2019年1月11日に公開された「クリード 炎の宿敵」で主人公クリードを熱演しているマイケル・B・ジョーダンが本作やシルヴェスター・スタローンについて語ってくれました。

マイケル・B・ジョーダンとは?

全米では2018年最もヒットした映画となり、アメコミ映画としては初のアカデミー賞作品賞ノミネートも有力とされているブラックパンサー。その社会現象化した作品で、“もう一人の主役”として魅力を放っていたのがマイケル・B・ジョーダン演じる悪役キルモンガーだ。主人公の宿敵として強烈な印象を残したキルモンガーは“マーベル映画史上最高の悪役”とまで絶賛された。

そんなジョーダンの人気や知名度は日本でもうなぎのぼりだ。テニスの大坂なおみ選手が彼の大ファンであることを公言。そしてアニメ好きを自称しているジョーダンが『悟空とナルトが好き』と発言したことも注目を浴びている。

彼のキャリアを語る上で欠かせないのが、シルヴェスター・スタローンの代表作『ロッキー』の新章となる『クリード』シリーズ。『クリード チャンプを継ぐ男』の3年ぶりの続編となる『クリード 炎の宿敵』(現在公開中)では『ロッキー4/炎の友情』の因縁を継ぐ息子のボクサー同士の対決が描かれ、ジョーダンは再び主人公クリード/アドニスを熱演している。鋼のように鍛えあげられた彼の肉体は、この役に捧げた情熱そのものだ。

大切なものに気づくためには、時に炎の中を進まなければならないんだ

ーー『クリード 炎の宿敵』で再びクリードを演じることについてどう思いましたか?

マイケル『どんな作品でも、続編を作るのはいつもタフだ。1作目のときには、本当の意味でのヴィラン(悪役)や敵対者はいなかった。1作目ではアドニスは自分自身と戦っていた。自分が何者かということを考えようとしていた。そして今作では、次のレベルに持っていくための完璧な手段を見つけたんだ。

スライ(スタローンの愛称)が「ロッキー4/炎の友情」のドラゴを絡めるストーリーを思いついたとき、すべてがしっくりきた。アドニスが父アポロのようなボクサーになることも、ドラゴの息子ヴィクターが父のように戦うことも自然だった。ボクシングの世界では、ボクサーの息子はジムで父親のトレーニングを見ながら育つことが多く、そのままボクサーになることもよくある。この映画の設定はまさにぴったりだった』

ーーアドニスは成功を手に入れたにもかかわらず、まだ自分と戦っているように見えますね。

マイケル『アドニスはチャンピオンになってからもずっと、引け目を感じ続けていると思う。彼は自分が真のチャンピオンだと思ったことはないんじゃないかな。自分が絶対に勝てる男だと感じたことがないんだ。それを演じるのは面白い。彼はいつも、何かを証明しないといけないと思っている。「なぜ俺はむなしい気分になるんだろう?」「なぜ自分が完全だと思えないんだろう?」と悩むんだ。まるで亡き父とシャドー・ボクシングをしているような感じだよ。

自分がアポロ・クリードと同じとか違うとかいう点にこだわっている。この映画が教えてくれるのは、大切なものに気づくためには、暗闇や炎の中を進まなければならないことがあるということなんだ。自分の恐怖を直視し、苦しみを乗り越えなければならない』

画像: ©2018 METRO-GOLDWYN- MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

©2018 METRO-GOLDWYN- MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

ーーあなたが初めて『ロッキー』を見たとき、いくつでしたか?

マイケル『多分、高校生だったね。15歳か16歳だ』

ーー好きでしたか?

マイケル『ノー、大嫌いだった!というのは冗談で、もちろん大好きだったよ。素晴らしいアンダードッグ(負け犬)のストーリーだ。一生懸命、献身的に働き、情熱とハートを持っていれば、アメリカン・ドリームを実現できるんだ。決してあきらめない、決してやめない、という態度でいればね。だから僕はずっと「ロッキー」のファンだったよ』

ーー共演のスタローンとはどんな話をしたのですか?

マイケル『スライはいつもそばにいて、彼の知識やアドバイスを与えてくれた。彼はボクシングに関してたくさんの素晴らしいことを知っている。ファイトをもっと強烈なものにしたり、良く見えるようにしたり。パンチのリズムとか、そういうことに関して彼は天才なんだ。僕たちは彼の指導に従い、キャラクターや人間関係を築いた。そして、それにハートを足したんだよ』

ーースタローンは42年間ロッキーを演じていますが、あなたは42年後にクリードを演じていると思いますか?

マイケル『作品が良いものである限り、僕は作り続けたい。でもそれは僕次第じゃない。42年間……いやあ、それは誰にもわからないよ。もしそうなれば楽しいだろうね』

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