『ミッド・サマー』監督の鮮烈デビュー作
『ヘレディタリー/継承』(2018)
こんな人にオススメ!
「とにかく不穏で邪悪な空気に浸りたい人」
こんな人にはオススメしない
「毒親に苦しんでいる人」
アリ・アスターが映画ファンにマークされた初長編作。その魅力は、ホラーという枠を使い、家族(特に毒母と娘)の確執や柵を表現した深みにあり。不穏で邪悪な空気が終始支配するなか、随所に仕込まれた記号や暗示的なディテールが醸す知性と、トニ・コレットの絶叫顔や天井を這う姿というパワープレイの共存に興奮!
ヘディタリー/継承(2018)
監督:アリ・アスター
出演:トニ・コレット、ガブリエル・バーン、アレックス・ウルフ、ミリー・シャピロ
© 2018 Hereditary Film Productions, LLC
貞子に通じる不条理な呪いの連鎖
『イット・フォローズ』(2014)
こんな人にオススメ!
「アートフィルムのような映像美に酔いたい人」
こんな人にはオススメしない
「“貞子システム”が苦手な人」
ジャパニーズホラー界のスーパースター・貞子に通じる不条理な呪いの連鎖システムと、そこから生まれる恐怖と悲劇をパワーアップした手強いホラー。貞子的な存在である“それ”の造形が、出現するたびに異なるのも発明であり、悪夢的な映像美も秀逸。冒頭の、海辺の死体のショットも残酷だが美術作品のように美しい。
『イット・フォローズ』(2014)
監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
出演:マイカ・モンロー、キーア・ギルクリスト、ダニエル・ゾヴァット、ジェイク・ウィアリー
©2014 It Will Follow. Inc.
人種差別問題をホラーとして展開
『ゲット・アウト』(2017)
こんな人にオススメ!
「他に類のない斬新な映画を求める人」
こんな人にはオススメしない
「催眠術にかかりやすい人」
人種差別という根深い社会問題をユニークなホラー・エンターテインメントに仕立て上げたのは、コメディアンのジョーダン・ピール監督。黒人青年が白人の婚約者の実家に招かれて感じる「何かがおかしい」という違和感の表現や、彼に仕掛けられた罠(催眠術からの×××)など、すべてが独創的&想定外&衝撃的!
『ゲット・アウト』(2017)
監督:ジョーダン・ピール
出演:ダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズ、ブラッドリー・ウィットフォード
© 2017 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved
徹底した無音生活に緊迫感が漲る
『クワイエット・プレイス』(2018)
こんな人にオススメ!
「怪獣系モンスター映画ファンの人」
こんな人にはオススメしない
「睡眠不足の人」
音に反応して人間を捕食する“何か”によって、人類が滅亡寸前の近未来を、徹底した無音生活で生き抜く家族の物語。主人公のタフで愛情深い母親を演じるエミリー・ブラントは、戦う女性の役はお手の物。静寂に包まれた“クワイエット・ムービー”は、張り詰めた緊張感が味わえるものの、睡眠不足の人は居眠りに注意!
『クワイエット・プレイス』(2018)
監督:ジョン・クラシンスキー
出演:エミリー・ブラント、ジョン・クラシンスキー、ミリセント・シモンズ、ノアー・ジュープ
© 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
生き残りたければ“息を殺せ”!
『ドント・ブリーズ』(2016)
こんな人にオススメ!
「ジェイソンのような超人モンスターが好きな人」
こんな人にはオススメしない
「肩こりに悩まされている人」
ロッキーと彼氏(死亡フラグがビンビン!)は、大金を隠していると噂される盲目の老人の家に侵入する。その老人はなんと、呼吸音だけで人の居場所を察知し、一撃で仕留めにくる超人だった。速攻で彼氏が殺されてしまい、必死にサバイブするロッキーの目線で映画を見ると、一瞬たりとも力を抜けず、肩がガッチガチに!
『ドント・ブリーズ』(2016)
監督:フェデ・アルバレス
出演:ジェーン・レヴィ、ディラン・ミネット、ダニエル・ゾヴァット、スティーヴン・ラング