますし、異国の地でただそこにいるだけでもいろいろな悩みや困難もありました。技術を学ぶ上ではとてもいい環境ではあったのですが……。途中から大きな疑問が渦巻き始めて。自分がここで学んだことを世に出していく必要はどこにあるのだろうかと考えました。韓国の音楽は韓国の素晴らしい文化であって、でも自分は日本で生まれて日本人の両親のもとに育ってきたわけで。

――アイデンティティを見直したということ?

そうですね。韓国に行ったからこそ、自分がどうやってここまできたのか、すごく振り返るきっかけになりました。自分にしかできないことをやろうと決めて、そういう気持ちがこのアルバムには直結して繋がってると思います。

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