俳優ブラッドリー・クーパーの初監督作品にして、今年度アカデミー賞有力候補の「アリー/スター誕生」。W主演を務めるレディー・ガガとクーパーのインタビューをお届けします。

彼らが作り上げた楽曲が披露されるライブシーンの数々も見どころ。驚くべきはそのすべてが生歌だということ。

クーパー:
生ボーカルの純粋さには特別で正直なものがある。まったく隠せないんだ。だから事前に録音したものはひとつもない。でも歌うのは簡単じゃない……とくに大勢の前で歌うのはね。最初は1ヴァース(Aメロ)を歌っただけで息切れしちゃって。6か月間、週5日間を歌のレッスンに費やしたよ。もちろん僕自身ではなく、ジャクソンとして歌えるようにね。そんな僕をガガはいつも励ましてくれたんだ。

画像: Photo by Peter Lindbergh/Warner Bros.

Photo by Peter Lindbergh/Warner Bros.

彼女が歌い出すシーンが始まると、その場の温度が上がるんだ!

アリーが初めて観客の前で歌を披露する場面は、彼らにとって忘れられない瞬間になったそう。

クーパー:
ガガ自身はスーパーボウルのハーフタイム・パフォーマンスをこなすほどの偉大なアーティストだ。そんな彼女が大きなステージに初めて登壇するという演技をしてくれた。彼女は本格的な演技が初挑戦だったけれど、監督としてもいち俳優としても心底驚いた。本当に大きなステージに上がったことがない人に見えたんだ。一流のアーティストがものすごい信憑性を持って、初々しさを感じる最高の演技を見せてくれたんだよ!

ガガ:
ラッドリーも私も役になりきっていたので、その場をリアルに感じながら生き生きと演じられたわ。映画出演は初めてだけど、あの場面ではその場の状況にそのまま身を投じて演じることができたの。まるでアリーのようにね。

クーパー:
この映画の撮影は、毎日彼女の歌うところを観られるという特典つきだからね。彼女が歌う度にスタッフも仕事を忘れて思わず聞き入るんだ。彼女の歌声はいつ聞いても新鮮な気持ちになれたし、歌い出すとその場の温度が上がるんだ。

ブラッドリーが監督だから出演を決めたの。それ以外の理由は嘘になるわ

お互い別々の世界でキャリアを築いていた二人にとって「アリー/スター誕生」は何をもたらしたのだろうか。

クーパー:
芸術的な意味において最も満足のいく経験だったよ。

ガガ:
私も同感。私のキャリアにおいて最も芸術的な体験だったわ。演技はまたやりたいけど、最初から贅沢慣れしちゃったかも。ここにいる最高に才能のある人たちが、毎日全力を尽くすのを目の前で見てしまったんだもの。また演技をしたいけれど、これほどの監督でなければやりたくないわ。

クーパー:
彼女が主演を引き受けてくれて本当にラッキーだったよ。僕はいま四三歳で、時間がとても大事だと思っている。時間はお金には変えられない最も貴重なものだから可能な限り有効利用したい。この映画は完成にこぎつけるまでに四年がかかったけれど、かけた時間分の価値はあった。だから今後手がける作品は、この作品と同じくらい心底やりたいと思えるものにしていきたいんだ

ガガ:
ブラッドリーがいなかったら私はここにいなかった。私の壮大な夢をかなえてくれてありがとう。

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