ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」受賞スピーチ集
卓越した演技力で見事第1位を獲得したホアキン・フェニックス。そんな彼は「ジョーカー」であらゆる有名映画賞を次々受賞。そんな授賞式で独特の演技派、また環境活動家として知られる彼が行なったスピーチが話題となりました。主要映画賞を中心にした彼のユニーク発言&行動を取り上げてみましょう。
@ゴールデングローブ賞
彼の発案で?式典の食事がビーガン(徹底した菜食主義者)向けの献立になったというGG賞で主演男優賞を受賞。『信じられないかもしれないですが、僕は波風を立てるのが好きじゃない。波の方が僕を荒立てるんです。多くの人がオーストラリアに支援の声を送ったのは良いことです。できれば一丸となって変革を起こしましょう。私たち自身が責任を持って変っていきましょう』という内容を放送禁止用語を連発しながら熱く語った。
@トロント国際映画祭
最高の演技を見せた俳優に送られる新設の“TIFF トリビュート・アクター・アワード”を受賞したホアキン。『15か16の頃、兄リヴァーが僕に(ロバート・デニーロ主演の)「レイジング・ブル」のビデオを見せてくれたんです。そして「お前は演技をやるんだよ」と言ってくれました。演技が僕にこんなに素晴らしい人生を与えてくれたから、兄には感謝しています』と大変珍しく亡き兄リヴァーのことを自ら語ったのが印象的。
@ベネチア国際映画祭
「ジョーカー」が世界で注目される最初のきっかけとなったのが世界3大国際映画祭の一つ、ベネチア国際映画祭での金獅子賞受賞。受賞前に『主人公アーサーの性格に共感を覚えそうになったときは、逆に距離を置くようにしました。ミステリアスな部分を残したかったんで』と語ったホアキン。金獅子賞を受けたトッド・フィリップスの感謝の言葉には、イタリア語で『ありがとう』と答えていた。
@全米批評家協会賞
『観客に暴力を扇動するのではなく、忘れられた者への心情を示してくれた』とトッド・フィリップス監督と共同脚本のスコット・シルヴァーに感謝の言葉を。
@全米俳優組合賞
主演男優賞を受賞したこの授賞式の直後にタキシードのまま食肉加工工場に赴き、動物愛護団体の人たちと食肉用に運び込まれるブタに、水をあげて癒すという行動を。『食肉、酪農業界でどんなひどいことが起きているか多くの人は知らないからこそ、僕はここに来なくてはならなかった』とコメント。
@パームスプリングス国際映画祭
『トッド(監督)は具体的なことを言わず、僕が失敗することも良しとしてくれた。僕自身がアイデアを見つけなくてはいけないと分かっていたんだ』と撮影時を思い返した。
【番外編】@米合衆国議会議事堂
環境保護主義者、動物愛護家、ビーガンで知られるホアキンは、政治家たちに気候変動への対処を訴えるため行なわれてきた毎金曜恒例の抗議デモの最終日に参加。『食肉と酪農業界が気候変動の三番目の要因になっている』と訴え、デモ中止を求めた警察に逮捕されてしまった!(後にすぐ釈放)
Photos by Getty Images