『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の来日会見は、シリーズ初参加の脚本家クリス・テリオの発言が熱い!

『EP9』の影のキーパーソンは、脚本家クリス・テリオかも!

 ヒロイン役のデイジー・リドリーはじめ、来日ゲストが多数登壇した12月12日の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』来日会見で、お?と思ったのは、脚本家クリス・テリオの発言。彼はJ・J・エーブラムズ監督と一緒に本作の脚本を書いている人物。『スター・ウォーズ』は、関係者全員がこの作品のファンだと宣言するのがお約束だが、クリス・テリオの発言は、彼が本当に『スター・ウォーズ』ファンなのだと感じさてくれたのだ。

画像: 向かって左から、C-3PO役アンソニー・ダニエルズ、ジョン・ボイエガ、J・J・エーブラムズ監督、デイジー・リドリー、オスカー・アイザック、キャスリーン・ケネディ、脚本家クリス・テリオ

向かって左から、C-3PO役アンソニー・ダニエルズ、ジョン・ボイエガ、J・J・エーブラムズ監督、デイジー・リドリー、オスカー・アイザック、キャスリーン・ケネディ、脚本家クリス・テリオ

 ちなみにクリス・テリオが『スター・ウォーズ』に参加するのは、今回が初めて。彼はもともとジェームズ・アイヴォリー監督の『金色の嘘』(00)で助手を務め、同監督の制作会社で働いていた。が、長年書きためた脚本『アルゴ』(12)が、ベン・アフレック監督・主演で映画化され、アカデミー賞脚色賞を受賞、脚本家として注目された。そのアフレックに引っ張られて、彼がバットマンを演じた『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』『ジャスティス・リーグ』の脚本に加わったが、もとはSFジャンルの人ではない。しかし本作の脚本家に抜擢されたのは、『スター・ウォーズ』の大ファンだからと言われていた。

 来日会見のクリス・テリオの発言で、まず、印象的だったのは、三部作最終話の脚本を書くという体験について問われたときに出てきたこの言葉。

「J Jも僕も、まず第一に『スター・ウォーズ』のファンなんです。脚本家同士としても討論しましたが、ファン同士としても話し合いました」

 脚本家である以前に、ファンだという姿勢で関わったと明言したのだ。そして次に印象的だったのが、脚本を書く苦労を語った後で、最後に言ったこの言葉。

「僕たちの書いたものが、'77年にジョージ・ルーカスが抱いたヴィジョンの精神を、正しく受け継いだものであることを願っています」

 このオリジナル作への敬意。会見中、他にもルーカスについて発言したゲストは何人かいたが、もっともルーカスへの敬意を感じさせたのはこの発言だった。

 そして、さらに印象的だったのが、その後に別の質問に答えたときの発言。「さっきの質問に戻りますが」と言って話し出したのが、C-3PO役アンソニー・ダニエルズへの想いだったのだ。

「いつも話したいと思っていて、ずっと話せなかったことを、やっと話すことができます。それは、僕らの友達アンソニー・ダニエルズのことです。ずっとこのサーガの中にいた彼が今回もいることが、脚本を書くときに、僕にもJ Jにも、真のインスピレーションを与えてくれました。
 僕が最初に見た映画は『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』で、その時に聞いた彼の声が、今でも僕の頭の中にあるんです。だから、最終章を書く過程で、もう今後はC-3POのセリフを書くことはできないんだと思った時は、センチメンタルな気持ちになりました、J Jも僕も。なぜなら、彼はいつも『スター・ウォーズ』のハートだったから。ここで、この話をすることが出来てよかったです」

 これらの言葉を聞くと、クリス・テリオは本当に『スター・ウォーズ』が好きなのだなあと感じられる。彼は76年12月生まれなので、『ジェダイの帰還』が公開された夏にはまだ6歳。それからずっとその声を覚えているという言葉に胸が熱くなる。彼が加わったことが、今回の新作にも影響を与えただろう。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』がますます見たくなる。

*『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』12月20日(金)日米同時公開

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