うっかりしてるととっくに配信が始まっていたりする今日この頃。全8話のミニシリーズ「アメリカン・ゴッズ」もとっくにamazonビデオで配信中。
原作はニール・ゲイマンーーというだけで興味を持った人はすぐ見ましょう、ゲイマン小説の映画化作の中でもうまくいってる方なんじゃないでしょうか。
ニール・ゲイマンは、映画「コララインとボタンの魔女」「スターダスト」の原作小説の作者。世界幻想文学大賞受賞コミック「サンドマン」で知られる人気作家で、このコミックを、ジョセフ・ゴードン・レヴィット主演&監督で映画化する企画も進行中。
最近では、パーティで異星人の女の子に出会った男の子を描く短編「パーティで女の子に話しかけるには」(短編集「壊れやすいもの」収録)を、エル・ファニング主演、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督で映画化した「How to Talk to Girls at Parties」が、本年のカンヌ国際映画祭で上映されてます。
そのゲイマンが、現代のアメリカに神さまたちが人間の姿をして暮らしているところを書いたのが小説「アメリカン・ゴッズ」。刊行は2000年。ヒューゴ賞、ローカス賞ファンタジー部門、ブラム・ストーカー賞受賞作です。
過去から現在まで、アメリカにやってきた人たちがみな、いろんな神さまを連れてきている、という設定。このドラマ化作の冒頭のテーマソングがレッド・ツェッペリンンの「移民の歌」っぽい曲調なのはそのせいでしょう。
大昔の神話の神さまもいれば、レプラコーンのような民話的存在も、生まれたばかりの新しい神さまもいて、古い神さまたちと新しい神さまたちが権力争いをしますが、そんなストーリーはさておいても、そうか、あの神さまは、現在のアメリカではそういう姿になってるのか、なんて思いながら見るのも楽しい。このページのトップ画像は、ドラマ版の神さまたちです。
ドラマ版のクリエイターは2人。TV「ハンニバル」のマイケル・フラーと、TV「HEROES/ヒーローズ」や映画「ブレードランナー2049」の脚本に参加しているマイケル・グリーン。このあたりのタイトルにピンとくる人も、「アメリカン・ゴッズ」は要注意。
出演陣もいい感じで、途中まで何の神か分からない古い神を演じるのが、「ジョン・ウィック」シリーズのホテル支配人役も印象的なイアン・マクシェーン。主人公の死んで生き返った妻を演じるのが「エンジェル ウォーズ」のエミリー・ブラウニング。新しい神さまの役で「ウィラード」のクリスピン・グローヴァーや「X-ファイル」のジリアン・アンダーソンも出演。TV「Glee」のエイプリル役でおなじみのクリスティン・チェノウェスがある女神役を演じますが、このキャスティングはかなりナイスじゃないでしょうか。
シーズン2は2018年全米配信予定。日本でも早く続きが見たいです。