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「エジソンズ・ゲーム」見どころポイント4
発明王の内側を浮き彫りにするカンバーバッチの天才演技
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カンバーバッチは天才発明家の傲慢さを見事に表現
『SHERLOCK/シャーロック』はじめ、天才演技ならお任せのカンバーバッチ。今回は"電流戦争"での勝ちに執着するあまり、暴走する姿を熱演。彼曰く「堕ちた英雄のように表現した」そうだが、偉人伝からは知ることのできないエジソンの人間臭い部分を見事に表現している。一方で、ロマンチックな演技にも定評のあるカンバーバッチらしく、仕事にはストイックでも妻や子供たちの前では優しい家庭人の顔を見せる。非凡な男のギャップが浮き彫りになり、エジソンという人物の複雑な人生が見て取れる。
トムホとニコラス、英国若手男優二人の好演にキュン♡
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エジソンに惚れ込んでいる青年秘書をトムホが好演
超難物のエジソンを敬愛し、滅私奉公を厭わない秘書を演じるトムホ。意外や、もみあげ姿もお似合い。健気にカバン持ちしていた彼が、やがて天才エジソンに意見し、彼の懐刀にまで成長する姿にはキュンキュンしそう。一方、テスラ役のニコラスは自前の口ひげで上品なヨーロッパ人を演出。憧れのエジソンの下で働けると思いきや、雑に扱われて天才のプライドはズタズタ。可愛さ余って憎さ百倍のテスラの胸中を、遠い目で演じるニコラスに身悶えせずにはいられない。
世紀の発明をめぐる男たちのプライドを賭けたバトル
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電流をめぐり対立するエジソンとウェスティングハウス
天才発明家エジソンをめぐって交錯する男たち。勝つためなら手段を選ばないエジソンに対し、あくまでもフェアに戦おうとした実業家ウェスティングハウス。また憧れていたエジソンに足蹴にされた発明家テスラ、孤立していくエジソンを一心に支える秘書のインサル。そして、ビジネスチャンスにシビアな判断を下す大物投資家JPモルガン。それぞれのプライドと欲が戦いを激化させていく。スリリングに描かれる人間模様が堪らない。
19世紀の紳士淑女たちの衣装やライフスタイルに注目
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ファッションから装飾品まで見どころがいっぱい
19世紀のアメリカが舞台の本作。ウェスティングハウスをはじめ、男たちは豪華なひげをはやしているのが見もの。また、エジソンやウェスティングハウスの妻たちのエレガントな衣装が男たちのビジネスバトルを華やかに彩っている。注目はクライマックスのシカゴ万博。ロンドンのアレクサンドラ・パレスの外観とブライトンのロイヤル・パビリオンの内観ショットを用いるなどして見事に再現。圧巻の仕上がりとなっている。
「エジソンズ・ゲーム」
2020年6月19日(金)公開
原題:電流戦争/アメリカ/2019/1時間48分/配給:KADOKAWA
監督:アルフォンソ・ゴメス・レホン/出演:ベネディクト・カンバーバッチ、マイケル・ シャノン、トム・ホランド、ニコラス・ホルト、キャサリン・ウォーターストン
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