「グレイテスト・ショーマン」のヒュー・ジャックマンが主演
1988年のアメリカ大統領選の最有力候補(=フロントランナー)だった若きカリスマ政治家、ゲイリー・ハート上院議員。ジョン・F・ケネディーの再来ともいわれた彼は、なぜ選挙戦から撤退することになったのか?国民が大統領に求める資質やマスコミ報道の転換点となったともいわれる事件を「グレイテスト・ショーマン」のヒュー・ジャックマン主演で映画化。共演は「死霊館」シリーズのヴェラ・ファーミガ、「ジャスティス・リーグ」のJ・K・シモンズ、モリー・イフラム、マムドゥ・アチーら。
「タリーと私の秘密の時間」のジェイソン・ライトマンの監督作品で、ニューヨーク・タイムズ紙の元政治部長マット・バイの原作をバイとTV「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のクリエイティブ・コンサルタントのジェイ・カーソン、ライトマンが脚色。撮影はライトマンとはこれが7度目のコンビとなるエリック・スティールバーグが担当。
順調だった大統領選運動の最中に、ある報道が…
1984年の民主党大会での大統領予備選。史上最年少の46歳で候補となったゲイリー・ハート上院議員(ジャックマン)は敗れはしたもののその存在を強く印象づけた。
次の1988年の大統領選ではハートが民主党の最有力候補に躍り出ていた。政治的カリスマ性を持ち、ジョン・F・ケネディーの再来ともいわれるハートの優位は動かし難いものに思えた。正式出馬表明はグランドキャニオンの標高1800メートルのレッドロックで行なった。28年間連れ添った妻リー(ヴェラ)、選挙参謀ビル・ディクソン(シモンズ)も一緒だ。
選挙運動は順調だった。ワシントン・ポスト紙の記者A・J・パーカー(アチー)の質問にも機嫌よく答えるハート。だがある報道が事態を一変させる。マイアミ・ヘラルド紙にハートの浮気の情報が入り、記者が張り込んでハートの家にドナ・ライスという女性が入る証拠写真を撮り、掲載したのだ……
登場人物
大統領選の最有力候補だった上院議員
ゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)
史上最年少で大統領予備選の候補となった上院議員。理想にあふれた政治的カリスマ性を持ち圧倒的人気を誇っていたが、私生活では妻と別居中。
リー・ハート(ヴェラ・ファーミガ)
ゲイリーの妻。結婚28年になり年頃の娘もいるが、ゲイリーの浮気性のため現在は別居している。
ビル・ディクソン(J・K・シモンズ)
ハート陣営の選挙参謀。ハートとは長年の友人。彼のスキャンダル報道への対応を巡って対立する。
3つの見どころをチェック!
資料を読み込む徹底したジャックマンの役作り
ジャックマンはハートになりきるため7.5cmの厚さのバインダー5冊に資料をまとめ徹底して読み込んだ。映画には出てこないハートのスピーチさえ暗唱できるほどになったという。
原作者たちの脚本に方向性を与えた監督
バイとカーソンはライトマンと会う前から脚本に取り掛かっていたが、ライトマンと会ったことによって脚本から“ハリウッドらしさ”を剥ぎ取る勇気を与えてもらったと語っている。
脚本家の一人は実際の大統領選の経験者
脚本家の一人ジェイ・カーソンは2004年の大統領選ではハワード・ディーン候補、2008年にはクリントン候補の選挙キャンペーンに携わった経験を持つ政治コンサルタントだった。
原題『最有力候補』2018年度作品。1時間53分。アメリカ映画。
ソニー・ピクチャーズ配給