編集部追記:2017年8月12日に公開したコンテンツを一部更新しました。
『シェルブールの雨傘』(1964年)
カトリーヌ・ドヌーヴの美しさが際立つ悲恋ミュージカルの名編
全編台詞も歌になっているシネ・オペラ。ミシェル・ルグランの歌も、パステル調の色彩も、少女漫画のような悲恋の物語もきゅううんとさせられるけれど、なんと言ってもカトリーヌ・ドヌーヴの美しさにうっとり。『ロシュフォールの恋人たち』の明るさにも惹かれるけれど、ドヌーヴはこっちがおすすめ。
監督:ジャック・ドミー
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ/ニーノ・カステルヌオーヴォ
『太陽がいっぱい』(1960年)
アラン・ドロンの超イケメンぶりに見ほれる犯罪サスペンスの名作
アラン・ドロンはこの一本で永遠のスターに。ドロンの美貌に隠された陰やいびつな野心が、この作品ほど生かされた映画はない。すべてを持つ友人に抱く憧れと劣等感が殺意に変わる瞬間を鮮やかに演じる。青い海、照りつける太陽。光が強いほど影は濃いと印象づける鮮やかなどんでん返しだ。
監督:ルネ・クレマン
出演:アラン・ドロン/モーリス・ロネ(イタリア合作)
『冒険者たち』(1967年)
男女3人の恋と宝探しの冒険と……フランス流青春映画の金字塔!
フランスでは男の友情は恋愛よりも強く、男はおじさんこそがかっこいいと教えてくれた一本。親友同士の男二人に愛される女という黄金の三角愛。南海での宝探しは一転悲劇に変わり、夢は要塞島での銃撃戦へと、音楽と共に転換していく鮮やかさ。ドロンの歌う「レティシア」がいつまでも耳に残る。
監督:ロベール・アンリコ
出演:アラン・ドロン/ジョアナ・シムカス
『アメリ』(2001年)
キュートな不思議ちゃんの恋の冒険をオシャレに描くハッピーシネマ
いたずらな不思議っ娘アメリが、ちっちゃな幸せふりまきながらパリの街を駆け巡るうちに自分にも幸せが、というハッピーなLOVEパリ映画。物語も映像もキャラクターもキュートなパリのイメージでいっぱい。ロケはモンマルトル界隈で実在のお店や風景も登場。ガイドブック的に使い聖地巡礼も可能。
監督:ジャン・ピエール・ジュネ
出演:オドレー・トトゥー、マチュー・カソヴィッツ
グラン・ブルー
米国のスタイルと仏のエスプリを併せ持つ映像が限りないロマンを呼ぶ
アメリカのスタイルとフランスのエスプリを持つ映像と音楽とキャラクターがイケてるとベッソン監督マニアになった業界人多数。海と空のブルーに染まる男たちの友情に、星条旗の国から来た女はなすすべもないという悲恋を見守るイルカたち…。ここから90’sフランス映画の革新が始まった。
監督:リュック・ベッソン
出演:ジャン・マイク・バール/ジャン・レノ(イタリア合作)