編集部追記:2018年09月25日に公開された記事を2019年11月11日に一部更新しました
01:「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」(2017)
ピエロ“ペニーワイズ”が少年たちを襲う!
ハリウッドのホラー映画がブームとなる例は少なくなったが、本作はその常識を破って異例の大ヒット。同じスティーヴン・キング原作の「スタンド・バイ・ミー」のような友情テイストと、ピエロ姿の敵の薄気味悪さで、若い世代にも強烈にアピール。続編として登場した「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」も世界的なヒットとなり、ホラー新時代の幕開け作品とも言える存在に登りつめている。
02:「悪魔のいけにえ」(1974)
レザーフェイスがチェーンソーを振り回す!
モデルとなったのは「サイコ」と同じ、猟奇殺人犯のエド・ゲイン。人間の皮のマスクをかぶった大男「レザーフェイス」がチェーンソーを武器に襲いかかるのだが、低予算で、じつは残虐描写が少なめ。目の瞳孔のアップで恐怖を表現するなど、影響を受けたホラー映画は数知れず!
03:「エクソシスト」(1973)
“オカルト映画”の決定版的作品
「オカルト映画」という言葉を流行語にした記念碑的作品。悪魔にとりつかれた少女リーガンが、緑のヘドを吐き、首を360度回転させるなど当時としては衝撃描写が多数。特殊メイクも注目され、アカデミー賞でも2部門受賞。今作の大ヒットで、メジャースタジオもホラーを量産するように。
04:「エルム街の悪夢」(1984)
夢に現われる人気ホラーキャラ、フレディ!
鋼鉄の爪と、ただれた顔なのに、着ているのは縞のセーターという妙な違和感。夢の中に現れる設定も斬新で、人気ホラーキャラとなったのが、今作のフレディ。「やり過ぎ」な怖がらせ演出も魅力で、「13金」のジェイソンとの対決など、多くの関連作品が生まれた。
05:「オーメン」(1976)
“666”は悪魔の数字!
避雷針での串刺しや、ガラスでの首切断など、当時のホラー映画としては斬新なショック演出が大きな話題に。それ以上にトラウマになったのは、“悪魔の子”ダミアンのキャラで、6月6日午前6時生まれで、頭に666のアザがあるなど「6」が不吉の数字として世間を騒がせた。
06:「サイコ」(1960)
サイコホラーの教科書的名作
「サイコホラー」の語源にもなった、モーテルでの惨劇を描く名匠ヒッチコックの代表作。中盤のシャワールームでの殺人シーンは、カット割りや編集、音楽の入れ方など、「映画の教科書」として後の多くの映画に参考にされた。公開当時、ラスト30分は観客の入場が止められたとか。
07:「サスペリア」(1977)
バレエ学校の女生徒が次々犠牲に!
「決して一人では見ないでください」というキャッチコピーも社会現象になった一作。舞台はバレエ学校で、女生徒たちが次々と犠牲になる展開がショックだったうえに、赤が基調のビジュアルと不気味な音楽で、目と耳を刺激。ハリウッド作品とは違うヨーロッパテイストも特徴的。
08:「キャリー」(1976)
プロムの夜は血まみれに!
スティーヴン・キング作品の初めての映画化。主人公キャリーが念動力で人々を苦しめるのだが、いじめ問題が絡んで切実さも満点のドラマで、アカデミー賞でも主演&助演女優賞でW候補に。ラストシーンの衝撃も伝説化。クロエ・グレース・モレッツ主演でリメイクされた。
09:「ザ・リング」(2002)
Jホラーリメークの先駆的作品!
元ネタは日本映画の「リング」。TVモニターから這い出してくる貞子は「サマラ」という名に変わったが、オリジナルに忠実な描写もたくさんある。今作をきっかけに「THE JUON/呪怨」「ダークウォーター」と、Jホラーのハリウッドリメイクが、ちょっとしたブームに!
10:「ローズマリーの赤ちゃん」(1968)
悪魔の子を妊娠する人妻!
大都会ニューヨークで悪魔の子を妊娠するヒロイン。怪しい隣人の行動……と異様な設定。直接的な恐怖映像は一切なく、不安感やキャストの演技で引っ張る手法は、数多くの映画に影響を与えた。舞台となったアパートの外観は、後にジョン・レノンが殺害された「ダコタハウス」。