トニーのもとに送り込まれたスパイとして初登場
「アイアンマン2」(2010)
トニー・スタークを主人公にした「アイアンマン」シリーズの第2弾。ブラック・ウィドウは初登場時ナタリー・ラッシュマンと名乗っており、勝気な性格がトニーに気に入られ、スターク・インダストリーズの秘書となる。
その後、S.H.I.E.L.D.がトニーのアベンジャーズとしての適性を判断するために送り込んだスパイ、ナターシャ・ロマノフであったことが判明。素性を隠していたことでトニーとぎくしゃくするも、和解して共闘する。ブラックレザースーツをまとい、屈強な男たちを次々となぎ倒す姿のファースト・インパクトは鮮烈だった。
抜群の戦闘能力でアベンジャーズの一員に
「アベンジャーズ」(2012)
MCU初のヒーロー大集合スペクタクル。ブラック・ウィドウは紅一点、いや黒一点と言うべきか。男性ヒーローに引けをとらない活躍で、ロキの地球侵略の陰謀を阻止しようとする。最大の貢献は、アベンジャーズをひとつにまとめ上げたこと。アイアンマンもキャプテン・アメリカもソーも、自身の正義感に自信を抱き他者の正義は認めない、ある意味エゴイスト。
そんなめんどくさい男たちを結び付けたのは、彼女がスーパーパワーを持っていないひとりの人間だったから。スーパーパワーはなくとも度胸は満点で、ここでも空に陸にと頼もしい戦闘要員ぶり。
クールなだけではない情緒的な一面を見せる
「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(2014)
今やMCUの最重要監督となったルッソ兄弟のMCUデビュー作にして「キャプテン・アメリカ」シリーズの第2弾。巨大な陰謀に巻き込まれ、S.H.I.E.L.D.さえも敵に回すことになったキャプテン・アメリカ。ブラック・ウィドウは彼の味方として行動を共にし、陰謀の追及に奔走する。
彼女は頼もしい味方ではあるが、負けん気たっぷりの前2作とは違った顔を見せるのがミソ。S.H.I.E.L.D.の仕事は私には向いてない…などと弱音を吐いたりするのは、キャラ変の時期でもあったのか!?が、ルッソ兄弟のMCU最上のシリアス演出に、このキャラはハマッていた。
彼女が築いたアベンジャーズの絆が再び試される
「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2015)
再びヒーロー大集合。自我に目覚め、人類に反旗を翻した人工知能ウルトロンの暴走を食い止めるべく、アベンジャーズの面々が奔走する。ブラック・ウィドウは、敵に捕らえられて危険に追い込まれてもミッションを忘れず、仲間を信頼して行動。一作目の「アベンジャーズ」以上に、チームの潤滑油としての役割を果たしたと言える。
何よりのポイントは、彼女のロマンスが初めて描かれたこと。ハルクことブルース・バナーとの間に恋が芽生えたと思いきや、それは運命に翻弄される。人工知能さえ倒せるアベンジャーズでも、恋愛の危機はどうにもできないようだ。